テレワークで生産性が下がらない組織
私の勤務している会社ではテレワークを導入しています。
新型コロナウイルスを機会に始まったこの制度ですが、
最近は世間でも一定数定着してきたといってもよいでしょう。
ただし、これからも続けるかどうかは自社でも賛否が分かれています。
どちらかというと縮小傾向に進んでいきそうです。
テレワークで本当に生産性があがるのでしょうか?
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まず、人間は怠惰な生き物です。
ある程度監視されないと怠けてしまう、ルールを守れないという人間が
一定数いる、いや大半がそうだと言えます。
受験勉強でも塾や学習室の方が効率がよかったり、
スタバなどの喫茶店の方がワークや勉強が捗ったりしませんか。
それと同様で自宅よりオフィスなど人の目がないと自分を律せない人が
大半なのです。
また、自宅の方が会社より働く設備が整っていることはないでしょう。
人間の心の弱さ、および設備の観点ではテレワークによって
生産性が上がることはないでしょう。
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しかし、一方でテレワークの方が効率があがるという声もあります。
確かに生産性があがるケースはゼロではありません。
では、なぜ生産性があがるのでしょうか?
それは会社に出社していると
やらなければいけなかった雑務をしなくなるからです。
例えば出社していれば他のメンバーからの相談やちょっとした
頼まれごとをされることがあります。
それらがなくなることは確かに効率を上げる要因になります。
しかし、それは自分一人の生産性があがるだけの部分最適化にすぎません。
では、出社していたことで発生していた雑務や相談は
すべて無駄なのでしょうか?
確かに無駄な雑務や会議がなくなることはあるでしょう。
それはテレワークをきっかけにもともとあった無駄なタスクが
仕分けされた結果にすぎません。
テレワークで生産性が向上したのではないのです。
そして、すべての雑務は無駄なタスクではありません。
個人の視点では無駄だと感じていたタスクは
直接的な成果を生まなくとも組織で間接的や長期的に成果を生んだり、
損失を防止するための必要なものも含まれているはずです。
それがなくなるということは自分以外の誰かに
負担を掛かることになったり、損失を生むことになります。
つまり、全体最適化ではなくなってしまうのです。
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仕事で最も重要なのはコミュニケーションです。
コミュニケーションが円滑でチームで課題を共有できている
チームだとテレワークに関わらず生産性が高いでしょう。
つまりテレワークで成果であがる組織は生産性があがったのではなく、
もともと全体最適化ができていた組織がテレワークでも
生産性が落ちなかったと考えるべきなのです。
逆に出社していた状態でも全体最適化ができていない組織が
テレワークでそれができるわけありません。
そのような組織であるならば個人がバラバラに行動することで
組織全体では生産性が著しく低下してしまうでしょう。
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