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モーゼル川の真珠 バイルシュタイン

○○の真珠と呼ばれる場所は、世界各地にある。
ドイツでも、ドレスデンはエルベ川の真珠と呼ばれており、とても美しい街だ。

コッヘムの記事にも書いたが、このモーゼル川一帯はとても美しい景観で、その中でも特に美しいと言われているのが、このBeilstein バイルシュタインだと聞き、どうしても行きたくなった。

コッヘムの街についてはこちら

コッヘムから乗船。

船の上からのコッヘム城も美しい。

モーゼル川の両岸には葡萄畑が広がり、作業をしている方の姿も見えた。

船の上では、ドイツ人のおばさま4人グループと同じテーブルになり、最後は記念撮影するほどおしゃべりを楽しんだ。

途中で閘門を通るので、少し時間がかかるのだが、私はこの閘門を見るのが好きなので、とても楽しい。

一時間程で、バイルシュタインの街の中心部に到着。
たくさんの木組の家とカフェが建ち並び、小さな街ながら、とても活気がある。
写真右上に見えるのが、メッテルニッヒ城。

街一番の名所へ。
教会へと続くこの階段は何度も映画の撮影に使われたそうで、是非訪れてみなさいと同僚のおばさまが強く勧めて下さっていた。
流石に人気スポットなので、写真を撮るために行列ができるほどだった。
なかなか人のいないシーンを写真に収めるのは難しい。

市内中央から少し山を登り、メッテルニッヒ城Metternichへ。
お城はすでに廃墟となっているが、塔を含む一部分は入場ができる。

建設は、1129年頃が最初と言われており、1689年にフランス軍により破壊された。
最後の所有者がオーストリア帝国外交官、メッテルニッヒだった事から、この名前がついているそうだ。
他にも、街の名前を取り、バイルシュタイン城とも呼ばれている。

お城からの眺め。
緑広がる葡萄畑は、溜息が出るほど美しかった。

コッヘムよりも更に葡萄畑が多く、見渡す限りの緑の中、モーゼル川がゆったりカーブして流れている。
遠くには、先程通った閘門も見える。

お城の一部はまだ残っており、塔に登ってみる。

塔の下にはカフェがあり、ここで一休み。
暑い中、お城まで登ってきたので喉がカラカラだ。
炭酸入りのリンゴジュースで喉を潤おし、ついでにチーズケーキをいただく。 

ドイツでは、このようにケーキにフォークが刺さった状態で提供される事が多い。
このような横刺しならまだしも、ケーキの上に垂直に刺さっている事も多々ある。
これはケーキを運ぶ時にフォークを落とさない為だと聞いたが、今でもやはりこの状態を見ると、つい笑ってしまう。

休憩を終え、お城から街に戻りながら、聖ヨーゼフ教会へ。
建物の中は胡桃の木で造られた黒さと、淡いピンクのコントラストがとても美しい。

街の中心地の広場へ戻ってくると、カフェには人がいっぱいだった。

どの小道も、建物も、絵本の中のよう。

コッヘムからの日帰り旅行先として、期待以上に楽しい一日を過ごせた。

ふと、行きの船のおばさまグループを思い出す。
私もあのおばさまくらいの年齢になった時、あんな風にお友達と一緒に船旅を楽しみたい。

数年前から年金生活者となったお友達の言葉を思い出す。
毎日何をして過ごしてるの?と、何気ない質問をした時の答えがこれだ。

『Dito、私は年金生活者なのよ!
毎日たくさんやりたい事があって、仕事をしていた時より目まぐるしく忙しいわ!』

そう言って、彼女は私にウインクしてみせた。
私も彼女のように活き活きとした年金生活者になりたいものだ。
そして、お友達と一緒に、このモーゼル川の船旅を楽しんでみたい。

ルール地方の真珠、またはルール地方のローテンブルクと呼ばれているモンシャウ

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