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チューター制度とメンター制度

新人社員の育成や早期離職予防にも効果があるということで企業などで導入されているチューター制度やメンター制度。導入を検討したいというご相談があったので、その違いについてシェアいたします。

チューター制度とは


チューター(tutor)は、英語で家庭教師という意味です。英語圏の大学等で「チューター募集」とか「チューターやります」なんて張り紙は多く溢れています。個別に学生を世話する指導教員や助手といった意味もあります。

訳すると「個別指導スタッフ」「日常的に助言をしてくれる人」です。

チューター制度は、新入社員1名に対して、先輩社員1名をチューターとして当て、OJTで具体的な業務や社内外での立ち居振る舞いなどを指導し、一人前に育て上げていくというものです。

福祉や医療など24時間体制でシフト制のある業務や不特定多数の人の入れ替わりが多い職場などでは、その都度指導する人が違うことによるバラツキで新人の混乱を招くケースがあったりします。指導者を特定することでそれらを回避できるので

チューター制度を導入するメリットとしては以下の3つです。

1.新入社員の離職率低下
2.社内ルールやスキルの早期取得
3.チューターの責任感や指導力のアップ

新入社員の精神的な支えとしての役割は、コロナ禍においてもより有効かもしれません。

メンター制度とは


メンターとは、相談者や助言者のことです。あなたにはメンターがいますか?職場内外問わず、仕事のことやプライベートのこと、キャリアのことなど知識や経験があり、安心して相談できる人であり助言者をメンターと呼びます。

メンター制度という場合には、ある意味、組織内関係性の中でということになります。知識や経験が少ない後輩をメンティ、職場内の先輩社員がメンターになり個別にキャリア育成のサポート役として、仕事上の悩みや課題の相談に乗ることです。一般的に、直属の上司や先輩よりも業務に直接関係しない先輩が望ましいとされています。

職務に関することだけでなく、社内外の人間関係、キャリアプランやプライベートな悩みだと幅広い対応が求められることが多いので、信頼関係の構築がより大きなカギを握ります。

メンター制度のメリットは以下の3つです。

1.メンターの人材育成意識の向上
2.メンティのモチベーションの向上
3.メンティの職場環境への適応と離職率の低下

メンター制度は、チューターよりも固定的な関係性から開放される分、その効果の広がりが期待されます。

チューターとメンターの違い


チューターとメンターのいずれも指導者や相談役としての役割が求められすが、その違いとしては守備範囲です。チューターは、あくまで会社生活に関することについて近い立場からのアドバイザーを担い、メンターはプライベートな悩みも含む幅広い領域が求められます。

そのため、チューターと比べると、メンターはメンティーとの強い信頼関係を築くことがより重要となってきます。

ただ社内の制度としてチューター及びメンターを導入する際には、それぞれに応じた必要な役割として定義し、制度設計することがポイントになるかと思います。いずれにしても、限られた人のみが育成を行うのではなく、組織全体での人財育成が個々の成長だけでなく、組織全体の成長につながるものです。関係の質を高めて、組織にそして社会に貢献できる人が増えていくことを期待したいものです。


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