ひと愛逢いて、人と成り

ヒト愛逢いて、人と成り
昇る朝日に焦げた声
ヒト愛逢いて、人と成り
五臓に滲みゆく乳の香

ヒト愛飽いて、人は去り
刹那 精神の爆ぜる音
また愛逢いて、人と成り
凍みた血漿に花は咲く

ひと愛問うて、人は泣き
渇いた涙は愛の痣
ひと愛逢えど、人は逝き
糾える生を人は生き

ヒト愛逢いて、人と成り
数え尽くせぬ恋を読み
ヒト愛逢いて、人を知り
人の間で生けるもの

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