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親子関係・親子の対話

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「親業」で得た経験をはじめ、親子関係や親子の対話について書いていきます。
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#親業

「私メッセージ」成功のコツは要求を言わないこと

 親業を学んで以来この5年間、子どもとのコミュニケーションは、「私メッセージ(Iメッセージ)」や「能動的な聞き方」を意識して行ってます。  ただ、学んだ後の時間が経つほど忘れていってしまうもの……先日久しぶりに振り返る機会があり、改めて意識して「私メッセージ」で話したら子どもとの会話に変化があったのでメモしておきます。 私メッセージって? 親と子は対等という前提でコミュニケーションをとる「親業」の中では、私メッセージは次の3点が大事と言われています。 ・相手の行動 ・私

子どもの「キライ」を大事にしたい

 下の子が4歳くらいから、「実はね、ぼく◯◯キライなの…」と話してくれることが増えてきました。  主に食べ物の話で、これまでは「そっか…でも食べて!」とあまり気に留めてなかったのですが、ふと「キライ」を言語化できるって大事なことかも?と思いまとめてみます。 「キライ」が言えることのメリット好きやキライがわかること  まず、自分の好みが分かるって実は大きなことなんじゃないかと思います。  好みって感覚的なものだし、個別性が高いので、小さな頃から自覚できるって実はすごいこと

小さな時から「子どもの選択」を尊重すること

 この夏、小2のママ同士で、夏休みの宿題の話から、「子どもの自主性はどうやって育つのか?」で盛り上がりました。  何が答えか最後までわからないのが子育て、とは思いますが、今日は私がこだわっている、「子ども自身に選択してもらうこと」についてまとめてみたいと思います。 我が家の「子どもの選択」場面 まだ言葉が話せない頃から、「この服とこの服、どっちにする?」と、なるべく服を自分で選んでもらえるようにということを意識していました。  慣れてきたら、選択式ではなく、自分で選んでもら

「お姉ちゃんが譲りなさい」以外の、子どもの対立を解決する対話アイデア

 子どもの頃「お姉ちゃんなんだから、我慢しなさい」「お姉ちゃんだから、譲ってあげなさい」と言われるのが、不平等な気がしてイヤでした。  それでもつい、「お姉ちゃんだから…」と言ってしまいたくなるような、兄弟喧嘩ってありますよね。  最近我が家では何かお互いに譲らない喧嘩が起きた時、「損する方が、ほかの良い利益を追加できる」方式で、2人で話し合ってもらうようにしています。  例えば先日は、【お父さんがいない日に、お母さんと子どもたち3人で寝られる!誰がお母さんの隣で寝るか

前向きになれる合言葉、「シカ」じゃなくて「ニモ」!

 最近我が家で流行らせようとしてる合言葉は、「シカ」じゃなくて「ニモ」だよ!です。  どういうことかというと……  やや繊細ちゃん気質で小さなことでもすごくマイナスに捉えて泣いたり怒ったりが多い上の子に、ポジティブなものの見方も知ってほしいなと思ってはじめました。  よく聞くコップの半分の水の話って知っていますか?コップに半分水が入っている時に「これしかない」と見るのか「こんなにある」と見るのか、というやつです。  【シカ】は、「これしかできなかった」「これしかもらえな

進級・クラス替えでストレスフルな小2の子どもとの向き合い方

 4月は進級&クラス替えがあり、毎晩家で大荒れな小2の我が子。  明らかにいつも以上にイライラ、そして普段まったく問題ない会話や行為がすぐ地雷になり爆発!という日々が続いていました。  今日はそんな我が家の子どもとも向き合い方、リアルタイム進行中のものをまとめておきます。 子どもと向き合う毎日の心持ち無理しない  常にイライラしてる人がそばにいると疲弊しますよね…そして、こちらまでイライラしてしまったり…  頭では、「きっと毎日学校で頑張ってるから疲れてるんだよな」と思っ

親と子の1on1 〜小1からできる、親子の対話〜

 上の子が小1になってから、「学校行きたくないな」とか、嫌なことがあったと大泣きする日が時々出てきました。  しっかり定例の1on1までは行かないまでも、定期的に子どもと1対1でじっくり対話する時間が必要だなと思った出来事があったので、まとめてみます。 誘い方・場所 我が家では、「久しぶりに、二人でデートしよっか!」と誘うようにしています。  また、デートらしく、家の中ではなく、近場のカフェなどに行っています。家の中だと下の子が話しかけてきたり、日常感があるので、あえてちょ

気にしいタイプの繊細ちゃん(HSC)におすすめの1冊

 小1の我が子はちょっと繊細ちゃん(HSC)傾向があり、都度向き合いながら過ごしてます。 ※詳しくはこちら  小学校に上がって、一番悩んでたのは友達関係。小さな言動一つひとつで、「嫌われてるんじゃないか?」とすごーく不安になってしまうようで……  入学して半年、何度も泣きながら、こういうこと言われた、学校行くのが怖い……ということがありました。  そんな時、小学校の教員の友人から勧められた本がとてもヒットしたのでご紹介です。 「だいじょうぶ 自分でできる心配の追いはらい

やっぱり親が勝手に決めるより、子どもと一緒にwin-winを見つけた方がスムーズだった話

 子どもが小1になって宿題が出始めた当初、「忘れないうちにやろう」「習慣をつけないと」と思い、私が勝手に決めたタイミングで宿題をさせてました。  それは、「学童から帰宅したらすぐやる」というもの。プリント類はやってきてくれてるのですが、音読や算数カードは家でやらないといけないので、丸付けをしながらその2つを「すぐ」やってもらってました。  ところが……帰宅直後は、「お腹すいた」「眠い」「疲れた」の三重苦?!で、ダラダラと時間がかかって全然進まない、いつもお互いにイライラと

親子対話でつくる、小1はじめての夏休み計画

 夏休みも気づけば折り返してしまいました。今回、上の子小1がはじめての夏休み。  試行錯誤しながら、親子で対話しながらつくった夏休み計画が、なかなかいい感じに進んでいるのでまとめてみます。 STEP1 気持ちを共有 まずはじめにやったことは、「どんな気持ちで夏休みを過ごしたい?」を話すことでした。  これは、この先計画を立てるときや、実行するときにも指針になる重要なところ。  自由に、「こんな気持ち!」を話してもらい、書き出していきます。 STEP2 目標を決める 次に、

繊細ちゃん(HSC)のパパ・ママとのお話会をやってみました

 身近になかなか話せる人がいない、HSCの話題。偶然知り合った方が、うちの子HSCで…という話を聞いて、思い切って一緒にイベントをやろう!とお声かけさせていただき、お話会を開催しました。  やってみて思ったことは、細かな特性は違くても大まかなHSC的特性として似ているエピソードを聞けると、安心できるなあということ。ああ、うちの子だけじゃなかったんだ、大変なの私だけじゃなかったんだ、と思えたことが大きかったです。  また、例えば同じ「完璧主義」という特性でも、完璧主義ゆえに

HSC(繊細ちゃん)との暮らし&対処法 <4歳頃〜小1>

 子どもが敏感すぎてツライとき、HSCについて知っていると、親が少し落ち着けるかもしれません。  HSCっぽいねと周りに言われる我が子の特徴とこれまでの子育ての中での接し方についてまとめてみました。 ※あくまで個人の体験談です。 HSCとは? Highly Sensitive Childの略、アーロン博士が発表した概念で、生まれつきとても敏感な感覚や感受性を持った子どものことです。  ここ数年で、有名人の告白などにより大人版のHSPが注目を浴びるようになってきていますね。

勝手に私のものにしていた「子どもの問題」を手放してお互い楽になったこと

 上の子が小学1年生になって最初の1週間は、「友達できるか不安…」「話しかけるの怖い!」という子どもの不安を、“私の問題”にしてしまって、お互いに苦しい時期が続きました。  というのは、「親業」では、まず最初に目の前で起きてる事象を、“子どもの問題”と“親の問題”に分けるんですよね。(アドラーでいう“課題の分離”)  「子どもが友達に話しかけるのが怖いと言う」はあくまで子どもの問題で、子どもが解決していくこと。なのに、「それは大変!なんとかしてあげなくちゃ!」と、私の問題

3歳でも、一緒に決めたことが守れる方法 〜子どもと寝室を分ける編〜

 我が家は、子どもと私のやりたい欲求がどうしても違う時は、「にこにこ法」で解決策を一緒に決めてます。  これまで上の子4歳以降でしかやったことがなかったのですが、今回初めて3歳1ヶ月の下の子も交えて3人でやったところ、意外に成り立ったので記録しておきます。 にこにこ法って? にこにこ法は我が家の呼び方で、元は親業訓練講座の勝負なし法という手法。親子が対等に話し合うことで両者納得の解決策を見つけるやり方のことです。  大まかな流れとしては、 ①にこにこ法について説明 ②各