降り注ぐ春の陽光と花の香り

うららかな日が続く。

つつじやハナミズキ、藤の花,色々な花が咲き乱れている。

春真っ盛り。

公園も家々の庭も,道路脇の植え込みも様々な花で溢れている。

近くの花の公園に来てみた。

半袖でいいような明るい春の日差し。

気温も上がり、ムンとするような花の香りが漂う。

花の吐息。

密度が濃い。空気の中に蜜を感じる。

そこらじゅう生命力が横溢しているのだろう。

花に群がる虫たちも夢中で飛び回る。大忙しだ。

日差しの白い輝きと、花の鮮やかな色が世界を夢のように変えている。

白日夢

一匹の蝶となって花から花へ飛び回る。

白い花の甘い蜜、ピンクの花の香りのいい蜜、紫の花の不思議な味の蜜。

様々な蜜に酔い、桃源郷の楽しみを得る。

それは至高の幸せ。

花の命は短く、虫の生涯もあっという間だ。

今こそが最高の時間なんだろう。

花や虫たちの笑いさざめきや陽気な歌があちこちから聞こえてきそう。

生きることの厳しさや儚さや楽しさ。

すべて過ぎていく。

眩しさに目を細め、短い春を惜しむ。

絵　マシュー・カサイ「花の香り」　水彩・ペン