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動機づけ
「校内の意見発表に選ばれたんだけど...」
自分の意見をそうそう主張しそうにない娘が、少し顔を曇らせて話はじめました。頑張ってみようとは思ったけれど、混乱して何が言いたいのかわからなくなっているとのこと。意見発表会へ向き合うための動機づけについて綴ってまいります。
外発的な動機づけは、そもそももろい
自分から率先して動くというよりは、誰かに押されたらそれを引き受ける傾向にある長女。任されたらそれを全うする上、リーダー的にも振る舞えるので、もう一歩前へ出てほしいな〜というのは親のエゴですが。
今回の意見発表会への選抜は、まさか自分が選ばれるとは思ってなかったので驚きだけれど、出ることは内申にも響くらしい、しかも好きな先生から頑張ってやってみよう!と押されたこともあり引き受けることしたそうです。いわゆる外発的な動機づけで「じゃあやってみよう!」ということですが、それはどうであれ、チャレンジする理由ができたということが母としては嬉しいものです。
ところが、校内の意見発表会に向けた原稿のブラッシュアップが必要とのことで、その担当となったのは別の先生。原稿を持っていったら、目の前で次から次へと赤ペンを入れられ、極めつけに「それで何が言いたいの?」と返されそれに対して何も答えられなかったと。
もっとこう書いたらいい、その方がより伝わるとの思いで先生はきっと想像力を働かせ修正を加えてかもしれません。しかし、娘にとってはその言葉の結びつきや前提となる知識量に差が生じ、だんだん娘の中に違和感が増殖。それで結局、何を言いたかったのかわからなくなってきたようです。
そもそも主張したいことがあった、いわゆる内発的な動機というよりは、取り組み課題として少し掘り下げたら機会が巡ってきた状況、しかも外発的動機のみで向き合っているので、変化球へ対応する準備が整っていないことになる上、折れてしまいやすいのは仕方のないことです。
外発的動機づけと内発的動機づけ
人が主体的に動くためにその要因=動機が必要だと言われています。もちろん意識、無意識の領域が含まれるので、無自覚であることは多いかもしれませんが。
そして動機づけには、外発的動機づけと内発的動機づけの2つがあります。
動機づけとは、人が目的や目標に向かって行動を起こし、達成までそれを持続させる、心理的過程を表す心理学用語です。動機付けに繋がる要因は主に、人の内部に沸き上がる欲求が要因となって行動を起こす「動因」と、外部からの要因によって行動を起こす「誘因」があります。
内発的動機付けとは、物事に興味や関心を持つことで意欲が沸き起こり、達成感や満足感、充実感を得たいという、人の内面的な要因によって動機付けられることです。外発的動機付けとは、強制や懲罰、評価、報酬などが要因となって動機付けられることです。
内発的動機づけは、自分の内側から出てくるものなので、始めた行動が持続しやすかったり、自己成長や能力開発にもつながるメリットがあります。一方で、自分の中にその興味・関心が見いだせないと行動につながらないというデメリットもあります。
外発的動機づけは、職場環境においてもよくありますが、行動した結果が賞与や報酬に結びつくため汎用性があり、短期間で効果を出すことが期待できるメリットがあります。一方で、持続性がなく、慣れると効果がなくなるどころか依存しやすくなる、また内発的動機づけの強い人にとってはそれを低下させるというデメリットがあります。
内発的動機づけを試みる
そもそも今回の場合は、外発的動機づけでチャレンジをしようとした娘。この状況を先に察知する必要があったのかもしれません。学校ではよくありそうなのですが。このような状況が身近な職場でも起こりうるという前提で考えると
まずは、この考え、アイディアが生まれた背景を改めて深堀りします。なぜ、このテーマにしたのか、いつ頃から思い立ったのか、そのきっかけとなる出来事は何だったか、どんな時にそれを思いついたかなどをとにかく掘り下げてヒヤリングします。感情が動いたり、違和感やクエスチョンなど、そのまま出てきた言葉を書き記しながら、見える化するとより効果的です。
俯瞰して改めて感じたことや気づきをアウトプットし、その中で、響くものがなにか、それは自分の心や感情が動くものを抽出します。これが放って置かれる未来、上手くいく未来のそれぞれをイメージさせることができると、内発的動機づけに繋がります。
ということで、近いうちに試して続きのご報告といたしましょう。お楽しみに!
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