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イカの胃袋が気になるワケ

沖縄の郷土料理のひとつ「イカスミ汁」。その名のとおり真っ黒な汁物で、食べると予想どおりお歯黒になります。こどもの頃はその黒さが苦手でしたが、大人になって味わい深さやコクが好きになった一品。イカスミ汁を初めて一人でつくった時の衝撃が今でも忘れられず、イカを見るとどうしてもその胃袋の中身が気になっちゃうんです。「イカの胃袋が気になるワケ」を綴ってまいります。

イカスミ汁はサゲグスイ(下げ薬)


イカスミ汁は、昔からクスイムン(薬になるもの)ということで沖縄では親しまれた汁物。のぼせや頭痛、肝臓や腎臓の機能によいとされているヌチグスイ(命の薬)な食べ物の代表格。

「サゲグスイ(下げ薬)」とも言われ、体内の悪いものを排出する働きがあるということで、出産前のまだ日が浅いうちは食べることは好まれず、逆になかなか出産が来ない場合にはイカスミ汁を食べるよう促されます。私も最初の子が予定日過ぎてもなかなか陣痛がなく、何度か食べさせてもらいました。出産直後の女性が最初に食すのがよいとされてます。

ちなみに、その後の排泄物も同様の色味となるので、初めて食べた方はお手洗いでさぞかし驚かれるかもやしれません。

イカの胃袋に入っていたもの


本題のイカの胃袋が気になるワケは、初めてイカスミ汁を一人でつくった時にさかのぼります。はりきってスーパーで一番大きなアオリイカ:沖縄ではシルイチャー(白いか)を選び、特に何ら意識することなく、まずはハサミでお腹を開いたところ目を疑うような光景が...

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なんと小魚がいっぱい入っているではありませんか?!

しかも姿そのまんまで何匹も。思わず

「食事中だったのにゴメンね、イカさん」

なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
一方で「完全に丸飲みだけど、その小さな口からどのくらいの大きさまでいける?消化されるってどんな感じ?」次々と疑問も湧き上がり...

しばしどうしようか考えましたが、きっと美味しく食べることがこの子達にとっての本望だろうと勝手に想像し、中身を取り出すことにしました。

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なんと小魚の数10匹も。そりゃあ大きく見えたわけです。
こども達にも見せて、食物連鎖のこと、命をいただく食育もあわせさらりと届けることができました。いやあ生きた教材!

そう、私が胃袋の中身が気になるワケはズバリ「また何かが入ってる?」の期待です。ただあの日以来、出会うことはなく、ハズレくじを引いた感じを覚えて調理する感じです。

イカスミ汁


ちなみにイカスミ汁の材料やつくり方はいたってシンプル。食べやすく短冊切りしたイカと豚肉(うちはロース)をカツオ出汁で煮込み、ニガナを加え、イカスミと隠し味に味噌を入れ、最後に塩で味を整えて完成です。

島豆腐を入れたり人参や大根が入っていたりもありますが、我が家はシンプルにイカと豚肉です。煮込むほどにイカが柔らかくなり、コクも増してくる最高の一品ですよ。

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作り方はこちらの動画がオススメです。
すでに作りやすく切られて売られているものもありますが、せっかくならばイカさんの胃袋に期待して調理するのもよいかもしれません。
ぜひ一度お試しあれ♪




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