言い訳プロローグ
さあ、一歩目を踏み出そう
今日は今年最大の寒波到来とか
風が強すぎて歩けないかもとか
背負ったリュックサックに入った荷物が
ガラクタばかりでも
そうだ、旅は旅なのだ
山に登ることも海を渡ることもせず
なだらかなアスファルトを歩いて
見飽きた町を往こう
誰に裏切られたわけでもないのに
こんなに両手は冷たいけれど
ゴミを捨てるように涙を流したいんだ
要らないなんて言えないから
この感情に
足にめぐる血液は
多分絶望なんかも混じってて
その色がどんなに暗くても今
この一歩の価値は変らないはずだから、さあ
身体は千切れそうなほど痛むのに
心ばかり先を急いでる
さあ一歩目を踏み出そう
さあ
さあ
お願い
一歩目を
脚を、心を
明日を
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