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HJ文庫レビュー『必中のダンジョン探索 1 ~必中なので安全圏からペチペチ矢を射ってレベルアップ~』

はじめに

 どうも皆様初めまして、はたまたお久しぶりです、細川ほそかわカヲルです。HJ文庫様が企画しているレビュアープログラムに今回も参加させていただきます。今回で3度目になりますね。この期が終わる頃にはレビュー参加から1年経つのか~。長いようであっという間です。王道ジャンルから派生の特殊パターン、それ以外にも色んなジャンルのお話が楽しめるから毎月の楽しみの1つになってきたのは確かな事かもしれません。ということでこれから4か月の間、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは今月もレビューを行って参りましょう。今回も先月に続き1作品となります。タイトルは『必中のダンジョン探索 1 ~必中なので安全圏からペチペチ矢を射ってレベルアップ~』。結構長めな印象があったけどこうして改めて書いてみると思った以上にシンプルですね。分かりやすいのは良いことです。でもタイトルだけでは分からない魅力もあるので、それではあらすじに移りましょうか。


あらすじ

 現実にもダンジョンが生まれて数十年。世界規模でのルールも取り決められてすっかり日常の一部となってしまった。当然、職業としてダンジョンを探索する者も少なくはない。

 雨宮楓あまみやかえでもその一人。しかも彼は世界中で大注目のユニークスキル持ち! ……なのだが、そのユニークスキルは魔力で矢を作る【魔法矢マナ・ボルト】の仕様は探索者の常識とは噛み合っておらず、1人で地道にダンジョンに潜る日々が続いていた。

 しかしある時、【魔法矢】が進化した際に新たなスキル【補足ロックオン】が手に入った。楓はこのスキルの獲得により、新たな攻略法を編み出しダンジョンを探索していくのであった。

レビュータイム

レビュー① これぞローファンタジーなのでは?

 この作品読んでて滅茶苦茶個人的に好きだった部分はやっぱり世界観ですかね。これがまた興味深い。ダンジョンやステータス、ユニークスキルといった王道な単語がずらりと並ぶのですが、物語の舞台となるのは現実から切り離された世界ではなく、現実との延長線上のような場所。

 ルールや制度はあっという間に整えられているのですが、銃の下りなど、時々どこか現実的な部分も多くて意外性を感じることもありました。ファンタジーと現実が同居しているようで、不思議としっくり馴染んでます。また、物語の主軸となるダンジョン探索以外にも、さりげない描写でこの世界の常識を知る事ができる描写があるのも個人的に好みだったりします。

レビュー② 何事もコツコツと

 世界観の話はここまでにしてメインとなる所を話していきましょう。今回の場合は何になるのでしょうか……と考えていくとやっぱりユニークスキルですかね。王道だけどカッコいいし出てくるだけでワクワクしてきます。

 しかしこの世界でのユニークスキル、とりわけ楓さんが持ってるやつってあり方が特徴的だなぁ~と感じました。あくまで主観なのですが。最初は自分だけが持ってるだけでパッとしない内容だったのが、育てていくにつれて大化けしていく。こうして成長していくのもどこか地道にコツコツ積み上げていって現実的に感じます。これが先に挙げた世界観とマッチしているように思えます。戦闘スタイルに工夫を凝らしてレベル上げする場面も多いからより一層そう感じているのかもしれません。持ってるスキルを最大限に活かしていくスタイルも中々に個性的です。

レビュー③ さぁ、どうしていこうか

 今回は作中の表現にも注目しておきたいところがあったので、久々に3つ目のレビューは表現パートとします。今回着目するのは、ズバリ、"ステータス"です。詳細なステータスが結構頻繁に出てくるのです。え、それって普通? 如何せん私はデータ形式のステータスが何度も出てくるタイプの作品にあまり遭遇しないので、そこを突かれるとちょっと弱いかもです。

 ま、まあそれはともかく。作中ではレベルアップで得たポイントでステータスやスキルレベルを上げていくのですが、自分の持っているスキルを参照してどこを伸ばしていくのか。或いは新たなスキルを獲得するかといった選択が随所に見受けられます。実際にゲームをプレイしている時もこういうので悩むこととかあるから個人的にはちょっとした親近感が湧きました。新たに成長していく楓さんがどのように成長していくのかを見ていくのも醍醐味かもしれません。勿論、自身の成長だけではなく、他人との関わり合いもありますよ。おっとそろそろ予定文字数が見えてきたので、どのようになるかは読んでからのお楽しみにということで……。

さいごに

 ファンタジー要素もあるけれど、全体的には現実的な部分も多く、コツコツと積み上げていくことが大事なんだなぁと感じさせられる事が多い作品でした。私もそろそろ重い腰を上げて資格勉強頑張らないと……。

 もちろん、地道なシーンだけではなく、派手な応報もございますので、その部分も読んでからのお楽しみに!

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