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株式会社ハッピーわんが出来るまで#4気がつけばたくさんの人から応援いただいていた


①ヨーロッパのペットショップのラインナップ


私が見たヨーロッパと日本のペットショップに売ってある商品の違いにビックリしたお話をします

日本のペットショップに行くと、かわいい商品がたくさん並んでいます
でも本当にその動物が必要としている商品が、あまり売っていなかったり

もちろん洋服や、かわいいヌイグルミがダメなわけじゃないですよ
それらも必要です

言いたいのは、日本のショップでは多くの商品が
動物目線ではなく、購入する人側の目線での商品ラインナップになっている

これがヨーロッパのショップに行くと
売ってある商品が、逆に無骨すぎて考えるところもあるのだけど

ほとんどの商品において意味があり、その動物にとって必要な物で溢れかえっているのですね

この違い、大きいですよ

↑ずらっと並ぶキャットタワーに圧巻

↑電車内などの公共の場では口輪装着義務があるらしい

写真は撮れなかったけど、知育トイのバリエーションがとても豊富だった

本当に大事なのは
問題行動や予防のアプローチのほぼ全てにおいて

「動物の立場」からの目線を持って頂くことから始まります

なぜその行動をするのか?
何を学習されて、何が足りないのか?

その動物の目線で考えることが出来なければ、アプローチが出来ないのです

↑この大きなガラスケースの中には1匹だけトカゲがいた

↑写真中央辺りにトカゲが1匹だけ

たとえその動物の心を無視したアプローチで、人が満足できる結果を得られたとしても、根本的な解決にはならないので、また違う問題が起きたりする可能性もある

吠える・イタズラ・噛む・排泄問題などなど、

動物の言い分を理解し、一緒に暮らしていく中での
わかりやすい方法を、動物に提供していくと上手くいくことが多い

「動物の立場」「幸福な暮らし」

つまり動物福祉を知り、考えて行けば
動物が幸せになり、人と暮らしやすくなる

ここに繋がっていくのです

この考え方を広めていくことが、私たちのやっているアプローチです
飼い主さん・犬猫・トレーナーの三方よし

それで社会的な問題が少しでも減っていくのなら、ちょっとでも明るくなるのならば、四方よしですね


②営業ではなく、活動と呼ぶ理由#2

個人で出張トレーニングとして活動していた時期が続きました

経験を積み重ねていく中で、明確になってくるものを感じるようになります。それは

”何を言うかの前に、誰が言うのか?の壁がある”

そう
どこの誰だかわからない、実績もない、後ろ盾もない

そんな人にお金を払って、アドバイスまで聞いて実践しなけりゃならない
”あなたは本当に信用できるの?”

誰だってそう思うはずです

もちろん説得力を高めることの努力は、これまでもこれからも必要です

その前に、声を聞いてもらうための努力もしなければならない
名刺代わりになる、実績をわかりやすく表現する必要があるなと
このアプローチを広げるためにも
自分がどこの誰で、何をしようとしているのかをわかりやすしよう

前のトリミングを中心にしていた山口店を閉めて、今の山口店に作り替えました

もうひとつは「犬の保育園」を立ち上げるためでもありました

飼い主さんに何かを自宅で実践してもらおうとすると
ひとつの項目を説明するのに、1〜2時間の説明が必要になり
そんな項目が複数ある子犬の時期だと、圧倒的に時間が足りない

とても大事な子犬の社会化期のうちに、私たちが無数にある項目をバババっとやってしまう方がより効果的よね

これもお店を立ち上げた、大きな理由のひとつです(お店の立ち上げには他にも理由があるので、次の記事に書きます)

③逆風は飼い主さんにも

まずは何よりも
”うちをご利用いただいている飼い主の皆様”に感謝を述べたいです

これは営業的な感謝ということだけではありません

始めは、お困りごとの相談だったとしてもそれでよくて
徐々にワンコへの対応が変わり、お困りごとが減って
ワンコも飼い主さんも笑顔になり

目の前のワンコを幸せにしようとする姿勢が
明るい未来に繋がることだと信じているし、確信しています

大切なのは、この循環

そうやって幸せの形が増えていくことにより
少なくとも、身勝手な事情で手放されるようなことはないでしょう

それどころか、みなさんが楽しめば楽しむほど

いいなぁ・楽しそうだなぁ

その輪はどんどん広がりつつあります
そうなんです。皆さんが未来を作っているんです

これが私たちの考える
蛇口を閉めるであり、愛護活動です

そして、もうひとつ

飼い主さんたちはワンコのために
めっちゃ頑張っているなと、よく感じます

まだまだ一般的ではない、犬の保育園・しつけ方教室へ通うこと
まだ新しい取り組みをしている、このお店へ通うこと

私が同業者から批判的な言葉を受けたように
飼い主さんたちも、同じようなことを周りから言われることがあると思います

私たちは仕事として使命感を持ってやっているので
何を言われても、沢尻エリカさん並に(別に・・・)
で受け流せるのですが

飼い主さんたちは、そうではないと思うのですね

金銭的にも時間的にも負担がかかり、なおかつ周りから
否定的なニュアンスな言葉をかけられると、心が揺れると思うんです
(言った人は、そんなつもりがないことがあったとしても)

それでも、それでもですよ

ワンコたちの笑顔のために
そして私たちを信じて通ってもらえること

本当に感謝と尊敬の念を感じます
すごいのは飼い主さんで、
未来を作っているのも皆さんです

そんな飼い主さんの期待と
ワンコたちの幸せのためと
もっと幸せの輪を広げることと
それが不幸な事例をひとつでも減らす結果に繋がるように

私たちは全力で取り組むこと
これから何をしていくべきかを考え続けること

④この業界について考えていること

お店を立ち上げるにあたって、考えていたことがあります

”継続的に活動するためには?”
“もしも自分に何かあっても継続する形へ”
”三方よし、の形作り”

ドイツへ行くよりもっと前
いろんなボランティアさんや活動について調べたりお話をお伺いしていました

皆さん本当に愛を持って、それはもう尊敬という言葉では足りないぐらい尽力されていて。けれども皆さん、活動にあたって多大な負担も抱えてられてもいました

犬や猫を預かると、その瞬間から時間・労力・お金が発生します
お金や物資は寄付という形があっても、ほとんどが足りておられないケースも多く
足りない分は、皆さん手出しです

お金のことがクリアしても、時間と労力の負担は凄まじい
それを時給換算したら、きっとマイナスになるんじゃないかというぐらいです

それを私がやったとしても、何十年も長続きさせることは出来ないだろうな
もし出来たとしても、私が何かあったとしたとき、その活動をそのまま他の誰かにお願いすることは出来ないな

そう感じたのです

それにプラス
動物福祉の考え方を取り入れた犬猫との暮らし方を広めることにより、
動物と共に暮らすことそのものについて考える
という蛇口を閉めるアプローチを軸にしていこう

時間と労力をお金に変える仕組みを作る
普通に働いて、お給料をもらって
尚且つ犬猫たちを幸せにするような仕組み

それを仕事にする、ということです

営利目的じゃん!そう批判されても、

はいそうです。といいます
残念ながら私は資産家ではない
ならば資産を作るのが先か、利益を得ながら少しづつ先へ進む方がよいのか

行動し、一歩でも前へ進む方を選びました

お店を出すとき(今でもだけど)
”事業モデルとして成功させなければ”
そんなプレッシャーがありました

動物福祉の考え方を持って営業を始めると
これまでの価値観とは違い、勝手の違う営業スタンスに対して
飼い主さんスタッフ共に戸惑うこともあれば

動物のことを考えると
”それは出来ない”
と言わなざる得ない場面も多く出てきます

そんなことしてたら、すぐ潰れるやろ
"ほら言わんこっちゃない"
絶対にそのセリフだけは言わせない
むしろ逆だと証明しなければならない

そして働く側に対してアプローチをしたいこと
これはまだ実現できていませんが

うちで働くスタッフたちは日本人の平均年収ぐらいもらっている”
ようにすること

これは皆さんご存知ないことだと思うのですが
日本中で動物関係の仕事をしている人たちのほとんどが
かなり安いお給料で頑張っています

スタッフとして働いていて日本人の平均年収と同じ、または超えている方は本当に一握りだと思います

動物に関わる仕事って、肉体的にもキツく
知識・技術、そして接客業やカウンセリングなど、いろんなことをマルチにこなしていかなければならない、結構大変な仕事だと思うのです

動物が好きだ!という心優しい気持ちに、うちも含めて経営者も飼い主さんたちもみんな甘えちゃってるんです

トリミングやペットホテル・トレーニングなどのサービスや用品などが安いその裏で、トリマーさんや看護師さんスタッフたちがいろんなことを我慢して泣いて
耐えきれず業界から離れて・・・

これはボランティアさんの件と同じくらい問題だと感じていて

笑顔の裏で誰かが泣く
夢を持って入ってくる若い人たちがガッカリして見限るような仕組みは
歪みが生じるから、そうじゃない仕組みを考えなきゃならなくて

ワンコも
飼い主さんも
スタッフも

三方よし、になる形にしよう

そのために、発起人である私が
勉強して知恵を絞って、できることは片っ端からやっていく

ワンコと飼い主さんが笑顔になり、スタッフが人並みのお給料をもらえるようになって初めて

”ほらできるでしょ?”

そう証明できたとき、後につづく人たちが増えると思うのです
発信側の数が増えたときには、今より何歩も進んでいる未来が待っているはずです

それがかつて批判をしていた人たちだとしても、動物福祉の考え方を持って
幸せの形を広めていくのならば、ぜひやりましょう!です
過去のことなんてほんの小さなことです

だから私たちは、失敗ができない

みんなのためにも成功させてみせる
余計なお世話だ!そう言われたとしても、勝手にそう思っています

株式会社にしたのは、そこに向かう次の一歩を踏み出すためなのです



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