美しい調べと鎮魂

３ヶ月前の動画ですが、忘れないようにnoteに書いておきたいと思います。
公開時、１ヶ月前、現在、そして未来ではそれぞれ観た人の感じ方が変わっているかもしれません。

私は、美しさと力強さを感じました。
それは、イタリアのクレモナの屋上でヴァイオリン演奏をする横山令奈さんの美しさや力強さはもちろん、映像と調べの美しさ、音楽の持つ力の凄さ。
そしてこの建物、病院で働く（世界中で働く）医療従事者の方々の美しさと強さ。
この映像には、医療従事者だけでなく、警備員や通りすがりに足を止めて聴いている人も映っています。それらの人も、そしてこの動画を観ている人も、それを誰かに伝えた人も。心動かされた人、皆、美しい。

横山玲奈さんは医療従事者への感謝と患者たちが再び音楽を楽しめる日が来るよう祈りを込めて演奏されたそうです。

鎮魂されていくのを感じました。
鎮魂とは、死者の魂だけではありません。
生きている人の魂を肉体に落ち着かせることも鎮魂と言います。

日常でも鎮魂している人は少ないのではないでしょうか。
忙しい現代生活、絶えず湧く思考に振り回されているのに、それが普通と思って人生を送っているのではないでしょうか。

３ヶ月前イタリアでは新型コロナウィルスによる死者感染者が圧倒的に多かった時期、医療従事者の疲労もピークに達する頃でした。そして日本では、初めての緊急事態宣言が発令された時期。

横山玲奈さんの演奏で、死者を含めた街全体が、そして演奏を聴いている人々が鎮魂されていくのを感じました。
そして、繰り返しこの映像を観ることで私自身が鎮魂されていきました。

演奏された横山令奈さんはもちろん、病院の屋上での演奏を依頼した病院にも大大大感謝です。
そして夕陽が美しく射すこの時間に、素敵な映像を撮ってくださった方にも感謝致します。

北イタリアのクレモナは、ヴァイオリンの名器ストラディバリウスが製作された地です。