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詩のようなもの

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記事一覧

羊の夢

羊の夢

夢に溺れて
針を戻して

羊を数える
森を彷徨う

折に触れて
種を蒔いて

雲を数える
空を揺蕩う

そんな夢見心地な
人を数える

羊の話
よくある話

虚無

虚無

しゃにむにいきて
きょむになる

はなからすって
はいになる

いのちがきれて
うつになる

こころがへって
あさになる

しゃにむにいきて
きょむになる

白昼夢

白昼夢

希望という名の
列車にのって

まだみぬ君へ
逢いにゆく

無謀という声
みな振りきって

夢のつづきを
抱きよせる

疾走していく
歪んだソウル

天空舞って
あゝ消える

くそったれた世界

くそったれた世界

くそったれた世界で
今日も颯爽と生きる

意味のない人生を
平気な顔して歩く

偽りの仮面をつけて
世界を礼賛しながら

くそったれた世界で
今日も颯爽と生きる

永遠に消えない傷を
透明なプライドで隠す

夢見心地な日々と
悪夢のような朝と

残像

残像

今日も世界を駆け巡る
有象無象の残像

処方して摂取して
飛びついて跳ねられて

信じて疑って
飲み込んで吐き出して

本当に価値あるものってなんだ
そんなのぼくにはわからない

でも信じ続けていきたい
そして疑い続けていきたい

風

きまぐれにたゆたう
まっしろの雲をさそって

あどけない少女の
まっかのスカートをさらって

とろけてしまいそうな
あなたの頬をなぞって

ささやかにいとなむ
街と生活を破壊した

明日は今日の風が吹く
明日は今日の風が吹く

バタートースト

バタートースト

焦げてしまった
バタートースト

甘くて苦くて
重なって

口の中で
ほぐれるように

仄かな香りが
吹きぬける

焦げてしまった
きみへの想い

甘くて苦くて
散らかって

頭の中で
まとまるように

祈りの言葉が
舞いあがる

木漏れ日

木漏れ日

揺れる揺られる
ひかりとこころ

君にあたって
透き通る

僕のからだに
乱反射して

木々にあたって
好き徹る

願いごと

願いごと

心のない人間
文字のない便箋

遠くへ離れて消える
そのままずっと届かない

君のいない夜
ただ寂しさが募る

夢で逢えたらいいな
また眠れるといいな

不規則なリズム

不規則なリズム

不規則なリズムで
自然体なイズムをつくる

ぼくらは代替品じゃない
そうやって命を叫ぶ

神は言った
私を信じよと

仏は言った
己を信じよと

俺は笑った
そしてすべて疑った

不規則なリズムで
自然体なイズムをつくる

ぼくらは完成品じゃない
そうやって愛を叫ぶ

玉虫色

玉虫色

こっちをみて笑ってる
玉虫色のお面

どうして笑ってるの
どうして泣いてるの

したたる涙が
つたっていく頬と

ぷくぷく腫れた
あつぼったい唇と

ぴくぴく張りついた
あがった口角

もういいよ
無理しないで

悪いのは
あんたじゃないから

インビジブル

インビジブル

みえないものは
わかりにくいから

みえるものだけ
しんじていきる

それでもいつか
いきがつまるから

みえないものを
かんじていたい

からだはあるのに
こころがない

ぶきはあるのに
ことばがない

いきているのに
そこにいない

そんなせかいは
もういらない

呼吸

呼吸

吸って吐いて
繰り返す

お部屋のアロマも
排出ガスも

道行く人の
香水も

全てを閉じ込め
開け放つ

お花の匂いも
誰かのオナラも

電車に漂う
ため息も

吸って吐いて
繰り返す

みえないものを
交換してる

いきてるぼくら
いきするぼくら

言えなくて

言えなくて

だいじなことは
言えなくて

空を見つめて
雲を吐く

どうでもいいこと
だけ言えて

空に向かって
唾を吐く

シャワー浴びても
癒えなくて

排水溝に
溜まった言葉