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【格付け】

社会人になってすぐに、
格付けを強制される社会に反発を覚えた。

端に新生活が順調で無かったから
そう感じただけかもしれない。
とにかく全てにおいて格付けチェックをされる。
仕事でも日常生活でも
値踏みをされるような場面があった。
そうしたことに嫌悪を覚えていた。

「別に人は格付けをしたりされるために
 生まれたわけじゃないじゃないか」
でもある時ふと思った。

「本当にそうか?」
「気づいてなかっただけで、今までの人生を振り返っても
 そういうことはあったんじゃないのか?」

お遊戯会や運動会、部活動、
テストや受験、就職活動、恋愛

生まれたから死ぬまで人は 
ずっと格付けと競争を続けさせられる。

そんなことはいつでもどこでも起こっている。
生命そのものが生き残りと
子孫繁栄をかけて競争を行うように
設計されているのだから
この社会がそうなるのも仕方ない。
殺し合いや狩りの生存競争が資本主義での
バトルロワイヤルに代わっただけ
マシだと解釈することもできる。

でも負けた人はどうなるんだろう?
そう考えてしまう。
ただ少し負けてしまうならいい、
でも何か理由があって負け続けてしまう人は?
これでいいんだろうか?

コロナ禍はそうしたものを
浮き彫りにしたように思う。
一度現れた溝は埋まってように
見えてもそこにある。

たまに思い出して、また考えるが、分からない。
忘れないようにしたい、せめて。

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