見出し画像

管理されすぎた自然との過ごし方を考える

少し前、コロナの感染が落ち着いていたころを見計らって、GO TOキャンペーンを使って旅行してきました。わたしは学生時代からスキューバダイビングをやっており、海が大好きです。コロナ禍での旅行は賛否両論あるかと思いますが…子どもたちにもきれいな海を見せたいなと思い、感染予防対策をとったうえでいってきました。

「営業時間」のある海

海はきれいで子どもたちも大喜び。ただ、ビーチがとても使いにくかった。ビーチで貝殻を拾って、ちょっと足を水につけようとすると、係の人がすっ飛んできて、ブイの中で遊んでくださいと言われるんですね。

しかも海の営業時間、9時~17時。係の人の常駐時間がそうだから仕方ないんでしょうけど、ホテルからビーチに出ようとすると「海は営業時間外です」って言われるんですよ。海は営業時間外というパワーワード。海の家が営業時間外ならわかるけど、海って営業時間ありましたっけ?

絶対海には入らないです、散歩して貝殻ひろうだけなのでと説明したら許可してもらえました。せっかくのビーチリゾート、散歩したい人もたくさんいると思うんです。17時、まだそんなに暗くないですよ。

画像1

(この写真は18時)

管理された自然はラクでいいけれど

暗い中泳ぐのは危ない、それはもちろんわかります。でも遊泳じゃなくて、少し足をつけるくらいならいいのではないかなぁ。わたしが高校の修学旅行で沖縄へ行ったとき、夜の海を泳いだ記憶があるので、昔はここまで厳しくなかった気がします。

別のビーチでも、観光ついでに足をつけようとしたら、係の人がすっとんできて「入場料は払いましたか。受付をして、必ずブイの中でお願いします」と。どこもかしこも観光地はがっちり管理されていました。

思い出したのはちきりんさんのブログです。

ダイバーなので、海の怖さはわかってます。安全講習も受けたし、ダイバーの事故も聞いたことがあるし、自分も流されそうになったことがある。自然は美しく壮大で、人間が太刀打ちできないパワーがあります。

管理された海で遊ぶ、管理された森でグランピングする、それは負担が少なくて楽しいけれど、自然を知ることになるのかな。「自然は怖いところだから気を付けて遊ぼう」という意識が育たないのではと思っています。

ルールがほとんどない海外の海

海外はその辺のルールがゆるいですよね。ゆるいというか、ほぼルールがない。

画像2

中国のハイナン島へ行ったとき、夫婦で体験ダイビングをしたんですが、なんの説明もない。中国語話せないのに、バーッと中国語で説明されて、「OK、GO」ってそれだけ。夫にはわたしが細かく説明して、なんとか潜った(笑)日本ではありえない。

インドネシア・バリ島でボートダイビングをしたときも、「ボートは流されることがあるから自力で泳いできてね~OK,OK,死にそうになったらその辺浮かんでおいて、回収しに行くから」みたいな軽さ。

オーストラリア・グリーン島ではビーチに監視員などひとりもいなかった。泳ぎが得意ではない夫がシュノーケルに夢中のあまり沖に流されていることに気付いておらず、わたしが他の観光客に声をかけつつ大慌てでレスキューしに行ったこともありました。(これを機に夫は、シュノーケルで呼吸が確保されているときでも、定期的に顔をあげて現在地を確認するという基本的な動作を学びました…)

ルールでがちがちの中だと、ルールがないと動けなくなってしまうし、「一度も危ない目に合ったことないから大丈夫」とルールのない環境でも危機感なく過ごしてしまうんじゃないかな。

消費者の意識改革も必要

なにかあったとき責任を問われたくない気持ちはわかるし、そうならないためにルールを作るしかないのは理解してますが、行き過ぎると大人は楽しくないし、子どものためにもならないなと感じます。

消費者もなにかあったときにすぐ管理側を責めがちなので、そこは自戒しないとならないですね。大波で人がさらわれたり、事故が起こるとすぐに立ち入り禁止になるし…。管理側が制限することが必要な場所もありますが、どういう条件なら危険なのか、どんな状況なら立ち入ってはいけないのかを知り、自衛していくことも大事です。

今はまだ子どもも小さいので観光地のビーチがメインでしたが、もう少し大きくなったら体験ダイビングやカヤックなど水にまつわるアクティビティや、登山なども積極的にやってみたいなと思いました。水の事故、山の事故についても一緒に勉強していきたいです。

おしまい。

いただいたサポートで子どもに絵本を買います!