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町工場がキャッチコピーを持つ意味って? クリエイターズネットワーク #2:田中有史氏

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村上紙器工業所とつながりのあるクリエイターを紹介するクリエイターズネットワーク。今回は、村上紙器工業所のキャッチコピー「意思を運ぶ箱。」の生みの親、コピーライターの田中有史さんをご紹介します。この6文字の意図するところは?町の工場がキャッチコピーを持つことの意味って? コラボしたブランディングの案件についても、たっぷりと語ります。

株式会社田中有史オフィス
田中有史 氏
クリエイターズネットワーク #2:田中有史氏

初対面は2018年。メビック(クリエイティブネットワークセンター大阪)主催の“田中有史のクリエイティブ塾”に参加したことがきっかけでした。

私は紙製パッケージである「貼り箱(はりばこ)」を企画・製造する、小さな町工場を経営している製造業ですが、クリエイティブのチカラを信じて勉強していました。
モノづくりでありながら、ハード(モノ)ではなくソフト(デザイン、ブランディング、マーケティング)を重視するやり方です。

もちろん、私はその道の専門家ではありません。
しかし今のモノがあふれる世の中で、製造業がハード一辺倒ではダメだと感じてこの10数年間、ソフトの勉強をしてきました。
そして最近は、デザイナーやアートディレクター、コピーライターやクリエイティブディレクターなどクリエイターと呼ばれる人たちとの協業が実現しています。

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ある日、お世話になっているアートディレクターと田中有史さんが、工場見学に来られました。ウチの工場は貼り箱を手加工で作っていて、それを見た田中さんが興奮して(笑)キャッチコピーを書いてくれました。
いきなりのことで私も驚きましたが、「こういうコピーがうちの工場にあったらいいな」と感じて採用させていただきました。

それが、この「意思を運ぶ箱。」です。
まさに、私たちが作っている貼り箱の本質を表す言葉です。
クリエイターって、すごいと思った瞬間です。
私たちはカタチのあるモノをつくりますが、クリエイターはいわばカタチのないコト(情報)をつくります。
お互いにモノとコトという対局にありますが、自分たちにはできないことができる存在です。

すごく魅力的ですよね。
最近はクリエイティブのチカラをお借りして、貼り箱とともに企業ブランディングのお仕事もさせていただきました。

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昨年大阪府堺市の包丁メーカーから、パッケージ・リニューアル案件がありました。そこから「パッケージからはじまる始まるブランディング」を提案。田中さんにもご協力いただきクリエイティブ・チームを結成して、新たに「HADO(刃道)」というブランドが生まれました。
こんなことは普通、製造業では出来ません。クリエイティブのチカラを信じ、たくさんの方々に支えていただいたおかげだと思います。

これからも、ハードとソフトの両面にチカラを入れていきたいと思います。

詳細なインタビュー記事は、こちらをご覧ください。
株式会社田中有史オフィス
田中有史 氏
クリエイターズネットワーク #2:田中有史氏

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<参考ページ>
パッケージからはじまるブランディング、和包丁ブランド
ある日、コピーライター田中有史が、町工場のキャッチコピーを勝手に作った件 町工場のブランディングにつながるキャッチコピー

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