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丘の上のチャコリワイナリーからは海がみえた

2019年の夏、スペインバスクを旅した。宝石のようなピンチョスが並ぶバルで飲むのはチャコリ。あまり馴染みのなかったチャコリについて知るために、ワイナリーを見学してきた。

美味しそうなピンチョスの数々

Txomin Etxaniz チョミン・エチャニスへ

ゲダリアの丘の上のワイナリーに、サンセバスチャンからタクシーで向かった。運転手さんにワイナリーのアドレスを見せるとわかったようなわからないような表情で、あとではもう一回見せて、と言われた。ちょっと心配しながら、Googlemapを開いて出発。サラウツあたりから海沿いの気持ち良い道が続く。 

サラウツから続く道

ゲタリアの街に着いたら、運転手さんは予告通りアドレスをもう一度見せてと言った後、クルマの窓を開けてお巡りさんに道を聞いてくれた。山をぐんぐん登って、絶景のチャコリワイナリーに無事に到着。ワイナリーには誰もいなかったけれど、運転手さんが裏手にある自宅までオーナーを呼びに行ってくれた。番犬に吠えられながら。スペインバスクのタクシーの運転手さんはみんな親切だった。

ワイナリーに到着

ワイナリーツアーのはじまり!

ワイナリーツアーは、小さい子を2人連れたイギリス人家族、おそらく英語を母国語としないヨーロピアン夫婦と私たちの3組。ぶどう畑の案内から工場内でのワイン造り、試飲のコース。説明は英語なのでうんうん、とうなづきながら聞いていたけど、半分くらいわかったかどうか。

家族経営のワイナリーは1600年代から続いており、30人の従業員のうち、14人がファミリー。海岸沿いの急斜面に作られた畑には風向きを考えてぶどうが植えられている。棚づくりとふつうの植え方の二種類。収穫はすべて手作業とのこと。チャコリは熟成が短いので収穫して早いものは3ヶ月で出荷できる。樽で熟成するものもあるが、長くても2年くらい。ぶどうをひとつひとつカメラで選別するフランス製の最新鋭の機械があったり、ハイテクと昔ながらの方法がバランス良く用いられている。

最新鋭のフランス製ぶどう選別機

300年以上もここでチャコリが作られているんだと思うとなんだか感動してしまう。一面のぶどう畑の向こうに青い海が広がる景色はきっとほとんど変わっていないだろう。

最後は、試飲タイム。みんなで乾杯し、三種類のチャコリを頂いた。ロゼ、オーソドックス、熟成もの。

試飲タイム。チャコリは高い位置から注ぐ

単独で飲むならオーソドックスが安定の美味しさ。でも、アンチョビとロゼのマッチングもまたよし。海辺で作られているだけあって、魚介ととても合う。アジアンフードとも相性は良さそうだ。お寿司にも合わせられるかもしれない。
おつまみのアンチョビ、ツナは、手作りで、格別な美味しさ。購入できないか相談してみたけど、試飲用しかないらしい。

とても美味しかったアンチョビとツナ

葡萄畑を確認し、チャコリの作り方を学んで、これからは胸を張ってチャコリを楽しめる気分。美味しいチャコリを4本購入してチャコリワイナリーを後にした。


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