マガジンのカバー画像

短歌を読みましょう

22
運営しているクリエイター

#犬

短読12 犬だけで道を彷徨うのを見ても曇ったまま心が動かない

短読12 犬だけで道を彷徨うのを見ても曇ったまま心が動かない

はじめに

十二首目は、豊冨瑞歩さんの歌です。ご投稿ありがとうございました。音の欠落から気持ちについて掘り下げていきました。どうぞよろしくお願いします。

まず読んで思ったこと

さらに読む

 〈曇ったまま〉が不思議な感じになるのは、歌の中で見せられている場面がここで宙吊りになるからじゃないかと考えました。三句目〈のを見ても〉で、いったん視点の意識が歌の(語り手の)人のほうに向くんだけど、〈曇っ

もっとみる