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【生き方の話】中小企業診断士独立後1年で顧問先(?)を30社まで増やした同期は幸せか

先日、とある中小企業診断士さんが仕事で近くに来るということで、久しぶりにお会いしました。その方は養成課程時代の同期であり、1年程前に独立をしたそうです。

私「独立おめでとうございます。開業されてからの調子はいかがですか?」

Aさん「めちゃくちゃ忙しいです。」

私は、正直驚きました。

というのも、失礼ながらその方は養成課程時代からあまり真面目とは言えず、講義が終わると一目散に夜の街へ繰り出すいわゆる「資格を取りに来た」典型的タイプだと思っていたからです。

同期の友人から「Aさん、金融機関を辞めて独立したらしいよ。」というのは聞いていましたが、同期の間でも「独立して大丈夫かなぁ」という空気が漂っていました。

そんな中の「めちゃくちゃ忙しい」という返事だったからです。

<<会話の続き>>

私「ちなみになんですが、顧問先みたいなのってあるんですか?」

Aさん「顧問先と言っていいのかわかりませんが、一応30社くらい…」

私「30社!!?凄いじゃないですか!それはめちゃくちゃ忙しいですね」

Aさん「はい、忙殺されてます」

私「忙しくていいことじゃないですか」

Aさん「いやー、それはそうなんですけど…。実は独立した勢いで金融機関時代の人脈を辿って、低価格でドブ板営業をしまくったんですよ。」

私「そうなんですか、それで30社もですか」

Aさん「なんでも屋みたいなものですので、とても忙しくて。中には週1回行くところもあるんですけど、例えば社長に頼まれて謄本を取りに行ったりとかもします。」

私「そうなんですね。経営相談とかはされてるんですか?最近だと再構築補助金を活用して新事業相談とかも多そうですけど」

Aさん「私、補助金向いてないんですよ。以前に依頼を受けたことあるんですけど、5件出して5件とも不採択になってしまって。それから自分では一切書いてないんです。でもそういう相談されることはあるので、ぜひその際に私さんにお手伝いいただけないかと思って」

私「ありがとうございます。その際にはぜひお声がけください。」


その後もこんな会話を交わしながらAさんからは、「私に手伝ってほしい」という熱だけは伝わってきましたが、正直なところお手伝いする気にはなれませんでした。

ビジネスをしていく上では、クライアントの課題を解決できるのであれば、すべての仕事を自分でやる必要は全くないと思います。

ただ、コンサルタントを名乗って開業したのであれば、自らの知識やスキルを身に付け、クライアントに寄り添う姿勢が必要だなと感じます。

自らを安売りして、肝心なところを外注していれば、いつかクライアントは離れていき、協力者も離れていくと思います。

養成課程のたった「6か月間」でさえも真剣に努力できない結果が、こういうところに出てくるんだなぁと思いながらも、これは本人の生き方の問題なので、本人が幸せならそれでいいのかなと自分に言い聞かせる出来事でした。



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