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アニメーションデザイナーの仕事紹介(実例編)

この記事は「Happy Elements カカリアスタジオ デザイナーアドベントカレンダー2023」の5日目の記事です。

はじめに

こんにちは、アニメーションデザイナーのおわわと申します。

今回は、メルクストーリアが制作している、2Dのキャラクターのモーション制作について、実際に業務の流れを追いながら、どんなことをしているのか紐解いていきたいと思います。

ちなみに…
カカリアスタジオ全体のアニメーション紹介記事があるので、興味のある方は是非ご覧ください。


2Dキャラクターのモーションとは

まず、メルクストーリアにおける、2Dキャラクターのモーションがどんなものなのか、軽くご紹介させていただきます。

2Dキャラクターの使用箇所

メルクストーリアはラインストラテジー系のゲームなので、ゲームを遊んでいる時は、恐らくクエストの画面を一番多く見ることになります。
クエスト中は大体攻撃している状態が長いので、【攻撃モーション】で一番キャラクター性が見られる見せ場となります。
他にも、シャペルルルの魔法絵本、各種イベントマップ、ギルドラウンジ、コラボのサイトなど、色々な場面でSDモーションを使用することがあります。


モーションは キャラクターの魅力を引き出す要素の一つ

キャラクターは色々な要素で成り立ちます。
すべてメルクストーリアのキャラクターを作り上げるにあたって必要な要素です。

  • 「キャラクターのイラスト」

  • 「キャラクターの設定」

  • 「ゲーム上での性能」

  • 「2Dキャラクターのモーション」

制作の流れ

図を見ると、モーションの制作が始まるまでにたくさんの工程が挟まるのが分かるかと思います。
アニメーションデザイナーは、プランナー、イラストレーター、シナリオライターが決めた設定やデザインに従い、そのキャラクターの魅力を引き出す動きを提案して動かしていく必要があります。

それでは、どのように会議が進んでいくのか見ていきましょう!


読み合わせ会議

まず、各職種が集まった会議で方向性のすり合わせがあります。

今回例に上げるのは「月イチイベントのキャラクター制作の流れ」です。
イベントのシナリオに合わせたキャラを作っていくので、まずシナリオライターから 「こういう子がほしい」 という話が降りてきます。
イラストレーターとは見た目の方向性をすり合わせます。
プランナーとは属性(炎、水、風、光、闇)や武器などのパラメーターの方向性のすり合わせをします。
アニメーションデザイナーも会議に参加していて、どういうモーションになりそうかイメージを膨らませています。このとき懸念点があればあらかじめ伝えたり、質問したりしています。

ここから、この子に合ったモーションを作るため、まずモーション案の相談を行います。

モーション案(絵コンテ)の相談

モーションの内容について、改めて イラストレーター、シナリオライター、プランナー、アニメーションデザイナー で相談を行います。
まず、イラストレーターから、 「こういう想定でデザインしました。武器がこれで、攻撃方法はこうです」 というモーション案の初稿をもらいます。

モーション案を見ると、ざっくりとした方向性や、やりたいことなどが見えてきます。
ここから、メルクストーリアの2Dキャラクターモーションのレギュレーションに沿いつつ、キャラクターの魅力を引き出すモーションの提案を行っていきます。
では、実際にどんな相談をしているのか見ていきましょう!


プランナーから出されているオーダーを守るためには、今の状態だと矢の数が足りないという話をしていますね。
ここからどうやって落とし込んでいくのでしょうか。

色々な相談の末、いい感じに落とし込めましたね!
その後、シナリオライターからキャラクターの性格の話があって、一部のモーションが変更になりました。


最終的に完成したモーション案はこちらです。
全体的にスッキリしつつ、キャラクターの個性がしっかり出せる内容になってますね。

モーション案が決まったので、次は、SDイラスト(パーツ)の工程に移ります。

SDイラスト(パーツ)の相談

モーションを作る際に動かすパーツが分割されている必要があるので、イラストレーターさんには、組み上がった時に綺麗に見れる状態のバラバラのパーツを用意してもらっています。

緑色で囲ってあるもの、「おばけ」やエフェクトパーツについては、モーションを作りながらアニメーションデザイナーが追加しています。

以上でモーションを作る前の準備が整ったので、いよいよモーションの制作に入っていきます!

モーション制作

メルクストーリアでは、一つのキャラクターで必要なモーションがいくつかあり、ループさせたり待機に戻る際の繋ぎを綺麗にするなどのレギュレーションがあるので、それに沿いながら作ります。

先ほど紹介したモーション案を見ながら、ユニットの動きやエフェクトを作っていきます。
SDイラストの項目でも話をしましたが、パーツの「おばけ」やエフェクトパーツについては、モーション担当者が制作をすることになるので、そういった知識を持っている方がスムーズに制作を進めやすいかなと思います。

完成した攻撃モーションがこちらです。
武器の触手が地面に刺さって、矢を吐き出す棘を生み出し、矢を発射する、というモーション案の内容をしっかり落とし込めていますね。

他の必要なモーションを全て制作して、チェック者から全てOKが出たら、データを納品します。
その後、パラメーターが設定されて、ゲームに反映されます。

以上で、最初にお見せした制作の流れを全て辿ることができましたね。
このような感じで、いつもメンバーと相談したり色々悩んだりしながら、キャラクター一人一人丁寧に制作を進めております!


最後に

2Dキャラクターのモーションが完成するまでに色々な工程がありましたが、どれもキャラクターの魅力を最大限に引き出すために必要な内容になっています。

メルクストーリアに携わっているメンバーは、常にキャラクター一人一人のことを考えて制作にあたっているので、キャラクターへの愛情や思い入れが強い人が多いです。制作メンバーだけでなく、ユーザーの皆様にも長く愛してもらっているキャラクターも多く、そういったところがメルクストーリアの素敵なところかなと思っています。
そんなメルクストーリアを、これからも引き続きよろしくお願いいたします!


ここまでお読みいただきありがとうございました。




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