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みっきーのリアル登山者の端書き #439『葉と光の透過』

植物の葉っぱにはいろいろな種類があります。

スギ、ヒノキなどのは一枚一枚は小さいものの色は濃く、それらで構成される針葉樹の人工林は暗い印象があります。

一方、落葉する樹木であるブナ、ミズナラ、カツラなどの葉の色はそれらと比べると薄く、それらの近くは比較的明るめです。

この葉っぱの光の透過は単純に明るい、暗いではなく、それらの木々の足元の植物相にも影響を与えます。

葉の色が濃いとその分光の吸収力が高く、自分のエネルギーにできます。
逆に薄いと光は葉っぱを通り抜けて、更に自分の下にある植物たちにもエネルギーが行きわたります。

結果として、人工林は太陽エネルギーを高木が独占し、植物の多様性が少ない森となり、落葉樹の多い森は多様な植物が生息する森となりやすいです。

ところが日本の現生の林では、針葉樹ではない葉っぱの色が濃い木々の森=照葉樹林帯でも多様な植物の森も形成しています。

葉っぱの濃淡は森の生態系を決める要素の一部ではあるものの、それが全部であるとは言い難いようです。

ともあれ、自分で太陽エネルギーを独占せずに周りにエネルギーを回すことで全体の生態系を豊かにするシステムがあるということは、自然界の中でも自分一人だけで生きるのが正解とは限らず、全体の輪の中で調和することも重要であることを想起させますね。

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