何か書きたくなった秋

長らく放置してきたnote。
晴一さんが始めたから登録したnote。
自分でコンテンツを書きためようとして挫折したnote。
また再出発したくなった。

というのも、酒村ゆっけ、さんのエッセイ、『無職、ときどきハイボール』を読んだから。
お酒とおつまみの美味しさがじんわり、時にガツンと匂いとともに伝わってきそうなエッセイ。
そして奇妙な脱力感。
おそらく、文中に挿入されている手書き文字の効果なのだろう。
「おいしーーーー!!」という心の叫びが、なんとも言えない味のある字で書かれている。
その率直さが、ほら。
心から美味しいと思って書いてるんだろうなと思う。
この本の何が素晴らしいって、挙げているお店の殆どが、名前が知られていて大体どこにでもあるチェーン店だという点。
読んでいて、これいいな、と思った酒村さんセットを再現しようと思えば再現できる。
隠れた名店?はほぼない。
ネオ無職ということもあり、大衆的なお店で「おいしー!」を叫んでいる。

ちなみに私は酒豪、
に憧れる下戸だ。
お酒は好き。でも飲めない。
だから、好きなだけ飲んでも飲まれない酒豪に憧れる。

食べることもお酒も好きなので、こういう食エッセイももちろん大好きで、書店で見かけるとつい手に取ってしまう。
この『無職、ときどきハイボール』も別の本を探していて偶然目が合った本だ。
気がついたらカゴの中に入れていたし、酒村さんの他の著作も探していた。
そして、YouTubeチャンネルがあることも知り、ちまちま観始めた。
動画内でも叫んでた、「おいしーー!」って。

いいな。叫びたいな。
好きなものを食べて、快哉を叫ぶ、こんなに命に根ざした祝祭があるだろうか。
酒村さんは「命に根ざした祝祭」とか、何かそういったことは考えていない。
ただ、美味しいから叫ぶのだ。
動画の企画や効果とか本の文章中の技巧は練ってるのだろうけども、「おいしー!」という叫び、そこには小難しい理論も駆引きも存在しない。
最高かよ。

読書の秋、食欲の秋にピッタリの本を読むことができて満足。

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