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Cheap Chicにお遍路旅 ~カブでお遍路2022秋~ ⑥おまけ

カブに乗って四国お遍路、実にチープ・シックでおススメです。

1.       概観
2.       参拝Tips
3.       カブ移動Tips
4.       宿泊Tips
5.       食事/観光Tips
6.       おまけ ☜今ここ!

まず最初に、お詫びを!?懺悔を。。。

12泊13日の旅程で13万円の支出、とこれまで書いてまいりましたが、本当は11万円程の支出でした。。。

実は、小生がお遍路した期間は新型コ〇ナが落ち着いていて、全国旅行割の事業が実施されてました。その点は、何の期待も、計画もせずにお遍路しましたが、たまたま泊った宿が(狙って宿を予約してません、狙って旅にも出てません)旅行割の対象で。。。半数程度のお宿に実質タダで泊まってしまいました。。。

費用の計算で混乱や誤解を招かないように、これまでの記事は本来必要な費用で計上しています。悪しからずご了承ください。

ということで、最後のおまけでは、これまでのTipsで記載してこなかった今回のお遍路旅に関するエトセトラを、思いつくまま書かせていただきます。えらい長いので、目次を見て気になったところだけ見ていただけると幸甚です。

みんなのスタート地点、霊山寺

■ 1番参考にしたサイト

カブ旅の参考になるネタはアリやナシやと、出発前にYouTubeやブログを漁ってみました。私は50cc、皆さんは110ccとか125ccのカブを利用されていて、移動のスピード感が全然違うんだろうなぁとは思いました。原付一種の50ccでは法定速度が30km/h(40km/hまでは目をつぶってくれる?)ですが、原付二種では法定速度が60km/hになり、二段階右折も必要とされないからです。

しかしながら、以下のブログは熟読し、大変参考にさせていただきました。境遇が似ていたということも、気になった理由だと思います。

■ 持ち物について振り返る

持ち物について、これまでにもちらほら書いてきましたが、全体を振り返ってザクっと一覧にし、内容を振り返ってみます。

以下に、あれこれ羅列していますが、事前準備として大事なのは、目・肌のケア雨具位かと。あとはお金があれば何とでもなります。なるべく持ち物は少なくする方が吉です。

持ち物は控えめに。

■ お遍路の不思議

不思議でたまらなかったのが、各お寺規模感です。でっかいお寺、小っちゃいお寺、市民ホールみたいに見えるお寺から、村の公民館か?と思ってしまったお寺まで、色々あります。

武道場?コンサートホール?的外観の香園寺

八十八カ所お遍路という意味では、お賽銭、納経料による収益は同じはず。檀家さんの数やプロパティーがずいぶん違うのかもしれませんね。さりとて、住宅地から遠く離れたものすごい山中のお寺さんだと檀家さん少ないのかなぁ、でも結構大きかったりするぞ、と今一それらしい解が得られません。

Anyway、いろいろ個性があって面白い、という点は変わらぬ事実。違いを楽しみましょう。因みに、工事中のお寺がいくつかありました。ちょっと残念でしたが、コ〇ナ渦中で参拝者が減っている隙に手を入れよう、ということなんでしょうね。

大工事中の大興寺(ダジャレにあらず)

■ 信仰宗派について考える

吾輩、紙の上では浄土真宗です、だったはず、確か。。。お大師様は真言宗ですから、宗派的には一致していないということになるのかな。意外なのは、八十八か所、意外と真言宗以外のお寺がある、臨済宗とか天台宗とか。

海外旅行なんかで教会やモスクを訪れるのと、巡礼はちょっと話が違いますが、信仰にもとづく巡礼が前提と考えてしまうと、小生に八十八か所お遍路する資格があるのか?なんて思ってしまいます。まぁ、お寺は開かれている場所、お遍路に絶対はない、なんてなご都合主義で、良しとしましょう。

話が飛びますが、無宗教ってなんぞや、と。学生のころリュックをしょってあちこち旅をしましたが、同年代の外国人は、①学問、②政治、③宗教、④母国に対する信条、なんかに関する考え方が、とってもしっかりしてるな、という印象を持ちました。下ネタは世界共通でしたが。。。

そんな中、よく私は、”I'm different from religion, actually, Buddhist on the paper."なんてな発言をしてました。すると時々、お前は危ない奴だ、的な反応が時々ありました。丁度、9.11が記憶に新しい時代背景もあり、信仰についてみんなナーバスになっていた、ということでしょうか。Agnostic、Atheist、Non-Believer、、、この辺のニュアンス、未だによくわかってないので、飲み屋では話さないことが吉、と考えています。そういえば、日本でも、飲み屋で政治と野球の話はするな、って言いますね。

キノコの群生@横峰寺の参道

■ 私の旅とは、お遍路とは

観光とか食べ歩きメインの”旅行”と、ちょっとニュアンスが違うと思ってます、””って。人と出会い、しっかりと意思疎通をする、何かを体験し、学び、経験を重ねたり、なんとなく長期間の旅程だったり、贅沢とはまた違った非日常の日々であったり。

私個人の感覚ですが、

  • 2週間以上の旅程

  • 不確定要素を大いに含む(旅程はフレキシブルに変更)

  • 人との出会い、異文化との接触、環境の変化、未知との遭遇といった機会が十分に得られ、Inputを咀嚼し、自問自答し、自らを省みて、次の行動につなげる”間”(時間的ゆとり)がある事

といった要素を含むもの、と定義されるかなと。

そして、これまで自分がイメージしていた、経験してきた、””の延長線上にあったんだと思います、お遍路は。これまでの旅をXY図にプロットしたら、そのCorrelation(相関)をExtrapolation(外挿)したところにあった、そんな感覚です。

何度も繰り返しお遍路され、重ね印で納経帳が真っ赤っ赤、というお遍路さんも何度か見かけましたが、本当に、何をどうしたらお遍路が終わるのか、、、終わりのない旅のようです。結願とか智慧の完成は、どちらも概念的なもののように私は感じますが、歩みを進めるうちに、その意味がなんとなく腹落ちしてくる気がするから不思議なものです。

以前の記事で、現代人(自分)には平静に自分と向き合う時間が必要だ(必要だった)、と書きました。例えば、転職のタイミング、会社の長期休暇制度(リフレッシュホリデー)なんかを活用して、4、50日は無理でも、2週間ほど休みが取れれば、家族の理解が得られれば、、、リタイア後に行くようなものだと思っていたお遍路も実行可能です。例えばカブなんかで移動すれば。

かつての私の場合、会社の制度上は3週間の連続休暇取得が推奨されているリフレッシュホリデーは、周りに気を使って、1週間の取得に留まりました。その機会に、家族で企て、遂行したプロジェクト内容・結果に後悔はありません。ただ、あぁ、あの時多少無理してでも3週間の休みとしていたら、お遍路も選択肢になっていたかなぁ、もしお遍路してたらその後の仕事への取り組み方に随分いい影響があったんじゃないか、と、ふと思うのです。私が社長なら、リフレッシュホリデーを利用して社員がお遍路に出かけるときは、納経帳あるいは金一封をプレゼントしちゃうな、とか思いました。それぐらい、会社にとっても社員にとっても有意な機会、チャンスになり得るな、お遍路は、と思います。

私のゴール@明石寺

■ お接待について

正直、特に意識をしてませんでした、出発前は。で実際のところは、沢山お接待していただく機会がありました。本当に、心温まるというか、頑張ろうと思うし、感謝です。歩きではない小生は、お接待を頂く事に恐縮してしまいました。カブでビュンビュン進む小生でさえ、これだけ機会を頂けたのですから、きっと歩きの方は更に機会が多くなるんだろうと思います。

愛媛のお菓子

どんな機会があったか、ということはあえて書きませんが、一件だけどうしても書きたいネタが。。。

それは、朝から山中のお寺を目指してカブを走らせていた時の事です。ブーンっ、とすごいスピードでカブ(多分125cc)が小生を追い抜かしていきます。”激しいカブ乗りだなぁ、田舎っちゃこんなものなのか?”と思っていたら。。。おじさん、ゆっくりとスピードを落とし、近づいてきます、荷台のカゴを弄りながら。”やっ、やられる”と、私は悟りました。。。

するとおじさん、

兄ちゃん、お遍路かい、これ持ってきな!

箱根駅伝の給水の如く、バイクを走らせながらおにぎりを渡してくるのです。しかもシーチキンマヨネーズの。

”ありがとうございます!”

私からの言葉、おじさんの耳に届いただろうか。間髪入れずおじさんはまたカブをぶっ飛ばし、去っていきました。

そのおにぎりが、おじさんのお昼ごはんであったのか、はたまたライフワークでお遍路さんにおにぎりを配られているのかは分かりません。いやぁ、実にびっくりしました、ぶったまげました。そして、バイクを走らせながらのおにぎり手渡し、めちゃくちゃ危険でした。。。

■ 全国旅行割について

全国旅行支援制度の適用について。コ〇ナワクチン接種証明書は、スマホに写真を保存しておけば何かと役に立つかも、位の感覚でよろしいかと。

支援が適用されるお宿を探す、選ぶ、なんかしていると、大変な縛り(制約条件)になります。お宿選びに執着して、お遍路そっちのけに???

また、支援では宿泊費割引+クーポン配布となりますが、クーポンの取り扱いがちょっと厄介です。私はちょっと振り回されました。“誰だ、こんな制度設計をしたのは?”、と。。。このクーポン、一両日中に同県で使わねばならず、意外と使い道に迷います。

私の場合は、食料調達でマルナカという地場のスーパーで使うことが多かったです。ただ、例えば3,000円分など使おうものなら、すごい事になります。単純に夕食・朝食分では使いきれません。ちょっといいお酒(四合瓶)を買ってみたりしますが飲みきれず、荷物にもなるので残りは宿主に引き取ってもらいました。あと、頻繁にハーゲンダッツを買ったりもしました。最終的には、普段買わないような高くて、コンパクトで、常温で腐らないもの、すなわち、藻塩、ビーフジャーキー、高級な酒盗なんかを買い、お土産に持って帰るようにしました。

因みに、換金性の高い商品にクーポンは使えないので、コンビニでアマゾンカードとかは買えません。

■ 恐るべし別府温泉

北九州発、別府温泉経由、八幡浜In/Outで四国に出かけましたが、別府温泉、素晴らしいです。温泉街の概念がぶち壊されました。大きな街全体が、温泉なんです。

勿論、2食付きの旅館に泊まって、内湯を楽しむ事もできるでしょうが、小生の場合は、一泊3,000円位のゲストハウスに泊まり、内湯、外湯、Enjoyしまくりでした。

兎に角、外湯のバリエーションがすごい。公共浴場でタダみたいな値段のところから、スーパー銭湯規模のレジャー温泉、歴史・風格漂うクラッシックな温泉など、まぁ凄いこと凄い事。カブ利用なら、広範囲な温泉地帯を要領よく移動できます。

竹瓦温泉

食事も、大きな街なので、居酒屋など、選択肢が盛りだくさん。りゅうきゅう、とり天、(関アジ/関サバ、)別府冷麺、などのご当地グルメも盛りだくさん。言わずもがな、お店選びは食べログではなく、地元の方に相談しましょう。因みに小生は、太田和彦さんの足跡を調査しに行きましたが、残念無念で休業日。あえなく食べログ様に教えを乞うていったお店は、うんうん、十分満足。そのことを地元の話すと、”あの店は代替わりして最近はちょっと、、、大行列のあそこに行ったの???いやいや、それよりこっちの店に行った方がよかったよ~!”と。で、こっちの店は、お説教の通り最高でした。

りゅうきゅう@大行列のあそこ

お遍路中に温泉と言えば、愛媛で道後温泉でしょうか。私がフラれた(週末の為か入場制限で2時間待、故に回避)道後温泉は長い長い改修の途上でございました。かかる状況、、、

カブでお遍路中に、かなり遠回りですが、三崎(愛媛)⇔ 佐賀関(大分)のフェリー利用で別府温泉に寄り道、一考の価値ありです。なんなら寄り道というより、湯治しに行く位の気持ちで。なお、お金に余裕があれば、八幡浜(愛媛)⇔ 別府(大分)のフェリーの方が便利です。どちらのフェリーも予約が必要なのでご注意ください。私は予約せずに行き、怒られました。。。

■ Cheap Chicにお遍路とは

  • ただの貧乏旅行ではない、安く仕上げる事に執着しない、けど結果的に安上がり。

  • 必要以上に楽しない、無理もしない。

  • 自分らしい、お洒落で、粋である、合理的で、フレキシブル。。。

ということだろうと、Tipsを書き終え、改めて思いました。12泊13日で11万円(本来は13万円)とか安上がり~、(雨下で丸一日参拝・移動した日は苦行だったけど、)毎日規則正しく生活して心地よい疲労感で眠りについてたな~、猪熊さんとかイサム・ノグチとかお洒落~、ってな感じでしょうか。

余談ですが、猪熊さんの美術館を訪れて思ったのは、”柚木沙弥郎さんの記念館とか、我が郷土でもある倉敷にできないかなぁ”、と。将来の話として、素晴らしいコンテンツになり得るな、と。柚木さん、まだご健在でもありますし、不謹慎な呟きで、恐縮です。

■ お遍路をした感想

結論としては、カブ(50cc)でお遍路、私は行ってよかったです。チャンスがあれば、また平静に自分と向き合いたくなったら、今度は歩き/走りで行きたいとも思います。が、実のところ、特にお遍路にはこだわらず、””なら何でもいいかなと(今は篠栗お遍路に興味津々ですが)。お遍路の場合、信仰心がベースにあって然り、とは思いますが、あまり考えすぎ、こだわり過ぎもよくないのでしょう。その時はきっと、またアントニオ猪木に背中を押され、弘法大師様に手招きされるんでしょう。Let it be。。。

太龍寺への道中にて

で、どうだった?”というところですが、、、

何と言いましょうか、うまく表現しにくいと言うか、言いたくないというか。帰宅後、周りの人にも”お遍路どうだった?”とよく聞かれましたが、すごく曖昧に答えていた気がします。

例えて言うなら、映画を見た後に、”どうだった?”と聞かれる感覚。小生、映画の後に”どうだった?”としつこく聞いてくる人は嫌いでして。。。折角余韻に浸っているのに。。。しかも、小生の場合は、見た内容が十分に咀嚼できてなかったり、あれこれ思いを巡らせたり、映画館を出た後も、じんわり、じんわりと、後引いて映画を楽しんでたりします。

で、何か言うとすると、”まだわからない、よくわからない”ってなところかなぁ。Inputが多すぎたようでまだ咀嚼中、まだ余韻が続いていて終わってない。。。

帰宅時点の事実・認識だけを伝えるとすると、

  • お経を読むスピードが倍速以上になった

  • お接待と全国旅行割のクーポン消費のおかげで多少太った

  • なんだか歩くスピードが遅くなった、気がする

  • 目的とか成果というものに前より執着してない、気がする

”お遍路行ったのに後光がさしてないじゃないか”、とか、”なんだ歩きじゃないのか”、とか、”贅沢やねぇ”、とか言われると、その人と距離を置きたくなりそうなものですが。。。お遍路の成果なのか、”私の後光が見えないとはお主もまだまだよのぉ”、”弘法大師を走らせて同行二人する俺凄い”、”修行だよ修行、君、煩悩に満ちてるね”、と直接言ったり、心の中で呟いきほくそ笑んだりしています。

■ 最後に

この旅の最大の功労者は言うまでもなく、義父に借りたスーパーカブ50です。きちんと乗れるようにメンテナンスをしてくれ、快く貸与してくれた義父に深謝です。あと、Google Mapさんにも大変お世話になりました。最後に、四国で出会ったすべての皆様、きっと一緒に走ってくれていた弘法大師様、快く送り出してくれた家族に感謝いたします。

みんなのゴール地点、大窪寺。

いやぁ、長くなりました。最後までお付き合いいただきありがとうございました!これにてCheap Chicにお遍路旅Closeさせていただきます!!

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