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膝に人工関節を入れた父と鍼灸師の娘

3月末に、膝に人工関節を入れた父親に会う目的もかねて、
GWは実家に帰省をしてきました。

元々(20代か30代の頃らしいが…)
膝の半月板を割るという大きなケガをし、手術をしたことがある父。

「父は膝が悪い」というのは、幼い頃から認識していました。

患者さんの話を聞いていても、
昔のケガがきっかけで○○が痛むというのはよくある話。

日常生活は不便なく?痛みと共に暮らしていましたが、
70歳を超え、ここで人工関節を入れる決意をしたそうです。


問題は、手術後です。
手術をした後の、膝の腫れ・炎症に大きな個人差があることを知りました。

全く腫れず、手術後の入院中からスイスイ歩ける人と、
最大で半年くらい腫れと痛みに悩まされる人。
個人差がとても大きい。

長年の鍼灸師としての感覚から、父は後者かな?と思っていた私の予感は的中しました。

3月末の手術から、夜も痛みで目が覚めて、眠れないらしい。
痛みに波があるので、全く痛くない時間と、痛くてどうしようもない時間と、交互にやってくるらしい。
(その波の感覚が広がっていっていくことで、寛かいに向かうとのこと)

病院側は、人工関節そのものの動き、手術後の膝の動き、筋力の維持を目的としたリハビリはもちろんしっかりと行ってくれます。感謝、感謝。

しかし、腫れや痛みに対しては、「炎症止め」と「痛み止め」の薬の処方のみ。

これは、自然と痛みがなくなるまで我慢して、痛みをやりすごしましょうということを意味しています。

ここで、鍼灸師の出番です!

実は、こんな時に大切になってくるのは、「膝の裏」です。
膝の裏にはリンパ管があり、ここがが詰まっていると、炎症によって引き起こされるむくみがひきません。

手術をしたので炎症が起きる

炎症が原因でむくむ

炎症とむくみによって、膝全体がぱんぱんに腫れる

痛みとうずき

時間が経つと(膝を休めていると)、このむくみによる腫れが引き、痛みが治まります。
痛みが治まるので、動きます。腫れます。むくみます。痛みます。

この負のループを脱するためには、膝の裏が大切です。

膝裏を中心に、リンパの流れの解消
膝の裏をしっかりほぐすことで、膝が伸び、曲げやすくなる
O脚によって起こる足の外側の筋肉のハリの解消
ふとともの裏や腰への負担も軽減

これだけで、半年かかるだろうと言われた痛みが引いていきます。

手術をしたのだから、炎症が起きるのは仕方のないこと。
仕方がないけど、薬で痛み止めを飲んでも、正直時間だけがかかります…

「大好きなゴルフと大好きな犬の散歩ができないこと。
そして、痛みで目が覚めることで、なんだか心も落ち込んでいたのよ~」
と母が。

心と体はひとつです。
痛みから解放されるためにした手術。
それが原因で、落ち込み、外出が億劫になることの方がよっぽど心配です。

元気に好きなコトをしてもらうためにも、痛みのない暮らしが大切です。

残念ながら、病院ではここの部分はおざなりになってしまいます。

どうしようもなかった痛みも、3日間連続で鍼をしたら、痛みで起きることがなくなり、眠れるようになりました。
膝が伸びるのがわかる!と喜んでくれました。
手術側ではなく、反対側が気になる様になりました。
(これもアルアルで、良くなると別の所が気になり始める)

こんなに苦しい手術後の痛み
だけど、鍼という選択肢はなかなか頭には浮かびません。
誰かのお力になれると嬉しいです。


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