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ブラウンフェルス城 ヘッセン州の新白鳥城
ブラウンフェルス城。
このお城の事は、ドイツの美しい城10選を読んだ時に知った。
(このような10選は、選んだ人の好みによるので、多様な10選があるようだが)
ドイツの風景として必ず登場し、シンデレラ城のモデルにもなったと言われるノイシュバンシュタイン城(新白鳥城)。
蛇足だが、つい最近、ノイシュバンシュタイン城は、世界遺産登録に動き出したそうだ。
そのヘッセン州版と形容されるとは、それだけで美しさはご理解頂けるのではないだろうか。
ゲーテの若きウェルテルの悩みの舞台となった街、ヴェッツラーからバスに30分ほど揺られると、この城のあるブラウンフェルスに到着する。
街は、療養の場所としても名高いようで、医療や療養の施設を多く見かけた。
木組の家が立ち並ぶ、街の中心地。
中央に見えるのが、お城の塔の一部。
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マルクト広場には、カフェやレストランが集まっている。
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大きな公園では、人々がのんびりとお散歩していた。
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お城への最初の門。
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お城に行く途中にある井戸。
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お城は前出の写真の通り、小高い山の上にあり、920年頃からお城の土台となる建物があったそうだ。
文献では、13世紀からの歴史が残っている。
15世紀からは、城としてよりも要塞としての役割が加えられ、今の形になったようだ。
写真の通り、このような落とし格子は、お城よりは、より要塞に近い雰囲気を感じられる。
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30年戦争や火事によりその大部分が消失したが、以後修復が続けられた。
お城の主は、その歴史ごとに度々変わり、その都度城主の気に入るように建物が造られたそうで、あらゆる建築様式が混じっている。
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こちらは、城内にある教会。
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ここから先は、城内観光ツアーに参加した上で見学できる場所。
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ツアーの際に説明されたのだが、お城は今もブラウンフェルス伯爵がお住まいになっているそうだ。
その為、城内の撮影は一切禁止。
中庭の撮影のみ許可されている。
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最初に案内される広々とした騎士の間には、たくさんの甲冑が飾られている。
この部屋は、1847年に改装されたそうだが、それは公爵から妻へのプレゼントだったという。
公爵はとてもロマンチックなかただったのでしょうね、とガイドさんが言い、みんなに笑顔が溢れた。
たくさんの肖像画、恋物語、ちょっとしたスキャンダル等を面白おかしく説明してくださる。
装飾品、骨董品など、素晴らしいコレクションで、残念ながら写真は残せなかったが、とても美しいお城だった。
街を見下ろす中庭には、大砲が置かれている。
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外観もとても美しく、ヘッセン州の新白鳥城と呼ばれている理由がよく分かる。
さて、観光地あるあるかもしれないが、写真を見て、その景色を見ようと期待してその場所に行っても、残念ながらその通りには見えないという経験は何度もある。
例えば、空撮されたものであれば、その通りには見えないからだ。
このブラウンフェスス城も、街に到着してしまうと、近過ぎてその全体像は見えない。
その為、ツーリストインフォで、絵葉書と同じような写真が撮れる場所を教えて頂いた。
街の西にある湖からの写真。
水面に映る姿が美しい。
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森の中から一枚。
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お城の反対側にある丘からの一枚。
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住宅地サイドからの一枚。
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遠方からの一枚。
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どの写真が一番綺麗だろうか。
どの写真も捨て難く、どれも美しい。
ブラウンフェルスでは、シュロスホテルという場所に滞在した。
お城まで、徒歩5分という立地。
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そして、ホテルの近くのカフェVogelからは、焼きたてのスイーツの甘い香りが漂ってくる。
とても暑い日に出かけたので、ケーキは遠慮して、アイスを頂いた。
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店内で、ようやく一人歩きができるようになった小さな娘さんをあやしている女性と、店員のかたが楽しそうにおしゃべりをしている。
お子さんの名が日本人らしいお名前だったのと、ハイハイする様子が可愛くて、その姿を見守っていた。
帰りがけに、せっかくなのでお土産にお菓子を買っていこうとレジに並ぶと、別のお店のかたとお客様が、楽しそうにおしゃべりをしていた。
どのお客様にも親しみやすさを与えてくれるのは、とても好印象だった。
話を聞く限り、このカフェは創業53年目で、お休みなく毎日営業しているそうだ。
カフェは平日でもほぼ席が埋まっており、人気店だということが見てとれた。
しばらくレジを待っていると、先ほど赤ちゃんをあやしていた女性が、私に気付き、レジを担当してくださった。
制服を着ていらっしゃらなかったので、お客様だと勘違いしてしまっていたが、お店のかただったようだ。
思い切って、日本人のかたかとお尋ねしたところ、何と店主の奥様だった。
奥様は、すぐに店主を呼びに行かれた。
店主は、娘さんを大切そうに抱えながらやって来て、奥様が日本人のお客様が来たのよと嬉しそうに話すと、日本語で挨拶をして下さったのには驚いた。
現在の店主は、3代目だそうだ。
こんな小さな街をどのようにして知ったのかと、奥様は興味津々で聞いて下さる。
以前、ドイツの美しい街10選に載っていて、行きたいと思っていた事、そして今回ヴェッツラーの街に来たので、足を伸ばしたのだと説明すると、ようこそ!と改めて温かい笑顔を浮かべて下さった。
ヘッセン州の新白鳥城のある街は、美しいだけではなく、温かい笑顔で迎えて下さるカフェがある。
私はこの城が、そしてこの街が、雪に包まれた姿を是非見てみたい。
きっと、絵に描いたように美しいだろう。
いつかまた、雪の降るあの街を訪れる時には、カフェの小さな可愛らしい娘さんは、どのくらい成長しているだろうか。
その時には、アイスではなく、生クリームを添えた温かいアップフェルシュトゥルーデルを頂こう。
きっと、身体も心も温まるだろう。
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