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「子どもがダサイ服を着る」のをやめてほしい親がすべきこと

「子どもがキャラクターの服をきて恥ずかしい」
「色や柄の取り合わせが悪い」
「家族と違う服を選ぶからテイストが合わない」

『子どもが選ぶ服がダサい』って
困っているパパ・ママにこそ
『子どもの服選び』と『親の思考』について
考えていただきたいと思います。

・子どもはなぜダサい服を選んでいるのか
・親が子どもの服装選びにどう関わっていくといいのか

そして

服選びが子どもの将来に大きく関わることを知り、
これからの子育てを考えるキッカケ
にしていただけると嬉しいです。


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子どもの選んだ服は本当にダサい?

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結論から言えば……
子どもの選ぶ服がダサいのではなく、
子供の選ぶ服があなたの好みと違うだけ。

それを「ダサい」と感じているんです。


大人のセンス(組み合わせ方や着こなし方の好み)は、
・流行に関するアンテナ
・TPO
・歴史、文化
・色や形へのイメージ
・これまで着た服でどんな経験をしたか
など複雑な思考で形成されています。

あなたの感性と違う服を選んだ結果、
子どもの感性をダサいと評価してしているだけですが、
そもそも感性は受け継がれるわけではないので
合わなくて当然なんです。


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子どもはなんとなく服を選んでるの?

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「どうしてこの服を選ぶんだろう?」
「変な服の組み合わせが気になる」

大人になるとTPOを基準にしながら服を選びますが、
(オシャレな人は流行をよみつつ自分の好みもいれて)
『相手にどう思われるか』まで考えて選んでいます。


4〜5歳までは子ども自身に選ぶ基準を聞いても
うまく応えられないことが多いですが、
実は子どもにも服を選ぶ理由(感性や経験)は
ちゃんとあるんです。


子どもの選ぶ服は『自分が好きかどうか』

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親が苦手&子どもにありがちな服の選び方を3つ
みていきましょう。


キャラクターものが好きな子】
テレビやおもちゃの影響から、
子どもには好きなキャラクターが1つはありますよね。

大好きなキャラクターを身にまとうことが
ただただ嬉しかったり、
自分自身がそのキャラクターになったような感覚にも。


もし、親が子どもの好きなキャラクター服を
「ダサいから着て欲しくない。」と伝えると、
子どもはキャラクターではなく
自分自身が否定されているように感じてしまいます。


どうしても着てほしくないときは……
・下着やパジャマ、家着
・ハンカチ、ポケットティッシュなどの小物
・上靴や座布団など通園グッズ
でキャラクター物を取り入れるといいですよ。


【色や柄の組み合わせが変な子】
小さな子はどもは服を全体的ではなく、
好きな色・形といった部分だけを認識しています。

何となく元気が出る色だったり
逆に心が落ち着く色だったり、
ママとの思い出がある柄だったり、
ただ興味のある形だったり……
子どもの潜在意識で選ぶこともあります。


子どもは認識したものを気に入っているだけで、
色や柄の組み合わせまで考えて選んでいません。

子どもが選ぶ服の組み合わせは
「好きなもの」と「好きなもの」の組み合わせ

というだけの話なんです。


どうしても組み合わせに納得できないときは……
「あ!こっちもカッコいいよ」
「こんなのもオシャレじゃない?」
と提案してみましょう。

お互いに納得できる組み合わせの服を
探しに行くのもいいかも。


【季節外れの服や同じ服ばかり着る子】

子どもが毎日同じ服を着続けるのも
お気に入りのキャラクターや柄、色を選ぶのと同じ。

好きなものをずっと身につけていたいだけなんです。


TPOに合わせた服装選びには
知識や経験が必要になります。

状況や季節の移り変わりをとらえるようになるのは
年長(6歳)くらい。

それまでは暑い夏に長袖を着ようとしたり、
公園遊びにドレスを着ようとしたりと、
まだ状況で服を選ぶことはできません。

冬場には上着で対応できますが、
どうしようもできないときだってあります。

そんなときは……
適当ではない服は見えないところにしまっておき、
ある程度チョイスした服の中から選んでもらう
とお互いにストレスが少ないです。


親が子どもに着せているのは“服”じゃない?

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「子どもにはこうなって欲しい」という
理想や期待。

「子どもをこういう風に見て欲しい」という
価値観や見栄

親が子どもに着せる服にはこれらがはっきりと表れています。

『女の子らしくなってほしい』から
キラキラ、フリフリがついた服や
プリンセスのようにかわいいキャラクターの服
『いじめられないように普通になってほしい』と思えば
変わった色や柄をさけて、ベーシックで落ち着いた服

もちろん子どもが小学生や中学生までの間は、
親が選んだ服を着るのはよくあることです。

親子や兄弟でお揃いにしたりリンクさせて
コーディネートを楽しむのも子育ての醍醐味!

しかし、親が選んだ服をいつも着せているということは
勝手な思いを子どもに押しつけているのと同じ。

2~3歳にもなれば
自分で服を選んで着たいんです。



『子どもが着たい』と選んだ服を
素直に「いいね」と笑顔で着させもらえる関係は
子どもにとって自分らしさを知るきっかけになります。


相手の服を認める=相手の存在を認める

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私たちは意識的にまたは無意識のうちに
自分の今の気持ちや思いを服装で表現しています。

小さなうちは自分の好きだったものが、
成長していくにつれて、
自分の存在を周りに伝えたい『メッセージ』へと変化
します。

みんなの目を引く奇抜な服を着ているのは
『目立ちたい、視線を集めたい』表れだし、
カラーコーディネートは色に対するイメージ(清潔感、クールなど)を相手に伝えたいという意思表示です。

つまり、
自分が「こう在(あ)りたい」という理想をもとに
服装を選んでいます。


自分が選んだ服を「いいね」と認めてもらうことは
自分の存在(理想)を認めてもらえたのと同じです。

・仕事では好感やデキル印象のためにベーシックで清潔感のある服

・友人との集まりには調和を考えて路線の近い服
(キレイめ、カジュアル、ロックテイストなど)

・キャンプには汚れが目立ちにくい色や動きやすさ、機能を重視


どんな服を着るかは
『なりたい自分のイメージ』です。

それなのに周りの人から
「ダサイからやめて」
「え~格好悪い」
「そんな服着て欲しくない」
と言われたらどうでしょう。

さらに
「こっちのほうが好きだな。」
「みんなで合わせるからコレを着てよ。」
と着たくもない服を選んで持ってくる。


自分の感性を否定され、相手の感性を押し付けられるのは大人でも腹立たしくて悲しく感じませんか?

まだ小さな子どもだって
『なりたい自分』を服で表現したくなる日がきます。

すでに自分の好きなものを選んで、
好きなものにまとわれて、
理想の自分に変身したいと思っているかもしれません。


子どもの意思で服を選べる『本当の意味』

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「私たち親子は服の趣味がよく似ているから大丈夫!」
という親御さんもいるかもしれませんが、
そんな方に知ってもらいたいことがあります。


小学生にもなると、ほとんどの子どもはすでに
親の趣味や思考を捉えて選んでいます。

「ママ(パパ)は、この服を選ぶと喜ぶだろうなぁ。」
「この服を選んでも買ってもらえないから、こっちにしよう。」

今までに自分で服を選んで否定された経験が重なると、
親と争う原因になる服をわざわざ選びません。

『親の趣味思考=自分の趣味思考』
と誤って解釈して服を選んでいる子もたくさんいます。


これはとても残念な傾向です。

今、私は「服選び」として話をしてきましたが、
このことは将来、子どもが人生の岐路に立つときに影響します。

さきほどの服選びのシーンで再現してみましょう。

「ママ(パパ)は、この職業(学校)を選ぶと喜ぶだろうなぁ。」
「この会社(学部)を選んでも許してもらえないから、こっちにしよう。」

今までに自分の選択を否定された経験が重なると、
親が嫌がるような仕事は選ばなくなります。

やがて『親の趣味思考=自分の趣味思考』と解釈して職業を選んでいる子もたくさんいます。


親の思想を子どもが自分のものと認識してしまうと、
親の思想の枠から外れることができなくなるんです。

つまり『洗脳』に近い状態。

親の基準で服(職業)を選ぶように
自分の思考を変えてしまう危険性があります。


それでは子どもが本当に「なりたい自分」には
なれません。


もっと興味や関心がほかにあるかもしれないのに、
子どもは植え付けられた『親の思考』で探すことができないんです。

自分で納得して選んだ服を着たい意思と
将来なりたい自分(職業)を選ぶ意志は
つながっているんです。


子どもが自由に服を選べるようにするのが親の役割

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子どもの服選び(意思決定)を尊重することは、
その子の人生を尊重することにつながります。


自分が気に入った服を自由に着られるようになったときの開放感を覚えていますか。


子どもだって同じなんです。

親のセンス(思考)を軸に
子どもの服装をダサいと評価するのは
『自分』を否定されるのと同じくらい悲しいことです。

子どもはまだ服を選んで組み合わせる経験値が少なく、
これから自分の好みやセンスを見つけていく段階。


なかには「どんな服を選べばいいか分からないから選んで欲しい。」と言う子もいるかもしれませんが、
経験や知識がたまったら自然と選べるようになります。


こういう風になりたいんだったら、
こんな服がいいんじゃないのかな
とアドバイスするようにしてみてはいかがでしょう。

最初は好き勝手選んで、
とても人前を歩けないこともあるかもしれません。

TPOで服を選ぶことも必要ですし、
必ずしも子供が選んだ服を着せないといけない
というわけではありません。

服装にもルールやマナーがある
ということを教える良い機会にもなります。

子どもが「なりたい本当の姿」になれるように
いろんな服(世界)を見せて経験させる……


そのお手伝いをするのが
私たち親ではないでしょうか。


子どもの意思決定を尊重する親になろう

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「自分はもっとこういう服が着たい」
「こういう格好をしたい」

それを聞かないで「理想の子ども像」を押し付けていたかもしれないと思い当たる節があれば、
子どもにも服を選ぶ機会をつくってみましょう。

その時は一言
「自分の好きなものを選んでいいんだよ。」
と添えてあげること。

そして
どんな服を持ってきても認めること。

お気に入りのアイテムが決まったら、
それに組み合わせる服を一緒に選んでいきましょう。


親の反応をみて子どもは1歩踏み出すことができ、
親子の信頼関係もさらに深まるはずです。


『たかが服選び』と思わず、

「自由に選んだ思いを受け止めてあげるよ」
「自分が好きな自分になったらいいよ」

と応援してあげてくださいね。

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