単調な生活を繰り返すだけ、そんな毎日もいいさ
子どもの頃テレビで、あるノーベル賞受賞者の生活に密着する番組を観た。
その人は毎日、起きる時間、寝る時間だけでなく、食事する時間、入浴する時間など、全ての行動スケジュールが一定で、確か食べるものもほとんど一定だった。
それを観て当時の私は「なんてつまらない生活なの」と思った。
さて大人になった私はどうかというと、(無意識のうちに)できるだけ毎日スケジュールが一定になるように暮らしている。
仕事や、人付き合いや、様々なものがあるから、昔テレビで観たノーベル賞受賞者の方のように完全に一定にとはいかないのだけれど。
それでも少しでもバランスが乱れると、早くいつものスケジュールに戻したいと思うし、いつも通りのスケジュールに戻るとホッとする。
日々過ごしていると、うれしいこと、楽しいことばかりでなく、悲しいことや、心がぐらりぐらりと揺さぶられることもある。
しかしそんな時に、私をいつもの私に引き戻してくれるのは、やっぱりいつもの一定の毎日なのかもしれない。
私は出かけた先でやたらとカフェや喫茶店に吸い込まれてしまうのだけれど、それももしかしたら、コーヒーという飲み物が私を日常に引き戻してくれるからかもしれない、とも思う。
また、一定の毎日を暮らしているからこそ気付ける些細な変化、というものもあるような気がする。
そんなことを思いながら、今朝もいつも通りの単調な朝を繰り返している。