『リバー、流れないでよ』
7/21日 13:20〜
@kino cinéma天神
ヨーロッパ企画が手掛ける長編映画、第二弾。
2分ワンカットが延々繰り返されるとかいう、超短時間ループもの。果たして2分で何をどう描くつもりなんや!!
【まだまだ公開中。全演劇人にオススメしたい!
っつーわけで、ネタバレビューは控えます】
【安心してスクロールしてくれよな!!】
とってもとっても面白かった。
深い考察とか、そういう類は例のジブリに一旦お任せするとして。
こちらは誰でもラフに観られる感じ!文字通り、老若男女が楽しめると思いました。
ここに、今作のおすすめポイントを3つまとめようと思います。
2分の制約
いと美しき貴船
人間ドラマ
1. 2分の制約
ループを止めようと奔走する人々。
でも、決まって2分間で戻されてしまう……、というストーリー。
2分間というのが丁度良く、小刻みのテンポ感が爽快でありつつも、「あともう少しだったのに!」というもどかしさも感じられる設計。
私のような飽きっぽい人間に優しい作品です。
ちなみに、これを製作サイドからみると、
「2分間ワンカット縛りの撮影を何十回も行う」という、とてつもなく面倒臭い仕様になっています。
そんなパワープレイを感じつつ鑑賞するのも楽し
さの一つかも…??
2.いと美しき貴船
物語の舞台は京の奥座敷、貴船。
その情景に魅了され、行ってみたくなること間違いなしです。
でも、2分間、同じ時間同じ場所でのループを続けるのだから、段々と飽きてこない?
......んなこたあない!
なんとなんと、四季折々の様子をみることができるのです。天候も、雨、雪景色、日本晴れへと次々と移ろいでゆきます。
意味がわからないと思った方は、是非劇場へ。
貴船はどこか新緑のイメージが強いですが、雪化粧姿も美しいのだという気づきを得ました。
次の旅行先は、貴船に決定です。
3.人間ドラマ
ループ系作品は、その構造上、人間ドラマを深く描きにくいかと思いますが、今作はその限りではなく!
登場人物による状況理解(ループシステムの呑み込み)にあまり時間を割かず、その分を「人と人とのコミュニケーションに充てている」からでしょうか。
言わずもがな、2分間は限られた短い時間です。でも、限られているからこそ、誰かと共有できる時間の大切さを実感できるのかなと思います。
一方、何度も同じ時を繰り返すということは、一見、時間が無限大に広がる「良いこと」のようです。しかし同時に、犬猿の仲の2人も共に過ごし続けなければならず、離れたくとも離れられない環境だとも言えます。
有限と無限の狭間で起こる人間ドラマ、と聞くと、なんだか興味が湧いてきませんか?
死ぬほど深い話な訳では無いですが、キャラクター同士の関わり合いにはリアリティーがあり、かつコミカルさもあり、見応えはバッチリかと思います。
以上、個人的には、かなりオススメできる一作です。
ややマイナーな作品ではありますが、もし近場で上演している映画館があれば、是非ご鑑賞下さい😎😎
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