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【Vol.12】眼精疲労の鍼灸治療

こんにちは。とある鍼灸師です。

この記事では、西洋医学や東洋医学の理論で症状について考えていき、その症状についてどのように鍼灸治療をしていくかを書いていきます。

みなさまのカラダの状態を把握するための参考にしてください。

今回は、眼精疲労の鍼灸治療がテーマです。


1.眼精疲労とは

眼精疲労は目の症状だけでなく、全身の症状も伴い、少し休んだだけでは回復しない症状のことをいいます。

よく、疲れ目といわれますが、疲れ目と眼精疲労は別物になります。

疲れ目は、症状が出ている期間が、一時的で寝れば治ります。
眼精疲労は、症状が常に出るようになり、寝ても治りません。


現在では、パソコン・スマホ・テレビゲームなど目を酷使する環境にあるため、成人から子供まで年齢問わずに起きる病気です。

最近では、リモートワークなどの在宅勤務になったことで、パソコンを扱う時間が多くなっています。

わたしが、治療する患者さまも目の症状を訴えて来院されることが増えてきました。


2.眼精疲労の原因

眼精疲労の原因として、長時間のパソコン作業・メガネやコンタクトがあってない・左右の視力が違うなどがあげられます。

〇長時間のパソコン・スマホ作業

近くの細かいものを見るために、目の周辺の筋肉を緊張させるために起こります。
緊張が長く続くため、眼精疲労につながります。

〇メガネやコンタクトがあってない

メガネやコンタクトは、視力を矯正させるものです。
これがカラダに合わないものだと、無理に物をみようとするので目に負担がかかります。

〇左右の視力が違う。

左右の視力が極端に違うと、物を見るピントを調整するときに目の筋肉が疲労します。

また、物を見た情報は脳で処理するために、脳も疲れます。


3.眼精疲労の症状

眼精疲労は、目だけでなくほかの場所にも症状をだします。

〇目の症状

疲れ・かすむ・痛み ・視力低下・ぼやけ・充血・圧迫感・ 痒み・けいれん など

〇ほかの症状

頭痛・肩こり・腰痛・吐き気・胃腸障害・不眠 ・イライラ感・全身倦怠感 など

4.眼精疲労のメカニズム

眼精疲労のメカニズムとして、目の周りの筋肉が深く関わっています。


眼精疲労の場合は、毛様体筋という筋肉が緊張してしまうことが原因です。

人が物を見たりできるのは、水晶体が形を変えているためです。
水晶体の形を変えるためには、毛様体筋の伸び縮が必要になります。

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図のように、水晶体に毛様体筋がくっついているので、毛様体筋が伸び縮みすることで、水晶体の厚さを変化させることができます。

近くを見るときは、毛様体筋が縮んで、水晶体を厚くします。
遠くを見るときは、毛様体筋が伸びて、水晶体を薄くします。

ここで、筋肉の特性を考えてみましょう。

筋肉は、伸びたり縮んだりする性質があります。
スポーツや筋トレなどでカラダを酷使した場合、疲労がたまります。

また、長時間同じ状態(筋肉を縮めっぱなし、あるいは伸ばしっぱなし)のまま維持していると疲労してきます。

毛様体筋も同様に縮めた状態が長くなれば疲労するため、疲れ目や眼精疲労の症状をだします。


5.眼精疲労の鍼灸治療

鍼灸治療では、眼精疲労に効果のあるツボがあります。

そのツボに対して、ダイレクトに鍼や灸をする場合もありますが、東洋医学の考え方では、症状は内臓の状態に左右されることが言われています。

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