見出し画像

『熱い秋』ってのもあるんです

今年の甲子園の決勝戦、仙台育英 対 慶応。
私は東北の人なので、仙台育英を応援していました。

決勝戦当日は通院の日。病院の待合室で観戦。
球児たちの姿に心を打たれながらみていました。

夏の甲子園のときには「熱い夏」という言葉をよく目にします。
本当に心が熱くなるシーンが多いですよね。

今年「熱い夏」という言葉を聞いて思い出したのが、自分の中高時代の部活のこと。
球児たちの「熱い夏」に負けないくらいの「熱い秋」というのもあるんですよ。

朝夕涼しくなってきて、秋を感じるようになりました。
今日は自分の青春の思い出を書き綴っていこうと思います。


音楽部の大会って

私は中学・高校と、合唱部に所属していました。
どちらも全国大会に出場する、いわゆる強豪校。
進学先の高校は「合唱をやりたい!」と思って選んだのです。

運動部は春から夏にかけて大会があるイメージですが、文化部はいつピークがくるのでしょうか。
そもそも大会とかあるの?と思う方もいるかもしれません。

音楽関係の部活だと、夏から秋にかけて大きな舞台があるのです。

夏の終わり終わりごろに地区大会や県大会、その後秋にかけて東北大会や全国大会があります。
全国大会が終わるのは11月ころだったかなあ…。

結構厳しい練習

中学時代も部活中心、厳しい顧問の元で練習を重ねてきました。
高校時代も同じく。
始発で学校へ行き、朝・昼休み・放課後はもちろん、休日も練習に明け暮れていました。

進学校でもあったので、勉強もこなさなければなりません。
文武両道、私は「文」がちょっとおろそかになっていたかなあ…。

伝統ある強豪校で、先輩方は厳しくおっかない。
(1こ上の先輩はこわい、2こ上の先輩は優しい、と感じていたなあ)

部活のときのスカートの丈やあいさつ、座る場所など、とても厳しく指導された思い出があります。
(そんなことで?と思うような内容でお説教されたこともしばしば)

当時はなんども「つらい、辞めたい」と思ったし、実際に辞めていく仲間もいました。
今思えば、あのとき食らいついて歌に打ち込んだことは私にとって宝物になっています。

夏休みには定期演奏会や合宿、大会前には夜遅くまで練習。
のどの調子や先輩に気を遣い、全国大会を目指す。

曲選びも特徴があり、なかなか覚えるのが大変でした。

歌のことを考える日々

歌うことはとてもエネルギーを使います。
歌詞の意味を考え、それをどのように表現するのか
各パートのバランス
伴奏とのバランス
息継ぎの場所や音、声のトーンや大きさ…

一曲を作り上げるために、とても緻密で繊細な調整があります。
歌詞や曲の解釈も、ある程度全体で合わせなければなりません。

毎日同じく歌いあげることは難しい。
何度も何度も練習して、大会当日にベストな状態にしないといけない。

音楽もスポーツも同じように熱い想いが詰まっているなあ、同じように日々鍛錬しているといえると思っています。

決戦の地で

大会当日、スポーツの大会と違って会場に声援はありません。
しんと静まり返った会場の中で空気を震わせ、自分たちの音楽を表現しなければなりません。

今でもあの緊張感を覚えています。

歌い終えたあとの達成感や少しの後悔、結果を待つまでのなんともいえない気持ち。

なかなか表に出てくることは少ないけれど、
運動部の「熱い夏」と同じくらい、音楽部の「熱い秋」があるのです。


甲子園をみて思い出した自分の青春時代。
合唱部とはいえ、けっこう体育会系なところはあったなあと思い返しています(笑)。

実は大会ごとにCDが販売されていまして。
ときどき思い出してそのCDを聴きながら懐かしんでいるのでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?