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日本にしか住んだことがない日韓ハーフにとって「二重国籍」ってどんな感じ?

みなさん、こんばんは☽

今日は日韓ハーフの私から「二重国籍」ってどんな感じなのかというお話をしたいと思います。

まず、私は日本と韓国の2つの国籍を持っています。これは生まれた瞬間からです。日本も韓国も国籍取得の考え方は"血統主義"を採用しています。"血統主義"とは、生まれた国は関係なしに、両親の血縁関係によって国籍を取得するという考え方です。日本と韓国は血統主義の中でも"父母両系血統主義"を採用しており、父または母のどちらかがその国の国籍を所持していれば、子供にもその国籍が与えられます。だから、私は生まれた時から日本と韓国の国籍を持っているのです。

しかし、ここで注意してもらいたいのは、国籍は何もしなくても生まれながらに持っていますが、出生届を出したりパスポートを取得するにはもちろん別途手続きが必要だということです。出生届を提出して初めて国民として認められるような気がします。私は色々あって自分で出生届を提出するという奇妙な体験をしましたが(これについてはまた今度お話したいと思います)、出生届を出した時初めて「ああ私って本当に韓国人でもあるんだ」と感じました。

ちなみに、韓国では現在重国籍が認められていますが、日本では認められていないため、一定の年齢に達するまでにどちらかの国籍を選択しなければなりません。私の場合は22歳になるまでにどちらかの国籍を離脱しなければなりません。

「二重国籍」であるってどんな感じか。正直言うと自分が二重国籍であるということは日常の中では全く感じません。私は日本国籍を所持しており、日本に住民票もあるので日本で生活していて不便なことはまずありません。基本的には日本人として扱われるからです。

だけど、ふとした時に「もし今戦争が起こったら自分は日本人として扱われるのだろうか、それとも外国人として扱われるのだろうか…」「重国籍という理由で就職などの場面で差別を受けてしまうのだろうか…」そんなことを考えて怖くなる時があります。それは、日本社会に未だに外国人を差別し排除する空気があるということを理解しているからです。関東大震災の外国人虐殺、第二次世界大戦の日系人収容、そのような歴史を学んでいるからこそ私は時々不安になります。

こうして緊急事態が起こったときに「国民」を区別するために国籍は存在するのだろうと思います。そして、日本が重国籍を認めないのは、そのような時の扱いに困るからでしょう。だけど、重国籍の当事者にしてみれば(これは私個人の意見ですが…)、国籍を選択するというのはあまりいい気がすることではありません。2つの国籍どちらも自分にとっては大切なもので、自分のアイデンティティですから。

グローバル化が進む中で、重国籍の存在はきっとこれからどんどん増加していきます。今でもアメリカや中国、韓国と日本の重国籍の方は多いのではないでしょうか。そんな重国籍者の存在も忘れずに、目を逸らさずに考えて欲しいです。

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