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約束

春が来れば、僕らは桜を見るだろうし
夏の夜風に紛れるように散歩をするだろうし
色づいた木々の下でコーヒーを飲むだろうし
炬燵にうずくまって笑い合うだろうけれど

夢が叶うように、君の隣で息を吸って吐いて
結ばなくても緩やかに
ここにいるよって、約束

例えば、今とは全く違う形で
例えば、夜の月が真四角に見えるような、そんな世界で
僕たちが巡り会えたとして
今よりずっとずっと近いところで
君を見ていられたとして

それでも僕たちは、恋だとか愛だとか
そんなものから自由でいたいものだね
終わりに怯えたくないから、始まりを作らない
そんなふうに臆病なのは、
きっと僕だけど、約束

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