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小学生の息子と2人旅 仙台と松島を巡る

2024年の夏休みシーズン。我が家には2人の子供がいるが、長女が受験生ということもあり今年の旅行は小学生の息子との2人旅となった。
行き先は宮城県の仙台と松島で、日程は1泊2日。最優先事項は道中で喧嘩をしないこと。

仙台までは新幹線。東京駅で朝食のカツサンドを買い、東京駅を7:32に出発する東北新幹線はやぶさ5号に乗車。夏休みシーズンだからだろうか、平日でも旅行客らしき乗客が大勢いて、この便は全席が予約で埋まっているというアナウンス。こちらは小学生を連れて行く旅行ということもあり、早々に計画を立て1ヶ月前予約を実行しておいてよかった。

E5系新幹線。ときわグリーンという色らしい

東京を出て上野、大宮と停車したら、目的地の仙台まではノンストップ。
カツサンドを食べたあと、あっちの山は日光のあたりかなあとか車窓を眺めているうちに、9:05仙台着。所要時間は1時間33分で、東海道新幹線のぞみ号で東京から名古屋に行くのとだいたい同じくらい。
1日目は松島を観光する予定だが、まずはJR在来線の東北本線に乗り換えて塩釜駅へ向かう。9:25分の特別快速に乗れば一駅で到着なので、乗り継ぎも良い。

ディーゼルと電気の併用を表すHYBRIDの文字

9:37塩釜駅に到着。塩釜では塩釜神社にお参りしたあと、マリンゲート塩釜まで行き松島まで向かう遊覧観光船に乗る計画。このルートは、松尾芭蕉が『おくのほそ道』で松島を訪れた際の旅程と似ている。

塩釜神社は奈良時代よりも前に建てられたと言われている由緒ある神社。表参道から拝殿へ向かう場合には202段の石段を上る必要があり体力と気合いが求められるが、その分ありがたさもアップする気になる。本当は駅から塩釜神社までの道のりも歩いて向かおうと思っていたが、東北なのに気温が30度もあることから、安全策で神社近くまでタクシーを利用。

塩釜神社の表参道

拝殿でお参りを済ませたらうまくいく守りを二体授かる。一体は同行している息子のため、もう一体は受験生の長女のため。
帰りは東参道に続くなだらかな道を下り、そのままJR仙石線の本塩釜駅へ。駅のタクシー乗り場で再度タクシーに乗車してマリンゲート塩釜に到着。

松島遊覧船には、松島あるいは塩釜を発着する周遊コースのほか、松島と塩釜を結ぶ片道コースも存在し、後者は芭蕉コースと呼ばれている。先ほど書いた通り、松尾芭蕉がおくのほそ道で似たルートを利用しているのがコース名の由来。

平日ということもあってか乗客は全部で10人くらい。中型のフェリーが用意されており、新幹線と同じはやぶさという名前がついていた。
自動音声のアナウンスで松島湾に浮かぶ島々の解説を聞きながらクルーズをする。

仁王島。かなり奇抜な形。仁王像の姿、らしい
鐘島。4つ穴があり波があたると鐘の音のように響くとか

50分ほどで松島の観光桟橋に到着。

ちょうど正午ということで、昼食タイムとする。私は刺身定食、息子は牡蠣の入ったかきそばを注文。名物っぽいメニューを選ぶ息子の方が注文のセンスがある。

食事の後は松島観光。まずは観光桟橋からすぐの瑞巌寺
本堂は伊達政宗が建てたものが400年経った今でも現存しており、国宝に指定されている。

瑞巌寺本堂

参道近くの崖には洞窟のように掘られた箇所があって、そばには観音様や石仏が立っている。松島には他の場所にもこのようなものがたくさん見られるが、これらは死者を供養するものなのだそうだ。

洞窟遺跡群

お店の並ぶ通りに戻り、笹かまぼこの手焼き体験ができるお店に入る。息子と私で一本ずつ焼くが最初に陣取った場所は火力が弱いようでなかなか焼けない。場所を変えたりしながらしばらく辛抱して焼き続け、ようやく食べごろとなった。

焼く場所は当然暑い。真夏なのに迂闊だった

息子は自分で焼いたかまぼこがおいしかったようで、このあとの道中で何度も「笹かまぼこがおいしかった」と言っていた。そんなに喜んでくれて何よりです。

すぐそばの五大堂に行く。松島は見どころがコンパクトにまとまっているのが良い。

五大堂は小さな島の上にあって、そこに行くには短い橋をわたる。この橋は透かし橋と呼ばれており、確かに床面がスカスカで海まで見える。スマホなんか落としたら取り返せないかもしれない。

透かし橋

お堂の中に五体の明王、五大明王が祀られていることから五大堂と呼ぶようだ。ただし、ご開帳は33年毎ということで、なかなかお目にかかることはできない。
島自体は小さいので数分あれば観光は終了。

五大堂

同じく赤い橋で繋がった福浦島に向かう。こちらの方が大きな島で橋も長いが、渡るには大人200円、小人100円と有料になっている。
海面に近く、フラットな橋なので、海の上を歩いているようでとても気持ちよい。

写真映えする福浦島の橋

福浦島は自然公園となっていて遊歩道を通ってハイキングすることになるが、特に何があるというわけでもないので、個人的には橋がクライマックスだった。

1日目に観光しようと思っていた場所は全部見れたので、松島のホテルにチェックイン。暑い中歩き回ったので、部屋の中でしばらくダラダラして休憩。
夕食はホテルから出て近くのお店で牛タンをいただいた。

2日目。仙台を観光して東京へ戻るところまでが今日の旅程。
松島海岸駅から電車で仙台駅に向かうつもりだが、その前に駅の近くにある雄島に寄る。今日も気温が高いので、ホテルから雄島まではこの旅行で3度目のタクシー。

雄島に繋がる渡月橋

雄島は松尾芭蕉がおくのほそ道の中でも訪れた場所で、古くから知られた歴史ある場所。何人もの僧が悟りを開くためにここで修行をしたそうだ。1日目に瑞巌寺で見た洞窟や石仏がこの雄島にもあり、神聖な雰囲気に包まれている。
五大堂の島や福浦島よりも見どころが多く、観光にはおすすめの島だった。

雄島からの景色。遠くに見えるのは昨日訪れた福浦島

松島海岸駅まで歩き、JR仙石線に乗る。

サイボーグ009の電車

仙石線は駅が多くて仙台駅まで38分と意外に掛かる。仙台に近づくにつれて乗客は次第に増え、終点仙台に着く頃には満員電車に近い状態となった。

仙台駅からは巡回バスる〜ぷる仙台を使う。市内の観光地を通るようにコース設計されているので、仙台観光には使い勝手が良い。乗り降りにはSuicaなどの交通系ICカードも使える。1日乗車券もあるが、都度の支払いでも大した値段ではないし移動手段は臨機応変に決めたいので、今回は購入しないでおく。

る〜ぷる仙台

今日は夏休みシーズンの土曜日だからなのかかなり混雑していて臨時便も出る状態。立ち席のまま次の目的にである瑞鳳殿に向かう。所要時間は10分ちょっと。

る〜ぷる仙台をバス停「瑞鳳殿前」で下車して7~8分歩くと瑞鳳殿。瑞鳳殿は伊達政宗のお墓だが、これがお墓なのかと思うくらい鮮やかな色使いで装飾が施されている。

瑞鳳殿

観光地として整備されているので歩きにくいといったことはないが、坂道がなかなかきつい。今日も気温は30度ほどあるので、上って下っては結構こたえる。

次の目的地である青葉城跡(仙台城跡)もる〜ぷる仙台を使って移動するが、再び混雑のため立ち席。道路の渋滞もあってバスの乗車時間はかなり長くなってしまい、この辺りからだんだん息子の機嫌が悪くなる。

青葉城に着いて歩き出したところでついに息子の不満が爆発。暑いなか歩き続けて休ませてくれない、と私を非難。観光を詰め込み過ぎちゃったかな。
冷房の効いたイートインでずんだシェイクを飲みながら休憩することでなんとか機嫌を戻し、伊達政宗の騎馬像の前で写真だけは取って早々に青葉城の観光は切り上げ。

伊達政宗公の騎馬像

バスは混むので仙台駅まで4度目のタクシーで移動。昼ご飯のあとは、観光を相当巻いたことで発生した長時間のお土産タイム。笹かまぼこや牛タンなど、旅行の中で私たちが食べた仙台・松島名物を家族にも買っていく。

15:31仙台発のはやぶさ・こまち28号に乗車。うとうとしていたらすでに関東で、あっというまに東京に到着。今回の旅程はこれで無事終了となった。

帰りはあえて赤いE6系のこまち号

息子が不機嫌になった瞬間はあったものの、なんとか喧嘩をしないで旅行するという最優先目標は達成できたと思いたい。
1日目の松島観光は船に乗ったり笹かまぼこを焼いたりしたので、息子も楽しめる内容だったが、2日目の仙台観光は暑さと疲れもある中、息子にとって少し退屈だったように思う。次回があればプランをもっとよく練りたい。

旅のスタンプ
[訪問:自治体]宮城県仙台市、宮城県松島町
[訪問:島]雄島、五大堂の島、福浦島(いずれも宮城県)
[訪問:新幹線駅]東京駅、仙台駅


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