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生き方の原典  3章 意念の統制 87-89【ゆとりは万道に通じる】

ゆとりを持てば霊感が湧き、居ながらにして物の理屈が良くわかる。これを悟りと言い日本的な行き方である。悟りとは霊魂がやらしてくれるものであって、悟りにはゆとりが基本である。

どんな危険にあっても、びくともしない人。それは心にゆとりがあるからである。芸道など、すべて道はゆとりをつくるもの。茶道の祖利休はこのゆとりを禅から学んだ。釜を前にして心身無我、我もなし天地もなし、唯、お茶の味、お客を喜ばす、その外に他意がなかった。
 今日の茶道の師にはそれがない・ただ我、欲、虚栄心ばかり。こんな先生についても、ゆとりは絶対に出来ない。ゆとりは形に囚われては出ない。

欲得や虚栄心があってはならない。ゆとりは我を無くすこと、自然の上に立つ事、ゆとりは自分でつかむもの。
「何かゆとりを作る方法を工夫せよ」
それには毎日何か事にぶつかった時に、折に触れて学べ、反省せよ、我を無くせ。
 ゆとりがあれば、茶を通じて美味しい味が出てくる。お花でも音楽でもみな同じ。商売で損をする邪魔される。これはゆとりがないから、その心が外に現れたのである。

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