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みっきーのリアル登山者の端書き#525『宮脇方式』

私が植物学を学ぶ中で、最も直接社会に貢献した方として宮脇昭先生の名前が頭に浮かびます。

イオンショッピングモールの植樹、中村哲さんのアフガニスタンの砂漠の緑化計画への協力、中国の都市計画への参画など、多くのプロジェクトの中に宮脇先生の名前が現れます。

何かと活動的な面もあることから、批判の矢面に立ちがちな方ですが、それでも学術論だけに留まらない姿勢には素直に尊敬を感じています。

「宮脇方式」とは、宮脇さんが提案する森林の成長スピードを早め、短期間で森林を形成させる植樹方法です。
密植する、混植するというテクニックはありますが、大本はその土地に本来自生している植物を選定するところから始まります。
森は長い年月をかけて、その土地土地に合わせた植生に変化していきます。
その土地での自然の本来の姿をゴールとしてきちんと見据えることが、この方式では重要となっています。

他の植林の事例として、とりあえず早く育つ木を植えるというプロジェクトの紹介を見たことがあります。
これは宮脇先生の知見とは全く逆の形式で、目先の対応だけで将来の森の姿をイメージできていないように思われます。

森の形成とは非常に年月がかかるもの。
そうしたものこそきちんと将来どうあるのかをきちんと描く必要があります。

自分の人生についても、将来にどうありたいかを意識することを忘れず、日々の歩みを進めていきたいものです。

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