【at10周年企画】at対談インタビューその❸at流マーケのリアリティを未来へ
at対談インタビューその❶「オフィスat誕生までの序章」→こちらから
at対談インタビューその❷女性たちとマーケティング〜この10年の変遷〜→こちらから
at流マーケティングについて
根本的なところは変わらない、と頷く二人。数多く実績を積んだ今は、若干自信もついてきたと手応えを感じる。自分たちが思っているよりは、外からは大丈夫だと見えていたことに気づいた今、周囲に恩返しがしたい気持ちがある。
ーatは「リアリティ」こそが最大の武器
阿部:私たちatは、世の中を、社会、企業、女性たち、ママたち、そのまた子供といった立場の消費者視点に立って、広く深く見てきたところの分析力は、強みになっているかな。
寺島:「リアリティ」かな。私たちが大切にしている現場の生の声が、リアリティそのもの。年代も社会背景も変わりゆくマーケットの中で、atは特に女性の心理や購買行動への本音を理解している。何より、彼女たちに寄り添いながら20年以上見てきた。それを、企業の活動にいかに転換し活かしていくかというところの術を持っている。そのプロセスには、分析があり、それを戦略に落とし込み、現場には女性たちの力を活かしてプロジェクトを動かしている。
阿部:キャッチフレーズ一つにしても、頭で考えているマーケターが多い中、atは生の声をたくさん聞くことから始まる。リサーチからスタートすることが多い。
寺島:マーケティング講座で学生たちによく、「ニーズとウォンツの違いをしっかり押さえるように」と話す。ニーズは、解決したいものやコト。核心たる部分で、そこには人の想いがあり代替はきかない。一方のウォンツは欲しいもの。欲しいものは大体選択肢があって、替えられる場合が多い。多くの企業が、開発した商品やサービスを消費者に届ける時、その意図がうまく伝わっていないことがすごく多い。だからこそ、私たちのようなマーケティング会社が存在し、企業の想い(ニーズ)を消費者に届けるための施策をやっている。ニーズを聞いて理解した上で戦略の設計をしていき、企業と消費者をつなぐ導線設計を、atは市場のリアリティを見ながらやってきている。コンサルティング会社は、こうしたらいいですよのアドバイスが多く、机上の空論も多い中、atはコンサルタントに加え、マーケティングの実務も受託しているので、写真や素材といった細かい点までの戦術やノウハウも持っている、そういう意味でのリアリティが強み。ここは今後も変わらずに在りたいな。
atのマーケティング流儀とは
未来のビジョン
ーマーケティングを正しく回せると、より良い未来が創れる
寺島:atが実践しているマーケティングを面白いと共感し、一緒に創っていってくれる人を増やしたい。マーケティングを正しく回せば、社会や企業、消費者にとってより良い未来づくりに繋がると私達は信じている。本質を理解して、面白いマーケティングを実践できる人たちが増えるために、発信していきたい。
阿部:マーケティングって人をちょっと騙して売るんでしょ!みたいな人たちを減らしたい。物事の本質を正しく理解できると、物事の見極め力や騙されない眼も養っていけるから。不確かな情報に流されずに判断できる力や自立力もつく、結果、みんなの幸せに繋がると思うから。
女性活躍はダイバーシティ推進実現の入り口に過ぎない
阿部:誰かにきちんと伝わる言語力を持ち、自分が心地イイと思うところにちゃんと自分が入れるように、自分の人生をハンドリングできるような人が増えてほしい。働きにくいのに我慢するのではなく、どうしたらその状況が変わるかを考えてみる。日本女性は若干献身的すぎるところがある。ママたちは特に、自分のことを置いて家族のために身を削っているのでは長続きしない。自分が幸せでいて初めて周りを助けてあげられるはず。女性が活躍できる社会は、みんなが活躍できる社会そのもの。女性活躍という言葉は、女性だけの味方をすることでは決してなく、ダイバーシティ推進の入り口に過ぎない。社会全体のためにもなると信じています!
寺島:女性活躍は、目下女性自身がまずハッピーになるために実践されているはずだが、未来にもつながっていることに気づいてほしい。自分のためだけだと頑張れないことも、次の世代や周りの人の未来にも繋がっていると思うと、勇気が湧くと思います!
取材を終えて
寺島のつぶやき「14年前くらいの昔の話です。今後どうなりたいですかっていうインタビューの取材を受けたことがあるのを思い出し、今喋ったことと、ほぼ同じこと言っているかも !これからはますますAIの方向に向かっている。その分野が好きなお仲間も増えるといいなー。」
阿倍のつぶやき「そういえば、私も同じこと言っているかも。14年前のブログに書いたこと。あれ、今と言っていること同じじゃん。笑」