山元ハル

1999年、夏、静岡。詩を書いています。

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1999年、夏、静岡。詩を書いています。

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つくる、つながる、とどける

つくる。つくられたものを、ただ消費するのではなく、自分にしか生み出せないものを、つくりつづける存在でありたい。それは料理でも詩でも、笑顔でも雰囲気でも構わない。…

山元ハル
1年前
563

羊の夢

夢に溺れて 針を戻して 羊を数える 森を彷徨う 折に触れて 種を蒔いて 雲を数える 空を揺蕩う そんな夢見心地な 人を数える 羊の話 よくある話

山元ハル
2か月前
223

虚無

しゃにむにいきて きょむになる はなからすって はいになる いのちがきれて うつになる こころがへって あさになる しゃにむにいきて きょむになる

山元ハル
3か月前
243

白昼夢

希望という名の 列車にのって まだみぬ君へ 逢いにゆく 無謀という声 みな振りきって 夢のつづきを 抱きよせる 疾走していく 歪んだソウル 天空舞って あゝ消える

山元ハル
3か月前
201

くそったれた世界

くそったれた世界で 今日も颯爽と生きる 意味のない人生を 平気な顔して歩く 偽りの仮面をつけて 世界を礼賛しながら くそったれた世界で 今日も颯爽と生きる 永遠に消…

山元ハル
3か月前
192

残像

今日も世界を駆け巡る 有象無象の残像 処方して摂取して 飛びついて跳ねられて 信じて疑って 飲み込んで吐き出して 本当に価値あるものってなんだ そんなのぼくにはわか…

山元ハル
3か月前
201

きまぐれにたゆたう まっしろの雲をさそって あどけない少女の まっかのスカートをさらって とろけてしまいそうな あなたの頬をなぞって ささやかにいとなむ 街と生活を…

山元ハル
4か月前
198

バタートースト

焦げてしまった バタートースト 甘くて苦くて 重なって 口の中で ほぐれるように 仄かな香りが 吹きぬける 焦げてしまった きみへの想い 甘くて苦くて 散らかって 頭…

山元ハル
5か月前
242

木漏れ日

揺れる揺られる ひかりとこころ 君にあたって 透き通る 僕のからだに 乱反射して 木々にあたって 好き徹る

山元ハル
5か月前
222

願いごと

心のない人間 文字のない便箋 遠くへ離れて消える そのままずっと届かない 君のいない夜 ただ寂しさが募る 夢で逢えたらいいな また眠れるといいな

山元ハル
6か月前
220

不規則なリズム

不規則なリズムで 自然体なイズムをつくる ぼくらは代替品じゃない そうやって命を叫ぶ 神は言った 私を信じよと 仏は言った 己を信じよと 俺は笑った そしてすべて疑…

山元ハル
7か月前
230

玉虫色

こっちをみて笑ってる 玉虫色のお面 どうして笑ってるの どうして泣いてるの したたる涙が つたっていく頬と ぷくぷく腫れた あつぼったい唇と ぴくぴく張りついた あ…

山元ハル
8か月前
210

インビジブル

みえないものは わかりにくいから みえるものだけ しんじていきる それでもいつか いきがつまるから みえないものを かんじていたい からだはあるのに こころがない …

山元ハル
8か月前
236

呼吸

吸って吐いて 繰り返す お部屋のアロマも 排出ガスも 道行く人の 香水も 全てを閉じ込め 開け放つ お花の匂いも 誰かのオナラも 電車に漂う ため息も 吸って吐いて …

山元ハル
8か月前
234

言えなくて

だいじなことは 言えなくて 空を見つめて 雲を吐く どうでもいいこと だけ言えて 空に向かって 唾を吐く シャワー浴びても 癒えなくて 排水溝に 溜まった言葉

山元ハル
9か月前
249

無差別フルーツ

緑になれない リンゴのように 赤にはなれない バナナたち どう足掻いても 他にはなれず なったつもりで みっともない その諦めこそ 希望の光 自分を照らす 思いやり

山元ハル
9か月前
227
つくる、つながる、とどける

つくる、つながる、とどける

つくる。つくられたものを、ただ消費するのではなく、自分にしか生み出せないものを、つくりつづける存在でありたい。それは料理でも詩でも、笑顔でも雰囲気でも構わない。世界を変えるためではなく、世界に変えられないために。

つながる。つくりつづけた先に、つながりが待っている。生みの親としての不安や孤独、葛藤を、世界につなげたい。つながりをつくることが、つくりつづける熱を生み、つながりの連鎖を温める。今をつ

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羊の夢

羊の夢

夢に溺れて
針を戻して

羊を数える
森を彷徨う

折に触れて
種を蒔いて

雲を数える
空を揺蕩う

そんな夢見心地な
人を数える

羊の話
よくある話

虚無

虚無

しゃにむにいきて
きょむになる

はなからすって
はいになる

いのちがきれて
うつになる

こころがへって
あさになる

しゃにむにいきて
きょむになる

白昼夢

白昼夢

希望という名の
列車にのって

まだみぬ君へ
逢いにゆく

無謀という声
みな振りきって

夢のつづきを
抱きよせる

疾走していく
歪んだソウル

天空舞って
あゝ消える

くそったれた世界

くそったれた世界

くそったれた世界で
今日も颯爽と生きる

意味のない人生を
平気な顔して歩く

偽りの仮面をつけて
世界を礼賛しながら

くそったれた世界で
今日も颯爽と生きる

永遠に消えない傷を
透明なプライドで隠す

夢見心地な日々と
悪夢のような朝と

残像

残像

今日も世界を駆け巡る
有象無象の残像

処方して摂取して
飛びついて跳ねられて

信じて疑って
飲み込んで吐き出して

本当に価値あるものってなんだ
そんなのぼくにはわからない

でも信じ続けていきたい
そして疑い続けていきたい

風

きまぐれにたゆたう
まっしろの雲をさそって

あどけない少女の
まっかのスカートをさらって

とろけてしまいそうな
あなたの頬をなぞって

ささやかにいとなむ
街と生活を破壊した

明日は今日の風が吹く
明日は今日の風が吹く

バタートースト

バタートースト

焦げてしまった
バタートースト

甘くて苦くて
重なって

口の中で
ほぐれるように

仄かな香りが
吹きぬける

焦げてしまった
きみへの想い

甘くて苦くて
散らかって

頭の中で
まとまるように

祈りの言葉が
舞いあがる

木漏れ日

木漏れ日

揺れる揺られる
ひかりとこころ

君にあたって
透き通る

僕のからだに
乱反射して

木々にあたって
好き徹る

願いごと

願いごと

心のない人間
文字のない便箋

遠くへ離れて消える
そのままずっと届かない

君のいない夜
ただ寂しさが募る

夢で逢えたらいいな
また眠れるといいな

不規則なリズム

不規則なリズム

不規則なリズムで
自然体なイズムをつくる

ぼくらは代替品じゃない
そうやって命を叫ぶ

神は言った
私を信じよと

仏は言った
己を信じよと

俺は笑った
そしてすべて疑った

不規則なリズムで
自然体なイズムをつくる

ぼくらは完成品じゃない
そうやって愛を叫ぶ

玉虫色

玉虫色

こっちをみて笑ってる
玉虫色のお面

どうして笑ってるの
どうして泣いてるの

したたる涙が
つたっていく頬と

ぷくぷく腫れた
あつぼったい唇と

ぴくぴく張りついた
あがった口角

もういいよ
無理しないで

悪いのは
あんたじゃないから

インビジブル

インビジブル

みえないものは
わかりにくいから

みえるものだけ
しんじていきる

それでもいつか
いきがつまるから

みえないものを
かんじていたい

からだはあるのに
こころがない

ぶきはあるのに
ことばがない

いきているのに
そこにいない

そんなせかいは
もういらない

呼吸

呼吸

吸って吐いて
繰り返す

お部屋のアロマも
排出ガスも

道行く人の
香水も

全てを閉じ込め
開け放つ

お花の匂いも
誰かのオナラも

電車に漂う
ため息も

吸って吐いて
繰り返す

みえないものを
交換してる

いきてるぼくら
いきするぼくら

言えなくて

言えなくて

だいじなことは
言えなくて

空を見つめて
雲を吐く

どうでもいいこと
だけ言えて

空に向かって
唾を吐く

シャワー浴びても
癒えなくて

排水溝に
溜まった言葉

無差別フルーツ

無差別フルーツ

緑になれない
リンゴのように

赤にはなれない
バナナたち

どう足掻いても
他にはなれず

なったつもりで
みっともない

その諦めこそ
希望の光

自分を照らす
思いやり