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相互扶助意識でカバーし合う関係性

実家よりも実家「じじっか」と名を掲げ、福岡県久留米市梅満町に拠点を置く一般社団法人umau.。2014年にママをひとりにしない母子家庭団体を立ち上げ5年に渡る活動から見えてきた「もっとこの地域に必要なこと」を感じ始めたことから法人、拠点の立ち上げに至りました。
現在、毎週金土日曜日に5回の親子食堂の開催、寄付食品の配布、子ども達の習い事企画等様々な活動を展開されています。
「みんなの実家」のじじっかで、「おかん」という肩書きの田村貴美子さんにお話を伺いました。
田村さんー「子育てを頑張っている親にとっても、元気いっぱい生きている子ども達にとっても、誰にとっても“心の故郷”になる場所になりたいですね」


家族という働き方
田村さんー「わたし達の働き方は、決められた事をこなす働き方ではなく、自分達でつくっていく!という働き方だと思います」
 
じじっかのスタッフは現在20名。“スタッフ”という呼び名ではなく“むうち”と呼ぶらしいです。じじっかは、「みんなの実家」イコール「みんな身内(みうち)」です。週末に自宅から帰って来る人たちを「まうち」実家を守っている人たちの事を「むうち」と呼ぶそうです。
「まみむめも」の身内の「み」を上下で挟む感じですね(笑)
 
所謂、会社ではあるものの、みんなが家族、みんなが身内だからこそ、日常の中で問題が起きたり、誰かが病気になったり、転職したり、結婚したり・・家族の生活環境が変わる度に誰かが当たり前に動きに変更があり、出来る人・時間が合う人たちが動き合うこと。
これが一般社団法人umau.の働き方です。


相互扶助意識でカバーし合う関係性
20名の「むうち」の皆さんの働き方は様々。役割分担として決められた担当の中で、自分達の発想を形にしていくのがお仕事。20名中母子家庭が半数。まだ小さな子を育てるお母さん達もいます。ほとんどの方がダブルワーク・トリプルワークをされていたり。
じじっかの動きは夕方や週末が主のため、平日の昼間は皆さん別の仕事を行なっています。
だからこそ、じじっかのむうちの皆さんの「働き方」も、出来ないことは出来ない。協力してほしいことは協力してほしい!と伝え合い、カバーし合う関係性作りを大切にされているそう。
田村―「わたしが入院した時もみんながカバーしてくれました。それぞれに大変な時、予定が入ってしまった時、疲れてしまった時など、当たり前にありますよね。私たちは“血縁のない大家族”を本物にしていくのが仕事なので、みんなで相互扶助の考え方と意識を持ち合って働いていますよ」

「支え合う」自体が事業内容
田村―「わたし達は母子家庭の当事者団体からスタートした法人だからこそ、“働き方”にはこだわりを持っている方だと思います」
Umau,さんでは「みんなで支え合いながら材料費を稼いでいく」「仕事の役割も責任もみんなで分け合っていく」など、事業内容から「支え合う」という視点を持ちつくられています。
地域企業さんからの仕事依頼を受け、みんなで補っていく働き方、家計が厳しい時に仕事を分け合い乗り越える働き方など、困難を抱える家庭の視点での事業展開をされていました。
 
田村―「困っているご家庭も、企業さんも、支援者の皆さんも、もちろん独身の人も、高齢者の人も、誰もかれも、皆さんとりあえず、じじっかに帰って来てくださいねー!」
愛の溢れるおかんの笑顔と想いに、わたしもまた、じじっかに「帰ってきます」と安心と居心地を感じ「行ってきます!」と後にしました。
 
“じじっかの働き方”とは、「働き方」ではなく「暮らし方」と呼ぶことで、人々の「生き方」を示しているような働き方でした。


(同社からのメッセージ)
たくさんのご協力してくださる方々を募集しています。
・食材をご提供してくださる個人・企業の皆様
・ハギレや古着をご提供してくださる皆様
・子ども達の成長プロジェクトに寄付をしてくださる皆様
・週末に子ども達の遊び相手や親の相談相手になってくださる皆様
ぜひ、一度じじっかに遊びに来てください!
 

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