不安と期待は未来の借金
「また失敗するかも」「みんなはどう思うんだろう」「他の人はきっとついてきてはくれない」...
行動をする前からあれこれと不安だけを言い出して、自身で不安を煽ってしまうなんてことはありませんか?個別セッションでも、お話を深堀りしていく中でまるでそれが本当に起こるかのようにお話される方もあります。そんな時にお伝えするのが「不安と期待は未来の借金」です。できうるなら思考の借金はつくらぬように綴ってまいります。
不安に思っていることの9割は起こらない
なかなか行動を起こせない、結局前へ進めない、やらないことを選択される方は、その行動を起こす前に次から次へと不安のタネ、いわゆるやらない理由を色々と並べていきます。もしくは、本当のやる理由、つまりモチベーションがないこともあるかもしれません。
モチベーションについては、こちらの記事を
その場合、まずはやる理由を探っていきます。そして、不安に思っていることが起こりそうであれば、具体的な対策を考えていきます。
とはいっても、不安に思っていることの9割は実際には起こらないと言われています。起こるのは1割です。その1割を考え尽くすことよりも、まずは行動し起こった時に対処することをオススメします。その方が一歩ではなく、2歩進む可能性があるからです。
曹洞宗特雄山建功寺の枡野俊明住職によれば、
さまざまな悩みの正体は「妄想」だという。この妄想をできるだけ減らすことが、人間関係を円滑にし、悩みを減らすことにつながるのだ。
起こりもしない、実態がないものについて不安に思う、悩むということは、今ある時間の浪費にもなりかねません。今を生きず、未来時間を先取りしています。
不安や悩み、迷いのそのほとんどが、実は「妄想」や「思い込み」、「勘違い」や「取り越し苦労」にすぎない、ということです。「実体がない」といってもいいでしょう。
「心配事の9割は起こらない 減らす、手放す、忘れる─禅の教え」(三笠書房)こちらから↓↓↓
期待も未来の先取り
また一方で、期待はどうでしょうか?
期待とは、ある人がそれをするのを(他の人が)あてにし、心待ちに待つこと。将来それが実現するように待ち構えること。
つまり、期待は未来のよい結果やよい状態です。こうあってほしいという理想が積み上がってます。そのため起こってもいない未来に対して、今、ワクワクしたり、楽しみに思っています。それこそが未来の時間の先取りになるのです。
そのため実際にそうならなかった場合の落ち込みも、期待の大きさに比例します。そして一方で、期待の大きさゆえに、ちょとした成長や成果が見過ごされることも。
期待されることで、人は力を発揮することもありますが、期待があることで逆にプレッシャーでガチガチになったり。期待はよくも悪くも反映されますが、いずれにせよ、期待した時点で未来に借金をつくっているということです。
不安も期待もほどほどに
イギリスの劇作家シェイクスピアの名言には
Expectation is the root of all heartache.
期待はあらゆる苦悩のもと
期待をしたがために結果が違った方向になると、苦悩になってしまう、と。
起こらぬ可能性の高い不安に思い過ぎて眠れぬ夜を過ごしたり、食事が通らなくなる、なんてことは本末転倒です。
不安と期待は未来の借金です。不安と期待、そのいずれもほどほどに。
せっかくならば今をじっくり味わい尽くす。今を楽しんでまいりましょう。
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