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「52ヘルツのクジラたち」伝えられるなら...今週観た映画#2


こんにちは、こんばんは
祝日も朝から映画館に行ってきました

今日観た映画は、「52ヘルツのクジラたち」4.2点

※点数は5点満点(3.8点がベース)
※本編内容に触れたりするので、ネタバレ注意です

52ヘルツのクジラは、世界で一番孤独と言われるクジラらしい
どんなに鳴いても、その声は仲間には届かない

まず、先に

杉咲花さんはやっぱすごかった
絶望や泣き叫ぶシーンから飲んで明るく話しているシーンの
どちらもよく
この明暗の差が大きいから、どちらもより強烈になる

また、志尊淳さん
すごく温かい優しい表情が好きだった

他の俳優さんたちも良かった
こういう映画は外れない

ということで、本編の話を

東京からある海辺の街へ移住してきた貴瑚(キコ)は
虐待され、声が出せない少年と出会う
少年を救い出そうとするが
そこには自分の過去やかつて救ってくれた安吾との記憶が…
現代で少年との時間が流れつつ
過去に何があったのかが徐々に明らかになっていく構成

貴瑚は、義理の父の介護を母に押し付けられ
家族とはいえ、それは呪いとなる

母にも死ねば良かったと言われ
絶望し、死のうとした時
高校時代の親友である美晴と再会、
そして、安吾と出会う

2人のおかげで、解放され
貴瑚の第二の人生が始まった
定期的に一緒に飲んだり楽しい人生だったはず
序盤の表情を見ているからこそ
この時の明るい表情はより輝いていた

安吾は優しかった
でも、その裏でトランスジェンダーにずっと苦しんでいた
ホルモン注射を打つシーンでの腕の傷が物語っていた
母にもずっと隠していた
心は男でも貴瑚を幸せに出来ない
この思いは誰にも届かない、届けられない

貴瑚の職場で出会う新名主税
この男にさえ、出会わなければ…
貴瑚にとって始めての恋人であり、幸せそうだった
でも、突然、愛人の立場になってしまう
「しょうがない」「貴瑚だけを愛している」
その言葉を信じ、関係は続いていく

安吾のやり方は間違っていたかもしれないが
告発のような形で結婚を破断にさえ
貴瑚を救おうとした
自分では普通のやり方では救えないと思っていたのだろう
でも、安吾の母にトランスジェンダーということが
新名の復讐により知られてしまう
この時の安吾の崩れ方は観ていてすごく苦しかった

新名の最悪の行動を知り、暴力も振られた
かつて母から救ってくれたように
安吾に教えられた「逃げてもいい」
安吾の元に向かうが最悪の結末が待っていた

安吾の思いを聞けなかったからこそ
貴瑚は、少年「愛」のことを救いたかった
しっかり、少年の思いを聞き、
向き合いたかったのだろう

過去の苦しい場面が多く
終盤は少し駆け足のような感じもしたが
親友の美晴の言葉にはうるっときた

言葉にしないとやっぱり伝わらないのだ
普段の生活でも人が何を考えてるのかなんてわかってない
そして、そういう思いを話せる友人という存在は
貴重で素晴らしいのだ

【最後に!】

少し愚痴になりますが
近くの席の夫婦の片方が
思っていることずっと喋る人で最悪だったが
そんな環境でも良い映画と思ったということは
今思っているより良い映画のはずだ
やっぱり傑作小説の映画化は安定している

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