見出し画像

谷底【詩】

既に事は崩壊しており
 
狼狽する私
 
落ちるところまで落ち
 
これ以上先は死あるのみ
 
それでもよかった
 
あなたが名前を呼んでくれて
 
それで少し登れた
 
けれどまたすぐに降りて
 
どん底なら落ちる心配はないから
 
登ることへの恐怖、畏怖
 
はるか頭上を歩き回る社会人たち
 
彼らのようにならなくてはと焦燥
 
ここは

谷底
 
谷底
 
 人は言う後は登るだけだと

 私は言う谷底をあるき続けると
 
勇気がないのか
 
あきらめなのか
 
このままもっと奥底へ地底へ
 
落ちていきたい


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?