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Cheap Chicにお遍路旅 ~カブでお遍路2022秋~ ③カブ移動Tips

カブに乗って四国お遍路、実にチープ・シックでおススメです。

1.       概観
2.       参拝Tips
3.       カブ移動Tips ☜今ここ!
4.       宿泊Tips
5.       食事/観光Tips
6.       おまけ

カブ初心者として以下は書かせていただきます。バイク乗りにとっては常識、あるいは非常識な内容もあるかと思いますが、悪しからずご了承ください。カブでの移動、基本、楽しいです!快適です!機動性抜群です!

21%の勾配って。。。(八栗寺への道中)

<FACT:私がしたこと>

  • スーパーカブ(50cc)での移動に要した費用の細目は以下の通り。

実にチープ!
  • 寄り道を含め、Totalで1,500kmほど走行。これでガソリン27Lですから、燃費は55km/L以上。山道をしこたま走って、古い型式であってもこの燃費。さすがカブ。

  • 愛媛と香川は運転が荒い、なんてな事がささやかれてますが、確かに愛媛は怖かった。。。そもそも平野が少なく、道路も狭い土地柄からか、追い越しされる際に車との距離が異様に近く、ひやひやしました。小生はお遍路さん感、醸し出すようにしてましたが、効果は薄かったかもです。比較的広い道でも、擦れ擦れを抜いていき、脇道からの侵入もかなり強引。恐ろしやー、でした。

  • 難所と言えば焼山寺横峰寺です。加えて、太龍寺雲辺寺もロープウェイを使わずカブでアクセスすると、それなりに大変です。太龍寺はかなり悪路で、道中パンクした車にも遭遇しました。雲辺寺へのアクセスは道路がしっかり整備されているので走りやすいですが、走行距離はかなり長くなります。これらのお寺に限らず、山中に鎮座するお寺は数多あります。1速、2速を駆使して登ったり降りたりします。道路も細く、ガードレールも無いような道を多く走ります。車だと対向車に苦労しますが、カブならへっちゃら。枯葉が落ちていて中型以上のバイクでは足元が危うい場合も、カブならヨチヨチ足をついて進めます。なお、太龍寺へのアクセスについては、以下のサイトを参考にしました。Google Mapの経路検索では引っかかりませんが、こちらのサイトから当該ルートをGoogle Mapに取り込めました。

  • 基本Google Mapの経路検索結果に従い進みます。高速&有料道を使わない運転オプションで検索すれば、自動車専用道に引っかかることもありませんでした。所要時間は大体Google予想の倍くらいかかるイメージ。110ccや125ccならもっと早いでしょう。私の場合、ガイド機能を使わず、経路のイメージだけ頭に入れて、あとは標識に注意して進みました。人生初カブの為か、序盤はよく道を間違えましたが次第に慣れて時間のロスは減っていきます(逆に無計画な寄り道は増えます)。あと、2時間位ぶっ通しで運転すると臀部が痛くなる現象は、最後まで変わりませんでした。

マンモスに遭遇(八幡浜への道中)
  • カブ移動、想像以上に目を酷使し、肌も乾燥日焼けでやられます。小生はなんとなくサングラスとネックウォーマー(フェイスマスクにもなる)、グローブを持参しましたが、これは大正解でした。道中では、目薬、オールインワンのスキンケアジェルを調達して、目・肌のケアに努めました。今思えば、出発時から日焼け止めを使うべきでした。

  • レインウェアはちゃんとしたもの(モンベルのサンダーパスというエントリーモデル、普段釣りに使っているもの)を持参しました。これも大正解、雨天時はもとより防寒着としても大活躍でした。旅程で一日中雨降りだったのは一日だけでしたが、ちゃんとした雨具を持っていなければ、進むに進めなかったと思います。愛媛県の久万高原あたりでも、標高が高いせいか、想定外に寒く、防寒着として大活躍。また、朝一で山中のお寺を目指す場合も、防寒対策でレインウェアを上下着用して進みました。

雨中の岩本寺、実にポップなお寺でした
  • 特に気を使ったのは荷物の管理です。私は40Lほどのダッフルバックを荷台にフック付きゴムロープで括り付け、遍路笠をのせて更にレインカバーをかぶせるスタイルをとりました。盗難対策としては、ダッフルバックのファスナー引手部分をダイヤルロックで施錠、ギアリングと荷台をワイヤーロック2本でつなぎ施錠しました。本当は大きな荷物も駐車場に放置せず持ち歩くのがベターですが、お寺によっては駐車場から結構な山道をしばらく歩かなければならないので、置いて行ける方が格段に楽です。もちろん貴重品は参拝道具と一緒に、ショルダーバックに入れて持ち運びました。

  • カブへの給油も多少気を使いました。しばらくスタンドがなさそうな地域を長距離走るとき、朝から山中のお寺をめがけて走るとき(所謂難所)は、残油量が十分であっても、念のため満タンにすることを心がけました。結果、ほぼ毎日の様に給油しました。ガソリン携行缶を持参するほどの事は無いです。なお小生の場合、旅程初期に燃料コックの存在・使い方を知らずに、峠でエンジンが止まり、”どけんしたんじゃろうかぁ?”と、ひやりとしました。慌てて義父に電話し、赤色ゾーンは燃料切れ?そんなはずないよね?と。。。次のガソリンスタンドまで20kmも押して歩くのか、との不安がよぎりましたが、結果はカブど素人の小生が故のチョンボ、その後は何のトラブルもありませんでした。

補給ゾーンになったら、左足元の燃料コックを回します。

<OPINION:私が感じたこと>

  • 小生の場合、50cc故にのんびり進みました。歩きと同じ、とまではいきませんが、他の高速な移動手段と比較してきっと見えた世界も違っていたんだと思います。あと、意外だったのは移動中に匂いも注意が向いていたこと。極端な例だと、高知は鰹節・柑橘類・木材、愛媛は養殖魚の餌、徳島は牛の糞(笑)が印象に残ってます。香川はいりこだし?いずれにせよ、車ではこうはいかなかったのかも知れません。また高知は沿岸部を走ることが多いですが、サーファーだらけだったことも印象に残ってます。

うどん県の平野部では砂山みたいな小山が点在してます
  • 興味の赴くままに寄り道できる、といった点でカブ移動はスマートといえるかも。どんなところに立ち寄るかは、その人次第。小生の立ち寄った場所は、別途、食事/観光編で書かせていただきます!

  • 雨降りの日は、休養日とすることも一案です。一度だけ、一日中雨に打たれたことがありましたが、長距離の走行は、まさに苦行でした。視界が悪いわ、寒いわ、です。ちゃんとしたレインウェアを着ていても、顔や手首、ファスナー部などから少しづつ雨が浸透し、衣類を濡らします。たまらず道中の軒下を借りて上半身は着替えました。また、チープなバックカバーでは雨が浸透し、荷物も多少濡れました。

  • 車だとガソリン代が4倍くらいかかる?駐車場もバイクは無料で車は駐車料金を要するお寺が多く存在し、料金も200~500円と割高。また効率重視で高速道路やロープウェイを利用すると、さらにコストアップします。例えば、太龍寺へアクセスできる林道は極めて悪路、カブならへっちゃらでも車利用の方はロープウェイ利用が現実的です。故に、車利用はカブの5倍以上移動費を要するものと考えられます。つまり5人以上の車移動≒1人でカブ旅の移動費ですね。

ミステリー坂(屋島寺への道中)
  • カブお遍路の方には時々出会いましたが、110ccや125ccの方ばかりですね。クロスカブやハンターカブ、かっちょいいです。お寺密集地では移動速度があまり変わらないので、すぐに顔見知りになり会話することも多かったですが、長距離移動になるとすぐにおいて行かれます。なんにしても、お遍路は一期一会な出会いが多いです。顔見知りになっても、そのうちペースがずれて、もう会えない、なんてなことがザラなので、後悔のないコミュニケーションを心がけましょう。

  • 歩きの方、自転車の方、バイクの方、車の方、タクシー/バスツアーの方、色んなスタイルのお遍路さんと出会ったり、追い越したり、追い越されたり、すれ違ったりします。印象的だったのは、歩きと、自転車の方。種々お話を伺う中で、やっぱり基本は歩き、内燃機関に頼らず自分の力で進むことに大変な意味と価値がる、と感じるようになりました。もしもう一度お遍路の旅に出ることになったら、スーパーウルトラパッキングで歩いて/走ってお遍路道を進んでみたいと思うようになりました。公道を走るのもよいですが、お遍路道のトレッキング/トレイルランニングはさらに魅力的/挑戦に値する移動手段と感じています。見える世界も考える事、感じることも随分違ってくるんでしょう。

テテテテッ、テテッ、テーテー、
事件が起こりそうです、足摺岬。
  • ゲストハウスの宿主さんとの会話で、”確かにおじいちゃん・おばあちゃん世代のカブって、持て余されてるケースが多いよね。そういやうちも、先日他界したおばあちゃんのカブが放置プレイされてるわ”、と。カブってメンテナンスすればずっと乗れる極めて優れたバイクなんですよね。排ガス規制で50ccバイクの新車販売はこの先もう期待できないかもしれませんが、世に出回ったカブは半永久的に活用できるやもです。ネットで検索しても現状あまりヒットしませんが、カブのレンタル事業、もしかしたら四国で流行るかも。

最後まで読んでいただきありがとうございます!
次回
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