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装備ゼロでの付き添い入院、母のライフも尽きかけた6日間

息子が入院した。

保育園からお迎え要請があり、いつもの喘息発作だと思って小児科に行ったところ、あれよあれよと総合病院へ転送、入院となってしまった。あれよあれよと言うとすごくスムーズっぽいけど、紹介された総合病院が満床で入院できず、病院が決定するまで救急外来で4時間半待った。

夫は上の子を迎えに行かなければならなかったし、往復で2時間近くかかる場所となると、入院グッズを当日に持ってくることは不可能に近かった。

息子は患者なので、入院着のレンタルや病院食の提供などを受けることができる。しかし私はあくまでも付き添いなので、いかなるサービスも提供されない。メイクは落とせず、メガネがないのでコンタクトもいれっぱなし、洋服もそのままで朝を迎えた。夕方小児科を受診してそのまま入院となったため、前日の夕ご飯も食べていない。午前10時頃、夫が荷物を持ってきてくれたので顔を洗い、ジャージに着替え、コンタクトを外してようやく一息。院内のコンビニで食事も調達した。

いかなるサービスも提供されないと書いたが、仮眠用のパイプベッドは借りることができる。

まぁこのベッドが固いのなんの。パイプに布が張ってあるだけなので、身体が痛い。かつ、寝返りができるだけの幅がない。2時間も寝ると目が覚めてしまう。アラーム音、モニター音、カートを走らせる音、誰かの泣き声。深夜でもざわついている小児病棟、そして寝心地の悪いベッド。一度目覚めると再び眠ることが困難だった。

息子はなかなか酸素マスクが外れなかった。マスクが外れないとシャワーを浴びることができない。私はあくまでも付き添いとして、息子が浴びる「ついでに」シャワーを使えるという規則である。息子はシャワーを浴びられない間も看護婦さんがホットタオルで身体を拭いてくれるが、当然親にはそんなサービスはない。3日間シャワーなしで過ごした。

付き添い入院の親は、患者ではない。けれど、患者のケアをおこなう協力者である。看護師の配置人数は患者が大人でも子どもでも同じ。付き添い入院する親がいることで、看護師さんが助かる部分は確実にあると思う。私も、息子の食事、シャワーの介助だけでなく、看護師から依頼されて検温や排せつ記録もつけていた。親だけでもシャワーを使えるとか、食事が出るとか、もう少し付き添い入院者への配慮があったらいいなとは思った。

実際問題、患者以外への食事の提供はできないのだろうし、病院側の問題ではなく制度上の問題だということはわかっている。最近では付き添い入院の過酷さも知られてきたし、サポートを行うNPOもある。今後もっと問題提起されていけばいいなと実感した。

最後に、乳幼児医療助成に感謝を述べたい(何様なんだわたしはw)
6日間の入院費は40万円だった。3割負担でもなかなかの金額である。これがすべて助成金で賄われ、私が負担したのは病院食代の7000円弱だけだった。

入院費だけでこれなので、その前の救急外来での処置とか、投薬とか、救急車の手配とか、かなりのお金を自治体に使わせてしまった。申し訳ないけれど、とてもありがたい仕組みだと思う。これからもしっかり働いて、健康保険料を納めていく所存です。


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