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《絵本レビュー》てんてんきょうだい

うるおぼえなんですが、先日YouTubeで元キャスターなのかコメンテーターなのか、わからないおじさんが言っていた言葉が印象的でした

『話すときに、どこに点と丸をつけるのかが大事なんです』

いや深いなって思いましてね、わたしも、このレビューなんかを書いていると、しばしば迷ったりするんです。読みやすさは勿論の事、句読点をつける場所で感情の置き所が違ってくるような気もしまして。

そんな今日は、句読点と同じくらい大切な濁点に関する絵本【てんてんきょうだい】のレビューをしたいと思います。(濁点も、つけるつけないで全然意味が変わってきますぞっ)

〔文〕山田 慶太
〔絵〕田口 麻由
〔初版〕2023年2月

《ストーリーについて》

『おどうど〜』
『にいぢゃ〜ん』
てんてん兄弟は言葉に『てんてん』をつけるのが大好きです。

『か』や『はね』、『ラーメン』などにどんどん『てんてん』をつけていきます。

でんでんづげだら、どうなる?
どうなるどうなる?

てんてん兄弟がいろんなものに濁点をつけて楽しんでいる言葉遊びの物語です。

《10コの視点》

【表表紙・裏表紙】
表表紙は、てんてん兄弟が題字の中に紛れこんでる様が、裏表紙は、向かい合ってお辞儀をしているような、てんてん兄弟が描かれている。文字が目立つようなデザインが素敵。

【見返し】
黄緑色の用紙

【題字の文字】
本のサイズ左右いっぱいにデザインされた明朝体に、てんてん兄弟がレイアウトされている。こういうの個人的にすき。私らの時代は、昔の〝とんねるず〟の番組『もじもじくん』を連想しますぜっ。BGMすら聴こえてくる♫

【絵】
シンプルで絵は黒一色。てんてん兄弟の、それぞれの点に足がついててキャラクター感あり。愛着がわき、ワクワクさせてくれる。

【文】
てんてん兄弟が、濁点つけて言葉遊びを楽しんでいる様がよく伝わる。
『はね』→『ばね』になるなど、子どもたちが文字に親しめるようになっている。

【構成】
てんてん兄弟は『てんてん』つけるのが大好き→いろんな言葉にてんてんつける→満足して『てんてん』をつけ続ける

【キャラクター】
てんてん兄弟

【舞台設定】
文字

【イチオシ】
てんてん兄弟が『てんてん』をつける直前のワクワク感や、つけた後の満足感がおもしろい。お兄ちゃん感とか弟感も共感できるんじゃないかな。

【ハッピーエンド】
仲良く『てんてん』をつけ続けてハッピーエンド。

《読み聞かせをしてみて》

『おもじろーい!!』
『てんてんきょうだいって なんで でんでんぎょうだい じゃないの?』
『ぎゅうぎゅうじゃ がおもしろかったぁ』
と言ってました。

私の感想は、読み聞かせがメチャ難しかったですよ。本文は、てんてん兄弟のせいで全部、濁点がついてるんですから(笑)難易度100★お母さんも気合いが入りますっ!押忍。

《おしまいの言葉》

兄弟って、下の子が上の子のマネしますよね。
本文中のてんてん兄弟の弟も、兄ちゃんみたいに上手く『てんてん』つけたくて、間違えたりするところも可愛くてですね♡

うちの子も姉妹なので、そういう光景をよくみます(笑)そうやって楽しみながら勝手に成長していくもんなんですかねっ♪

昭和も令和も兄弟ちゅーもんは変わらないなぁ〜。

でばまだっ☆彡



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