「リモートワーク可」な採用活動にシフトした話
県外&リモート希望の応募が…!
コロナ対策でリモートワークを実施したことを機に、採用方針が180°変わりました。
私が代表を務めるデザインスタジオ・エル(長野市)のこれまでの採用活動は「出社する」は大前提。当たり前すぎて自社採用ページの募集要項に勤務地すら書いてない…。いま在籍しているメンバーも、かつて在籍していたメンバー(44期なのでそれなりに多い)も、たぶんみんな長野県内出身者です。
ところが先日「bosyu」サービスを利用したWeb制作アシスタント募集をかけたところ、思いがけない結果が出たのです。オフィス内で補助業務を中心に仕事してもらいたいという想いで、タイトルに「長野市」と敢えて書いたのですが、それにも関わらず、
・9割が県外の方
・みなさんリモート希望 (or 移住可)
という結果に…。
※すでに募集は終了しています。ご了承ください。
bosyuの性質上、応募者のほとんどがTwitterのフォロワーさんだったので多少は予想はしていたのですが。正直、とても驚きました。
地方の制作会社が抱える採用活動の悩み
元々、地元で人材を探すのはかなり厳しかったです(思ったほど応募がこない)。これは、都心に制作会社が集中しているため人材が流動してしまうということもありますが、地元企業の多くが新卒採用に消極的もしくは枠が少ない(もれなく弊社も)といった問題もありました。
これまでは自社採用サイトやハローワーク、採用媒体を活用してきました。採用媒体は、企業側から求職者の絞り込みができたり、スカウトしたりと便利な機能が充実していて、弊社でもそれらのサービスがきっかけでいい人材に巡りあえたケースもあります。ただ、条件を「長野市」に絞り込んでいくと、とたんに出会える数が激減してしまいます。スカウト送りたいのに、送れそうな人がなかなか見当たらない…というのは、地方の採用担当者は経験あるのではないでしょうか。
リモートワークを経験して
コロナ対策として、多くの企業がリモートワーク・テレワークを導入しました。とりわけ私たちの業界は環境を用意しやすい条件が揃っていたので、周りに聞いてもリモートワークに対して「いける」と思っている方は多いです。出社しなくてもちゃんと仕事ができるという認識をもてたことは、働き方について新しい基準ができたことであり、準備は整った、ということでもあります。
もちろん、出社のほうがいい場合もありますし、地元でいい人材がいればそれに越したことはありません。選択肢に加わった、という感じですね。
結果、リモートワークで採用しました
今回の募集で、県外在住の方をリモートワークで採用することになりました。数ヶ月前までは頭の片隅にもなかったことなのに、すんなり受け入れられたことに、自分自身驚きを隠せません。
制作会社側としては欲しい人材を全国から募集することができ、求職者側としては、勤務地に縛られない、選べる制作会社が増えるというメリットが考えられるでしょう。
ただし、こういった傾向が増加する中、求人対象が全国になるため、企業間の人材獲得競争が激しくなることも予想できます。そんななか、制作会社ができることは何でしょうか。
経営者がSNSで発信する
まず思い浮かべるのはこれ。リモートワーカーはSNSを積極的に活用している方が多く、企業選びをする中で経営者やキーマンがSNSを活用しているか、は大きなポイントになるように思えます。
私は現在、Twitterのフォロワーが8000人強ですが、半年前は2000人でした。5月1日に代表になったばかりの新米社長ですが、この半年、意識的に自分の考えをツイートするようになって、明らかに自分の中の経営像が言葉として表現できるようになり、結果的にbosyuでの応募理由を見ても、自分が発信してきた効果・成果がはっきりと見てとれました。
SNS(特にTwitter)である程度フォロワーを獲得できれば(事業に関心のある人が多ければ)、採用媒体はbosyu一択でもいいと思えるぐらい…。
メンバーのSNS利用を推奨する
経営者だけでなく、従業員がSNSで発信していると、現場や仕事の様子、働くモチベーションなど、所属する会社での個々の取り組みや熱意などが伝わってきます。経営者が従業員のSNS利用を推奨することは、リモートワーク採用の大きな後押しになるのではないでしょうか。
自社ブランディング&会社のカルチャーを伝える
求職者は全国の制作会社の中から、自分が入りたい企業を探すようになるでしょう。ということはつまり、企業側も「選ばれる会社」であることがより重要になってきます。
制作会社としてどんなミッション・ビジョンを掲げて仕事をしているのか、何が得意なのか、どんな人材を求めているのか、どんな文化なのか…。もちろん出社している従業員とも何ら変わらないことなのですが、会社が目標にしていることと、社員の仕事をつなげてあげないと、いいマッチングは生まれません。
仕事を通じて、会社が目指す目標地点があるかどうか、貢献して成長できるのか、その意味や背景を示すことがより大事になってくるのだと思います。
どんな人を採用したいか
出社しない分、会社のカルチャーを肌で感じ取ることが難しくなります。それゆえに、より「自分をアピールする力」「人に伝える力」が求められます。リモートワークのストレスの多くはコミュニケーションロス。ここに不安があると、お互いが余分な時間を使ってしまいます。
応募時のポートフォリオで、「できること」はもちろん、人柄や正確さ、アピール力が垣間見れる人は、やっぱり気になりますね。それと文章力。何を伝えたいかを過不足なく、正確に伝えられる人。僕自身はそこをとても重視しています。
弊社メンバーの保科も、このようなことを望んでいます。
まとめ
よく、都心から地方へ移住して都心の仕事をする、といったことは聞きますが、逆に、都心に住んだまま地方の会社に就職するとか、地方に住んだまま他の地方の会社に就職する、なんてことも増えていきそうですよね。
いずれにせよ、自社のカルチャーに合う人材に巡り合う可能性が高くなった、ということは、これからすごく楽しみであります!
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