5分で読める!注目の最新医療ニュース3選(1/30~2/6)
1月30日(月) 〜2月6日(月) の医療・ヘルスケア分野のニュースTOP3をご紹介!
医療ヘルスケアビジネスに特化したメディア「Harmony」が厳選した先週の注目ニュースはこちら。
1. かかりつけ医機能の制度創設へ、自民部会が健康保険法改正案を大筋了承
2. 厚労省が優先審査に指定!エーザイのアルツハイマー病治療薬「レカネマブ」
3. 凸版印刷、医療ビッグデータ活用を進めるICIを子会社化!ヘルスケア領域における新事業の創出を加速
自民党厚生労働部会が健康保険法等改正案を了承!都道府県がかかりつけ医機能を公表へ
自民党厚生労働部会は2023年2月6日(月)に全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案を審査し、部会長一任で大筋了承した。本改正案は今週中に閣議決定し、今国会での成立を目指すとされている。
今回の改正案では下記3つが主なポイントだ。
出産育児一時金を43万円から50万円に引き上げ、費用の一部を後期高齢者医療制度から負担
後期高齢者の保険料負担率を段階的に引き上げ
かかりつけ医機能の制度化
特に、かかりつけ医機能についてはこれまで「各医療機関が申告したかかりつけ医機能が、実際と異なる場合の対応が不明確である」といった懸念により、慎重に議論されていた。しかし、6日に厚労省が「現場で混乱が生じないように丁寧に運用する」と説明し、改正案は了承されることとなった。
改正案では、在宅医療や夜間診療の提供などといったかかりつけ医機能に関しては行政ではなく、都道府県が各医療機関から報告を受けて公表する仕組みとなっている。
この法案が成立すれば今後、本格的なかかりつけ医制度整備にあたり、現行の医療機能情報提供制度の刷新とかかりつけ医機能報告の創設が進んでいくだろう。
かかりつけ医の制度化とその影響について知りたい方はこちらもチェック!
厚生労働省が優先審査に指定!エーザイのアルツハイマー治療薬「レカネマブ」
厚生労働省は1月30日(月)、エーザイが米医薬品大手バイオジェンと共同開発したアルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」を、優先検査品目として指定した。
これまでのアルツハイマー病治療薬では、一時的症状を緩和させる作用しかなく、病気のメカニズムに働きかける薬は国内では承認されていなかった。一方でレカネマブは、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβを除去し悪化抑制が期待される治療薬である。実際に米国では有効な臨床試験のもと、レカネマブは迅速に承認された。
今回、レカネマブを相談・審査における優先的な取扱いの対象とすることで、日本でも早期に実用化することが期待されている。
レカネマブはまだ検証段階であるため、継続して臨床試験が行われていく見込みだ。今後、アルツハイマー病への治療効果が証明されれば、これまで困難とされていた認知症治療が大きく進んでいくだろう。
アルツハイマー病新薬レカネマブについて知りたい方はこちらもチェック!
凸版印刷、医療ビッグデータ活用を進めるICIを子会社化!ヘルスケア領域における新事業の創出を加速
凸版印刷は2023年1月31日(火)に、医療情報の収集や匿名加工などを行うICI株式会社を連結子会社化した。子会社化することで、医療ビッグデータ利活用の更なる推進と新たなヘルスケアサービスの創出を推し進める狙いである。
凸版印刷とICIは2019年より、一般財団法人日本医師会医療情報管理機構の収集した電子カルテデータの匿名加工を実施し、データベースを構築していた。そのデータベースを活用した製薬会社向け電子カルテデータ分析ツール「DATuM IDEA」を2022年4月より提供して両社で連携を進めていた背景がある。
今回の追加出資により、期待されるシナジーは以下の通りだ。
医療機関にも価値を還元するための新たな病院分析ツールの開発
データ品質向上に向けたデータ加工技術の強化
電子カルテデータの取扱量増加に向けた基盤の構築
両社の連携がより深まることで、より効果的な医薬品開発や治験モデル構築、個別化医療の実現を目指しており、今後さらなる新事業の創出が期待されている。
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