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ポジショニングは、ブランドが行くべき場所

ブランドはどこを目指し、そのパッケージデザインとは?

ブランドのポジショニング設計は、マーケティングにおいてとても大切な考え方です。私たちがつくる商品パッケージ/貼り箱はその一端を担っています。ブランドにおける独自のポジショニングが、顧客にとってのイメージを左右し売上にも直結します。

商品をデザイン(企画・開発)するとき、そのパッケージ/パッケージデザインは商品と同じくらい重要な考え方です。

ポジショニングを考えたブランド開発とデザイン

先日「ダイハツ「コペン」開発物語セミナー(主催:大阪産業創造館)」を受講しました。コペンの開発コンセプトやポジショニングをしっかりと決めてからの商品開発。その経緯やデザイン開発について、お話を伺いました。

【事業推進セミナー】ダイハツ「コペン」開発物語

コペンは軽自動車ですが、2シーター・オープンカーというライバルが殆どない独自のポジショニングです。カテゴリーは「スポーツカー」ですが、ポルシェやフェラーのようなラグジュアリーブランドではありません。

手が届きやすい価格だと、ミニ/コンパーチブルやマツダ/ロードスターなどがありますが価格は200万円代後半くらいから。これは軽自動車の価格としては、さすがに難しいです。

2シーター・オープンカーの軽自動車開発とはどううなものなのか? もちろん技術やデザイン、価格など難しい面はありますが、やはりコンセプトや市場でのポジショニングが重要な鍵になったようです。2シーター・オープンカーの敷居を下げて、「もっと身近で楽しいクルマ」でありたい。いろいろな要素の中から、乗り心地と操縦安定性に重点を置いた絶妙のポジショニングでした。

新車販売価格は180万円代〜からと軽自動車としてはかなり高価ですが、2シーター・オープンカーでありながら、乗り心地と操縦安定性を重視したクルマとして仕上げました。
購入後、お客様とのコミュニケーションを大切にした専用WEBサイトやイベントなど、「コペン」というブランドを創り上げるのに、様々な仕掛けがブランド価値を創り上げています。

コンセプトはもちろんですが、特に市場でのポジショニングを事前にしっかり考えて、その目標に向かって企画・開発を進める。ポジショニングの重要性を再認識させていただきました。

ポジショニング(市場での立ち位置)とは、自社ブランドが行きたい/行くべき場所。マーケティングにおいて、ポジショニングはとても重要な考え方です。

・自社ブランドが、その商品群(セグメンテーション)の中でどの立ち位置なのか。

・どの顧客に対して、商品を提供するのか(ターゲティング)。

・他社と差異化して、どの立ち位置に行くか(ポジショニング)。

これは自社が行ける場所ではなく、行きたい場所/行くべき場所。その立ち位置のことです。

他社がひしめき合っているところに行っても、意味がありません。
他社が出来るだけいないマーケット(市場)に行ってこそ自社ブランドが輝き、顧客から支持されます。

唯一無二の独自のポジションを目指したいですね。
そんな気づきを、深く感じさせていただいた素敵なお話でした。

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