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豪雨のなか、下山

先日、家族で大岳山に登った。
記憶の中でいうと、わたし過去最高の標高。(1,266m)

息子は歩き始めた頃から"歩く"ことに関しては
かなりの体力おばけで、
2歳で行ったディズニーランドでは開園〜閉園まで
ぐずることなく歩いていたほど。

ということで、何度か高尾山をいろんなコースで
登山していた私たち。

企画した夫は「いけるかな?」と言っていたが、
やる気満々の息子と私(笑)


いざ登山が始まると、かなりの急坂。
息子は何度も「まだ着かないの?もうきつい」
とため息を吐いていた。

夫と私は山頂に行かなくてもよかったから、
息子の意思を尊重しようと『下りる?』と
何度も提案したけど「諦めたくない」と意外な返答。

何度も励まし合いながら、ついに山頂!!

周りの方に写真を撮ってもらって、
じゃがりこでも食べるか〜となったところで
まさかの豪雨!!!!

文字通り、豪雨。
予報になかった、いきなりの豪雨。

ここまでは息子の成長を感じてドラマチックだったが、
山頂まで来たことに後悔するほどの豪雨に遭遇(笑)

木の下で少し待ったが、弱まる様子もなく、
このまま待って道がぐちゃぐちゃになるなら、
まだ被害が少ない今、下山すべきでは…と
夫婦で話し、豪雨のなか下山することに。


山頂付近は道ではなく、もう岩の塊が
並んでいるだけのコースだった。

覚悟を決め、雨に打たれながら急足で
ひたすら岩の塊を下りていった。

まるでジャンルの中で得体の知れない
モンスターから逃げているよう。
振り返らず、とにかく前進!!!

何かの映画のワンシーン?と思うほど、
非日常的な情景だったのだ。

靴もリュックもすべてびしょ濡れ。
靴の中に水が侵入することも避けられず、
とにかく無我夢中で下山した。

「寒い…」と言う息子を見ると
ほんのり唇が紫になっている。
低体温症は怖い。

何かあるかと持参した荷物を思い出すが、
そもそもリュックの中もびしょ濡れで
どれも使い物にならない。
どうにか息子の半袖だけ生きていてくれた。


雨が弱くなり、蝉の鳴き声が聞こえてきて
やっと息子の着替えをしたが、
下山とともに標高も下がるから気温も高くなり、
その暖かさにホッとしたのを覚えている。

息子は"蝉が鳴いたら雨は降らない"ことを学んだ。


子どもの頃から山でキャンプをしていた。
自然をなめたことなど一度もない。

しかし、今回大人の着替えは持っていかなかった。
大きいタオルも悩んで持っていかなかった。
息子の長袖も、夏だし…とやめた。

これがどれだけ誤った判断だったか思い知る。

今後はどんなに面倒でも着替えや防寒具は持参し、
リュックの中のものはすべて濡れたから、
ジップロックも持参しよう。

命が助かり、ケガもなかったから
笑い話になったけど、本当に貴重な体験をした。

帰宅後、すべてを洗濯機に入れて
シャワーを浴びてから食べに行った焼肉は、
今までの焼肉で一番おいしかった。

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