わたしの読書感想文〜あっち側の彼女、こっち側の私〜
読書感想文。思えば、高校生以来、書いていない。
そんなわたしが、久しぶりに、読書感想文を書くことにしてみた。
読んだ本は、こちら・・・
あっち側の彼女、こっち側の私
なんと、帯は安田菜津紀さん!!
帯コメント、ステキ!
身勝手な社会の「レッテル」の中でもがく人へ。
この本はきっと、あなたの心の杖になる。
出会い
著者の一人、小坂綾子さんとは、仕事を通じて出会った。
彼女は、当時新聞記者。いわば、異業種の人だ。
わたしの仕事としての関わりは、取材の対象者をつないだだけ。
でも、うちの職場では、「こういうテーマでだったら、小坂さんに取材してほしいです」という声の聞かれる、信頼のおける記者だった。
今回の著書も、最初は、取材対象だった人との出会いから始まっている。
その連載記事は、当時他の地域の地方版にしか掲載されていなかったこともあり、その地域の人に、わざわざLINEで連載内容を送ってもらい、職場で回覧したことを思い出した。
そんな彼女が、フリーランスになって、著書を発表した。
単純に「応援したい」気持ちも大きくて、本屋で購入をした。
基本的に、コロナ禍で少しずつ「オンライン」で購入することが増えたけど、彼女の本は、ちゃんと本屋で購入をして手に入れたい。
そう思って本屋に足を運んで購入した。
読み始めたら、一気だった・・・
最初読み始めた時は、「福祉屋さん(福祉関係者のことを、わたしはそう呼んでいます。)にこそ、読んで欲しい」と思いながら読み始めた。
たぶん、連載記事のイメージがあったからだ。
職場で回覧していたイメージがあって、読み始めていたから。
でも、読んでいるうちに、少しずつその思いが変わっていく。
登場する彼女の体験は、壮絶だ。
明らかに、福祉屋さんの「支援の対象者」だ。
子どもの支援をしている人なら一度は耳にする施設や制度の中で、過ごしてきている。そして、そこに登場する福祉屋さんの支援その他のプロの支援者も、実践として素晴らしいものがあるし、尊敬できる。
生きる中で必要なのは、信頼できる人との出会い。
信頼できる制度だけでも、施策だけでもなく、「人」なんだ。
そう思うと、そこは必ずしも「福祉屋さん」でなくてもいい。
福祉屋さんだけが幸せを作っているわけではない
思えば、わたしのまわりには、福祉じゃなくても人を幸せにすること、を考えている人がいる。
福祉だけが人の幸せを追求しているのではない。
信頼できる人。
そういう人との出会いがあれば、生きていく希望になる。
そう思ったら、この本は、断然、福祉屋さんじゃない人に読んで欲しい。
信頼できる人。
自分にとってはどんな人だろう。
思い浮かべられる人がいたら、それってすごく幸せなことな気がする。