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P&Gマーケターの名著まとめればマーケティングの教科書になる説
どうもー、消費財メーカーのマーケターとして働くmotuです。
マーケティングに関する書籍の"理解"から"実践"への架け橋となる記事を投稿していきたいと考え、活動しています。
今回は、以前の記事にて紹介したP&Gマフィアのおすすめ書籍を、要約・体系化して一つにまとめれば、ビジネスマーケの全体像を理解できる"教科書"になるのではないかと考え、執筆しました。
以上6冊の本を、マーケティング課題に取り組む手順に沿って再構成しています。マーケティング課題に取り組む際は、以下の手順を参考にしてみてください。それではやっていきましょう!
1. 目的設定
マーケティング課題に対する戦略を組み立て、戦略的に考えるにあたっては、目的を明らかにする必要がある。
1-1. 良い目的
SMACあるいはSMARTという要素を満たしていて、かつなるべく単一の目的に的を絞っているといい。
良い目的の条件
・Specific(具体的)- 数値化する
・Measurable(測定可能)- 測定方法、単位を明らかにする
・Achievable(達成可能)- 実現可能性を測る
過去の実績から帰納的に測るやり方と論理の積み上げで演繹的に測るやり方がある。
・Consistent(一貫性がある)とRelevant(関連性がある)-方向性や整合性の認識
・Time bound(期限設定)- 締め切りを明らかにする
以上の条件に加えて、「Focus(焦点、集中)しているか」や組織を動かすために「魅力的か」も重要である。
1-2. 目的の再解釈
目的を再解釈することで、以上で設定した良い目的をより深く理解し、戦略をさらに効果的に使うことができるようになる。
目的を再解釈するための方法
・何が問題か?-なぜを繰り返す
・ある場合とない場合-どんな違いや変化があるか
・未来の視点-顧客に提供しているものは何か
・局面で分割する-中間地点での予定値を設定する
難しい問題であっても解決しやすい角度からとらえる。単位が円(売上、利益)から人(ユーザー数)や回数(使用頻度)、グラムやリットル(使用量)などに変化する。以下の戦況分析を通じて、再解釈することもある。
2. 戦況分析
市場構造を理解して、それを味方につけるために行う。
現状を把握して、どこに課題・伸びしろがあるか理解するために行う。
戦況分析を通じて、上記で設定した目的がより進化していく。
3C分析
・自社分析
自社の強み、弱み
・競合分析
狭義の競合、広義の競合に分けて考える
・消費者分析
①量的理解(デモグラフィック、世帯浸透率、認知率、購入頻度、ブランド エクイティ)
②質的理解(インサイト)
2-1. 自社(資源の把握)
資源とは、目的の達成のために使えるすべての有形無形の資材、資産、人材である。
資源の種類
①内部資源- 組織内かつ顕在性がある
②外部資源- 組織外かつ顕在性がある
③内部資源になりそうなもの- 組織内かつ顕在性がない
④外部資源になりそうなもの- 組織外かつ顕在性がない
①内部資源
内部資源とは、社内、組織内、そして自社で保有している資源であり、随時直接的に利用可能なものである。
内部資源の種類
・人材
他の資源に影響を与えることができる
・製品技術、製品やサービス
均質化が進んでいる。意味づけ(ブランディング)が重要
・資金や予算
・営業力
営業力で競合に負けている場合、①ブランディング、製品性能の強化、②狭小なエリア、業態に特化
・製造技術や流通技術
・ブランド
ブランドに関わる体験が便益や意味と一貫性を維持し続けるようにする
・時間
競合と共有している
・人脈
・経験や知識
①知識の獲得を目的にして得られた知識、②副次的に得られた知識、③共有することで得られる知識、の3つからなる。形式知化して再現性を担保することが重要
・過去のプラン
ブランドについての理解を深めるためには、ブランドホロタイプモデルやブランドパーパスを設定しておくとよい。
ブランドホロタイプモデル
①大義
・Purpose (すべてをまとめた一文。大義、存在理由)
・Vision (理念、実現したい世界)
・Mission (使命)
・Value (使命を達成する際に尊重すべき行動様式や価値観)
・Role (役割)
②市場/競合
・製品カテゴリー市場
・ベネフィット市場
③ターゲット消費者
・ブランドターゲット (中長期)
・プロモーションターゲット (短期)
④ベネフィット
消費者が欲しいと思い、ブランドを使用する理由。主語が消費者。
⑤エクイティ
長期的にブランドが意味として独占的に保有したい内容。主語がブランド。
⑥パーソナリティ
ブランドの擬人化。Valueの体現。
⑦アイコン
ブランドが長期的に強い連想として有している、記号や色、デザイン。
⑧機能・特徴
エクイティを体現し、ベネフィットを提供するために必要な性能要件。
ブランドパーパス
「このブランドは何のために存在しているのか」「なくなったら何が変わるのか」というブランドの存在意義や提供価値にかかわる問いに対する答えが「ブランドパーパス」。ブランド価値を長く維持するため、ブランドパーパスを基準に判断する。
②外部資源
ブリーフに、達成したい目的を明示しつつ、提供できる資源を明確にし、専門性を鼓舞することができているかによって、外部資源は増減する。
外部資源の種類
・代理店
・メディア媒体
・取引先
・提携先
③内部資源になりそうなもの
埋もれた資源を見出すのに有効な手段の一つは「比較」。製品や組織構造、組織の構成要素などを過去や競合と比較してみる。その違いが強みになる状況を想定する。競合と比較した時の違いが、潜在的な消費者ニーズと一貫性を持っていれば、資源として活用し、既存の評価基準を変えることができるかもしれない。コアコンピタンスにも注目。
④外部資源になりそうなもの
・政府、業界団体、オピニオンリーダー
積極的に働きかけることは不可能ではない。
・競合の活動
・ユーザー(ブランドのファン)
最後に、上記の資源を獲得するための2つの方法を紹介する。
・活用できていない資源を見つけて活性化する
一段落深く考えてみたり、競合製品の優位点ではなく単純な差を見て強みに転換することもある
・基礎的な資源を消費して新たな資源を入手する
資金、人材、時間などの基礎的な資源を使い、新たな資源の獲得、強化を進める。人材へのトレーニング、新整備の導入などが該当
2-2. 競合分析
競合関係の視点 -万年筆の場合-
①商品の機能 (万年筆、ボールペン)
②顧客の目的 (贈り物として、ネクタイやいいお酒)
③顧客の資源 (お金が足りない)
2-3. 消費者分析(定量調査)
「確率思考の戦略論」によると、市場規模が一定の時、売上を伸ばすためには、①認知を高める、②配荷を高める、③自社ブランドへのプレファレンスを高める、の3つしかない。よって、この3つのドライバーに絞って分析していくことで、確率の高い戦略に早くたどり着く。
①認知率
認知率の伸びに対してビジネスは一定レベルまで直線的な関係で伸長していく。したがって、自社ブランドの認知の量、質いずれか、または両方に伸びしろがあれば確率の高い戦略になる可能性が高まる。
認知率を測るための指標
・Aided Awareness (ブランド名で誘導されて計測された認知)
認知の最大面積を測定するときに用いる。需要予測で重要。
・Unaided Awareness (カテゴリーから想起されたブランドを計測した認知)
第1、2ブランド想起率はエボークト・セットとの相関性高い。
戦況分析で重要。
②配荷率
認知率と同様に、自社ブランドの配荷の量、質いずれか、または両方に伸びしろがあれば確率の高い戦略になる可能性が高まる。
配荷率を測るための指標
・ストアカウント配荷率 (自社ブランドを扱ってくれる店舗数の割合)
・ビジネスウェイト配荷率
(店舗の売上規模やそのカテゴリーの売上規模で修正したもの)
また、配荷率を上げて配荷の"量"を改善できるかを分析するだけでなく、
配荷の"質"をプレファレンスに合わせて改善することができるか分析することも重要。
配荷の質を測るための調査項目
・何SKU(商品の最小管理単位)配荷されているか
・そのSKUの組み合わせがその店の顧客のプレファレンスにかみ合っているのか
・棚の位置
・店頭での価格設定など
③プレファレンス
認知率と配荷率には上限が存在する。しかし、プレファレンス(消費者のブランドに対する相対的な好意度)に上限はない。したがって、プレファレンスはブランドの最大ポテンシャルを決定するため最重要指標。プレファレンスの構成要素は、 (1)ブランドエクイティ、 (2)製品パフォーマンス、 (3)価格、の3つからなる。成功確率の高い戦略を選択できるようにするため、プレファレンスとその仕組みを解明する。
(1)ブランドエクイティ
すべてに優先してプレファレンスを支配する最重要な要素。ブランドエクイティを測定することで、自社ブランドのポジショニングを知ることができる。
ブランドエクイティの調査項目
・消費者にとって購買意思決定を左右する重要な判断軸が何なのか?
・そのエクイティーを所有しているのが誰なのか?
・自社ブランドのエクイティーは何で、競合に対して強いと弱みはどのあたりにあるのか?
この分析を通じて、Mが増える(プレファレンスが高まる)伸びしろのある、ポジションが見えてくる。
また、プレファレンスを高めるには、水平拡大と垂直拡大の2つの選択肢があるが、水平拡大の方が成功率高いことも留意しておく。
(2)製品パフォーマンス
ブランドへのプレファレンスに占める重要性は、製品の機能性が重視されるカテゴリーか否か、比較しやすいカテゴリーか否かによって異なる。
また、リピートビジネスかトライアルビジネスかによっても異なる。
消費者が実感できなければ意味がない。
シングルプロダクトブラインドテスト
最重要指標は総合評価。「非常に良い」「良い」「普通」「あまりよくない」「全然よくない」の5段階で、100、75、50、25、0の加重をそれぞれの回答にかけて平均値を出す。
シングルプロダクトブラインドテストは、プロジェクト初期における製品のスクリーニングに適している。
また、後に紹介するコンセプトテストの「購入意向」を重回帰分析することで現状のプレファレンスの改善余地を判断するのに使うこともできる。
ここで、重回帰分析などの統計分析について学びたい人は、西内啓氏著書の「統計学が最強の学問である」や中西達夫氏、畠慎一郎氏著書の「武器としてのデータ分析力」を読むことをおすすめする。
(3)価格
値下げでプレファレンスを高めようとするのは愚策。一流のマーケターの仕事は、値上げしながらもMを増やす(プレファレンスを高める)。どうすれば新たな需要を作り、より高い価格で売れるか考えることが重要。
2-4. 消費者分析(5セグマップ)
上記は、「確率思考の戦略論」に書かれていた消費者分析の手法であったが、以下では、"5セグマップ"を活用した消費者分析の手法をまとめる。
顧客ピラミッド(5セグマップ)
どの顧客セグメントをターゲットとするか、何を目的に投資するべきか、いつまでに何を達成するべきかという顧客セグメントごとの戦略を立てるために実施する。つまり、現状を把握して、どこに課題・伸びしろがあるか理解するために行う。
・ロイヤル顧客 (認知あり/購入頻度・高)
・一般顧客 (認知あり/購入頻度・中~低)
・離反顧客 (認知あり/購買経験あり/現在購買なし)
・認知未購買顧客 (認知あり/購買経験なし)
・未認知顧客 (認知なし)
セグメントごとに、「顧客数」「年間売上」「費用」「利益」を把握する。
競合ブランドの顧客ピラミッドも作成可能。ギャップから、自社の強み弱みを把握する。
新規カテゴリー参入の際にも活用可能。既存のブランド同士でオーバーラップ分析を行い、主要ブランドの未開拓層を発見する。それに対するアイデアを開発することで、独自性のある新規参入の可能性を見出せる。
顧客ピラミッド作成の方法
簡易調査
①そのブランドを知っているかどうか(認知)
②これまでに買った/使ったことがあるかどうか(購買)
③どれくらいの頻度で購買しているか(毎日、毎月、3ヶ月に1回、最近は買っていない、などの購買頻度)
上記の調査で算出された割合と、自社プロダクトが対象とするマーケット全体の顧客数をかけ合わせれば、5つの層の人数を把握することができる。
2-5. 9セグマップの作成
上記の簡易調査に加えて、「このカテゴリーにおいて次も購入/使用したいブランドは、以下のうちどれか」を質問し、ブランド選好を加える。これによって、販売促進効果だけでなくブランディング効果を定量化することが可能になる。
・積極/消極ロイヤル顧客 (認知あり/購入頻度・高)
・積極/消極一般顧客 (認知あり/購入頻度・中~低)
・積極/消極離反顧客 (認知あり/購買経験あり/現在購買なし)
・積極/消極認知未購買顧客 (認知あり/購買経験なし)
・未認知顧客 (認知なし)
また、「ブランド選好は将来の成長ポテンシャルの先行指標として優秀である」といった内容が同著の「企業の成長の壁を突破する改革 顧客起点の経営」で論じられている。併せて読むと理解が深まるためおすすめする。
セグメント分析(量的調査)
次に、各セグメントの詳細な顧客分析を行い、成長のポテンシャルを見極めるためのヒントを探していく。①RFM分析、②行動データ分析、③心理データ分析、からなる。
①RFM分析
① Recency(直近でいつ購買したか)
② Frequency(購買頻度)
③ Monetary(購買金額)
現在の顧客状態を知るのに有効である。しかし、既存顧客の購入頻度や購買額を上昇させる施策に陥りがちになるため、中長期の成長に欠かせない視点が欠けている。
②行動データ分析
・デモグラフィック情報
・POSデータ
・ロイヤル会員カード情報
・外部データベースの購買情報 (アイテム、バスケットサイズ、タイミング、場所、店舗、頻度)
・インターネット上 (Eメール開封率、アクセス情報、ソーシャルログ、クッキー情報、自社EC購買情報、位置情報)など
行動データ分析を通じて、最適なタイミングで最適なマーケティング提案を行うことで、売り上げや利益に貢献する。特に、デジタルマーケティングで活躍する。この分野に興味があれば、北の達人コーポレーション代表取締役社長の木下勝寿氏の著書である「ファンダメンタルズ×テクニカル マーケティング―Webマーケティングの成果を最大化する83の方法」を読むことをオススメする。
③心理データ分析
もちろん、行動データ分析だけでは不十分である。その行動を左右する心理的理由を深く分析する必要がある。
心理データ調査方法
・ブランドの認知(ブランドを知っているかどうか)
・ブランド選好度(そのブランドを買いたい、または使いたいと考えているか)
・属性イメージ(形容詞や修飾語や擬人的表現で、どのように認識しているか、どのような機能イメージや便益属性を感じているか、どのようなものを必要としているか)
・メディア接触(マスメディア、SNSなどのデジタルメディアを含めて、通常のメディア接触習慣や信頼度)
・広告の認知経路(いつ、どこで、どんなメディアや機会を通じてブランドを認知したのか、ブランドイメージを形成したのか)
以上から、各顧客セグメント間における行動面と心理面の違いが見え、それぞれの顧客セグメント固有の課題や機会の仮説を見出すことができる。
3. 戦略立案
次に、これまで行ってきた目的と戦況分析をもとに、戦略を立案する。
戦略を立てるプロセス
①最終的な目的を達成しているときの状況を想像する
②そのために必要な、市場全体の中で新たに獲得すべき「M」の数量・内訳を明確化する
③そのMを集めるために、どのターゲットを狙うのが正しいのか、必要なプレファレンスの増加を実現するドライバーはどれが必要で、どういう値になっているかを考える
ここで、良い戦略になっているかどうかは以下の軸で判断する。
・Selective (選択的かどうか?)
・Sufficient (十分かどうか?)
・Sustainable (継続可能かどうか?)
・Synchronized (自社の特徴との整合性は?)
このとき、達成すべき目的と投入可能な資源に大きな変化がない限り、当初の戦略に固執することは論理的に正しい。目的と資源に変化が生まれたとき、戦略も変更していく。同時に、同じ目的をベストシナリオとはできるだけ違う道筋で達成する戦略をもう1つ考えておくとよい。
3-1. WHO (ターゲット)
ターゲット
・戦略ターゲット
中長期的視点、大衆ビジネスの場合全体の8割程度。
・コアターゲット
短期で変更可能、大衆ビジネスの場合全体の1~3割。
ターゲティングは狭めるというよりも、コアターゲットを拾っていくイメージ。したがって、戦略ターゲットは変更しないが、コアターゲットは変更できる。ここで、有効なコアターゲットを発見する方法を紹介する。
既存ブランドが成長したいときに有効なコアターゲットを発見する切り口
①ベネトレーション
世帯浸透率を増やせるグループはいないか?
②ロイヤルティ
SOR (カテゴリー消費量に占める自ブランドのシェア)を伸ばせるグループはないか?
③コンサンプション
既存使用者の中で1回あたりの消費量を増やせるグループはいないか?
④システム
既存使用者の中で使用商品の種類(SKU数)を増やせるグループはいないか?
⑤パーチェスサイクル
既存使用者の中で購入頻度を上げる理由を作れるグループはいないか?
⑥ブランドスイッチ
競合ブランド使用者の中にブランド変更の可能性の高いグループはないか?
上記の方法でコアターゲットを設定したら、コアターゲットの深層心理を探り、後のWHATの手がかりを見つけていく。
3-2. N1分析(定性調査)
戦況分析における量的調査を通じて、"ある程度"顧客に対する理解を深めることができている。しかし、量的調査だけでは深層心理(インサイト)をとらえることは困難である。そこで、「いつ、どのようなきっかけで、ブランドを知ったのか/買ったのか/ロイヤル顧客化したのか」を理解するため、コアターゲット一人ひとりの深層心理を探り、後のWHATの手がかりを見つける。
・ロイヤル顧客、一般顧客、離反顧客
ブランド認知、使用意向、購買意向を持ったきっかけを時系列で聞き、現在使用の実態、満足/不満足、競合ブランドへの認識、好きな点と嫌いな点などを聞く。ロイヤル顧客とのギャップに注目する。
・認知・未購買顧客、未認知顧客
ブランドの説明をしてみて、プロダクトアイデアやコミュニケーションアイデア事態に魅力を感じてもらえないのか、単に伝わっていないだけで認知に課題があるのか確認し、さらにロイヤル顧客が評価している商品の良さを話して反応を見れば、どこに問題があるか、どんなきっかけを提供すれば顧客化するかの可能性が見えてくる。
インサイトの発見については、桶谷功氏の著書「インサイト」に詳しく書かれているためおすすめする。
3-3. WHAT (アイデア)
消費者がそのブランドを選ぶ必然、独自性と便益を兼ね備えたWHAT(アイデア)を考える。消費者の頭の中で、購入の強い理由となるブランドエクイティに最も近い場所にポジショニングできると良い。
アイデアの創造
N1分析をもとに、その顧客の行動と心理状態を変えるアイデアを考案する。潜在的に大きなセグメントをターゲットに、効果が高く既存のユーザーの離反を促進することのないアイデアが理想。ロイヤル顧客がどんなアイデア(独自性と便益)を感じ取ったかを手掛かりに、それを他セグメントに拡大して再現する手法が効果的。
・プロダクトアイデアが強い場合
→コミュニケーションアイデアの独自性を追求する必要なし。ストレートに伝える。
・プロダクトアイデアの独自性が弱く便益が強い場合
→コミュニケーションアイデアの独自性で補うと良い。
・プロダクトアイデアの便益が弱い場合
→どんなに強いコミュニケーションアイデアでも一過性の売り上げを作るだけに終わる。新商品の開発、既存商品の改良を実施する。
以上のようなアイデアを生み出す思考法として、①ブレスト、②KJ法、③キーニーズ法、が挙げられる。
①ブレスト
複数の人が集まって話し合いながら、連想と結合でアイデアをどんどん広げる、膨らませる手法。
ブレストの手順
・アイデアを出すステージ
お互いに褒め合い、アイデアを出しやすい雰囲気を作る。
・アイデアを絞るステージ
投資や時間のコストといった実現可能性の面からアイデアを絞る。
②KJ法
「これとこれが似ている」「これとこれがつながっている」などと各ラベルの相似性や関連性に注目し、複数のスモールアイデアをまとめ、いろんなものに共通するビックアイデアを見出す手法。さらに発想が豊かになり、別のアイデアも出てくる。アイデアを絞るステージで使われることが多い。
③キーニーズ法
「コンセプト=アイデア+ベネフィット」という公式に基づく。ベネフィットの裏側には消費者の充足していないニーズがあり、これを捕まえるものがベネフィットであって、それとアイデアがセットになると新しい商品のコンセプトになる、という理屈。
未充足ニーズの発見方法
・消費者がなぜそれを使っているのか?
・本当は何を解決したいのか?
ここでベネフィットは以下3つの普遍的な類型に分けられる。
①個人の快体験に関するベネフィット
・所有する能力を一定の閾値以上に使う
・能力を温存し、整える
・能力を強化する
②社会的な快体験に関するベネフィット
他者や社会との関係をよくし、期待に応える。人と人との関係
③代理による快体験に関するベネフィット
以上のようなアイデアは、いかに競合あるいは過去とは違うことをするか、もしも同じことをするのであれば、いかに違うようにするか、が重要である。そのためには、意識的にいろいろな角度から注意深く視ることが重要。
複数の視点(POV)獲得の技術
①フィルターをかける
・他の学問領域を適用する
・時間軸を変える(過去、未来)
・変数を探して変化させる
②借りる
・コピーを作る(上司、同僚、部下、取引先)
・未来あるいは過去の自分
・競合の視点
③想像する
極端な状態を指定し、その理由となりうるものを見出す
④概念化し一般化する
媒介物によって可能になる。A=C、C=B。
すでに重要だと認識している要素に対して、高い影響力を持つと予想できるものを優先的に分析するとよい。
物事を考える視点については、BCG出身の御立尚資氏の著書「戦略脳を鍛える」を読むと理解が深まるのでおすすめする。
3-4. アイデア検証
アイデアの候補が複数見つかれば、アイデアに再現性があるかを検証するため、コンセプトテストを実施する。
①コンセプトボードの設計
・ブランド名
・インサイト
・便益・独自性
・差別点
・パッケージ
・価格 など
②スクリーニング
以上で設定したコンセプトボードを消費者に見せ、反応を計測する。既存品の改善や新製品のアイデアの選択を診るのに適している。
調査項目
・購入意向 (最重要指標)
・買う理由買わない理由
・1年間の購入頻度
・購入サイズ
・1回の購入個数
・価値
・好きな度合い
・他製品との違いの度合い など
ここで、コンセプトと実際の製品のマッチングを確認したいときは、コンセプトユーステスト(C&U)を実施する。
コンセプトユーステスト(C&U)
コンセプトテストの購入意向の質問で、「絶対に買うと思う」「多分買うと思う」のどちらかを選んだ人に製品を送り、製品使用後に再度質問する。
また「確率思考の戦略論」ではアイデア検証の別の方法として、消費者テスト(BP-10)が紹介されている。
BP-10の手順
対象の商品カテゴリーから最もよく売れている5~6つのブランドを選び、テストしたい商品と合わせてコンセプトを用意する。「銘柄認知」「今までの購入経験」「2回以上買ったことのある銘柄」「今後買ってもよいと思う銘柄」のような基本的な質問の後、コンセプトを見せ、今後その商品カテゴリーのブランドを10回買う場合、どのブランドを買うか、10枚のドットを買う銘柄に振り分けてはってもらう。
以上で求めたテストコンセプトシェアを、認知や配荷、価格に応じて調整し、ユニットシェアを予測する。ユニットシェアは、市場全体におけるブランドのプレファレンスそのものであるため、プレファレンスを予測している。これによって、アイデアを現行品のコンセプトや競合品のコンセプトと比較・検証し、目的を達成することができるのか分かる。
4. 戦術設計 (HOW)
アイデア(WHAT)をターゲット(WHO)に届けるための仕組みを設計する。
マーケティングミックス (4P)
・Product (製品)
顧客に提供するモノを決める。
・Price (価格)
ポジションに適した価格を決める。
・Place (流通)
効率的・効果的な顧客へのアクセス方法を決める。
・Promotion (プロモーション)
効率的・効果的な顧客への情報提供方法を決める。
4-1. Product
WHATを提供するための製品スペックを決める。
・スペック
・パッケージ、サイズ
・形状、形体
・ネーミング など
【パッケージ】
キャンペーンが終わってしまえば、パッケージが唯一のコミュニケーション手段になるため重要。パッケージの開発は、①パッケージブリーフの作成、②パッケージテストの実施、③サイズと形状の選定、以上の3つのプロセスからなる。
①パッケージブリーフ
まず初めに、「一体そのパッケージで何をコミュニケーションしたいのか」を決める。将来的なリニューアルを視野に入れておく。
パッケージブリーフの要素
①そのブランドのパッケージで必ず伝えたいこと(ブランドイメージ含む)
②パッケージでしてはいけないこと
②パッケージテスト
パッケージブリーフに基づき、デザイン案が挙がってきたら、「パッケージブリーフで定義した伝えたいことが、伝えたい順番で伝わっているかどうか」を自社で判断するのに加えて、スクリーニング調査を行う。また、使われる場所も確認しておく。
パッケージテストのやり方
①候補のパッケージを単体でパネリストに見せて、「どう思いますか?」「何が伝わりますか?」と、単体でのパッケージの良し悪しを確認するためのテスト
②実際にパッケージが置かれている場所で、実際の競合と並べたうえで、パッケージの良し悪しを判断するテスト
また、長年使っても問題ないデザインや、カテゴリーらしさが必要になる。
ここでECサイトの場合は、パッケージよりもテキスト、つまり「ネーミングやキーワードでどう差別化を打ち出すか」が重要。また、製品の使用シーンを一緒に見せることも考える。
③サイズと形状
販売価格や競合、棚効率の観点から考える。製品の正面だけでなく、側面でも十分コミュニケーションできるかも考える必要もある。のちの増量キャンペーンやリニューアルを考えておくことも必要。
【製品ミックス】
強いブランドであれば、製品ミックスの拡張はビジネスの拡大に効果的。弱いブランドの細分化はブランドの競争力をさらに落とすだけ。ブランドの希薄化に気を付ける。既存ブランドの高価格版(プレミアムブランド)より、高価格ブランドの低価格版の方が成功確率が高い。
新製品開発のヒント
・自分のビジネスを脅かすもの
・「競合が何をやられたら最も嫌か」を考える、競合視点
・外部から購入
・話題になるネーミング
4-2. Price
同じものをいかに高く売るか、それを考えるのがマーケティングの仕事。どうすれば新たな需要を作り、より高い価格で売れるか考えることが重要。原価から売価を決めるのではなく、理想的な売価から原価を決める。価格設定の目的は"お得感"を出すこと。
4-3. Place
「どのようなブランドにしたいのか」「どこで消費者と接点を持つべきか」というコンセプトを考え、それに従って最適なチャネルを決定する。また、店頭やウェブサイトでの露出を増やす"流通販促"は、他のマーケティング施策との効果を比較したうえで、強化を検討すべき。
4-4. Promotion
【広告】
広告アイデアの作り方
①戦略的思考
「何を、誰に、いつ、どこで」伝えるか。
一般の消費者と、どれだけ同じ感覚を持てるかが重要。
②クリエイティブなジャンプ
1つか2つに絞ったメッセージを「どのように」伝えるか。
関与の高い商品ほど多面的な情報を広告で伝えなければならない。そのとき、どんな順番で、いつ、何を伝えるかというコミュニケーションのデザインが重要。導入部分の重要性。トンマナで関係性を創り出す。重要な情報は繰り返し伝える。
広告代理店との付き合い方
モチベーションを上げることが良い広告につながる。そこで、クリエイティブブリーフは、考えるスターティングポイントを提供するもの、あるいはクリエイティブの人への刺激やヒントとして作成し、細かい情報の羅列にならないように気を付ける。オフブリーフもお願いする。
ブリーフィングで重要なことは、アウトプットへの期待を明確にして、マイクロマネジメントを避け、専門家が能力を発揮しやすい自由度を確保すること。
・目的、役割
目指すべきパーセプションや行動の変化、パーセプションフロー・モデル内での役割を示す
・事前のパーセプション
クリエイティブに接触する前の消費者の認識と行動を示す
・事後のパーセプション
クリエイティブに接触した後の消費者の認識と行動を示す
・インサイト
現在の行動を促す、支配的な動機を言い表しているもの。強力なインサイトが表現されると、消費者は強く同意し、メッセージや活動を自分ごと化しやすくなる。その結果、ベネフィット(便益)への共感性やメッセージの受容性が高まる。
・訴求内容
知覚刺激を示す。TVCMなどの場合は、ベネフィットが多い。役割によってはRTB(Reason to Believe:信じる理由)だけ、製品バリエーションの提示だけ、といったことも考えられる。
・トーン&マナー
ブランド・パーソナリティを示す。各ブランド接点間の表現上の一貫性を保ち、伝達効率を維持しやすくなる。
・考慮点
クリエイティブ・アイデアに関わらず、必ず実行してもらいたい点を示す
・アクション・スタンダード/KPI
基準点と行動予定を示す。
・スケジュール
テレビのオンエアや最終承認日など、重要なマイルストーンについては、タイミングを示しておく
【メディア】
様々なメディアを俯瞰的に見て、それぞれにどのような役割を担わせるのかを考え、実行する。
メディア選定
複数のメディアを使って、どれだけ効率よくリーチを取り、メッセージを伝えていくかが重要。プロモーションやキャンペーンのプランニングの最後に選定する。フリークエンシーと認知率や購入意向率の相関関係を理解しておくことも重要。
関与度とメディア
・関与度が低い製品、サービス
ユーザーによってメディアやメッセージを分ける意味は少ない。コミュニケーションの立ち上げも遅くて良い。一方で、メディアとして「店頭」が重要になってくる。
・関与度が高い製品、サービス
早い段階からメディア広告を立ち上げる。店頭よりも、検討している段階で接触するメディアが重要になってくる。
利用するメディアは、「誰に何を伝えたいか」があったうえで、コストの安い順番で考えていく。
メディアを考える順番
①オウンドメディアで何を伝えたいか?
②ソーシャルメディアやPRで何を伝えたいか?
③マスメディアで何を伝えたいか?
オンラインメディアの考え方も基本的にはマスメディアと同じ。ただし、マスメディアと異なるところもある。
オンラインメディアの特徴
・広告期間内に修正できる点
プランニング段階での「どのメッセージが誰に効くか」という仮説、そして実施後の結果の分析、結果に基づいた修正と迅速な運用が重要。
・ターゲットを絞り込める点
・若者へのリーチに効果的である一方、シニアへのリーチは効果的でないことが多い点。
・特定のプレイヤーがコントロールできない点
特にTwitterだけはリツイート機能があるため、拡散する可能性がある。
Twitterで、製品やサービスの特徴やそれが提供する便益など、市場の創造や需要の掘り起こしに結び付く話題を作ることができれば、大きな利益をもたらす。
話題のポイント(IMPAKT)
・Inverse(逆説、対立構造)
・Most(最上級、初、独自)
・Public(社会性、地域性)
・Actor/Actress(役者、人情)
・Keyword(キーワード、数字)
・Trend(時流、世相、季節性)
良く広まるゴシップの条件
①誰もが知っているトピックについて、
②まだ多くの人が知らない、ニュース性のある話を、
③それぞれが投影したい自分像と一貫性のある形で、
④誰もがストーリーとして話せるような起承転結のある筋書きが用意されていること
どの時期の、どのプロモーションで、どんな話題が欲しいかを先に考え、そのアイデアに合わせて商品開発することもある。
【パプリシティ(PR)】
自分たちが伝えたいことと、第三者が面白いと思っていることが重なっていないと成功しない。期間中にだらだら小さな山が続くよりも、ドーンと話題になる高い山ができる方が効果的。Twitter広告には、従来のマスメディア向けの広告とは異なり、エッジの立ったクリエイティブが必要。
【販売促進】
ロイヤリティープログラムは、割引ではなく付加価値を提供する。
CRMは、オペレーションの改善や競合に差をつけられないために重要だが、継続的かつ大きな競争優位は築けない。
【イベント活動】
イベントの目的は何なのか、ターゲットは誰なのかということを明確化して、①イベントにくるお客様、②メディア、③主催する企業やブランドからなる3つのステークホルダーのバランスをうまくとっていくことが重要。
参加者に特別な「経験」や「限定」を提供することで黒字化する。
イベントの判断基準
①そのイベントには開催される地域だけでなく全国的な意味、影響があるか、そのイベントが話題やニュースになってどのくらい広がるか
②そのイベントは自分たちが提供している製品やサービスのブランド価値やコンセプトと一貫性があるか
4-5. 5W1Hのマーケティング戦略立案
別の視点として、5セグマップから立案するマーケティング戦略の設計について紹介する。アイデア(WHAT)が見えれば、それが受け入れられるターゲット(WHO)も見えるし、行動データ、心理データ分析の中で、いつ(WHEN)、どこで(WHERE)、どのように(HOW)アイデアを届けるかも見えてくる。
セグメントごとの戦略のおよその傾向
・ロイヤル顧客のスーパーロイヤル化
ロイヤル顧客も競合ブランドを併用している場合がある。したがって、プロダクトアイデアを強化し、明確な便益訴求をプランに組み込んでブランド需要自体を作り上げる。また、ロイヤル顧客の離反率を下げることも重要。
・一般顧客のロイヤル化
ロイヤル顧客に比べて競合ブランドを多く使っている場合が多いため、こちらのブランドを使った方が良い便益と理由を訴求し、体感していただく必要がある。
ロイヤル顧客に比べてプロダクトアイデアの独自性の理解や共感が薄い場合は、その訴求や体験を強化する。また、独自性は認識されながらも便益が弱ければ、その便益の優位性を理解し体感できる仕組みと訴求をプランに組み込む。カテゴリーの使用が少ない場合は、需要自体を増加させる必要があるため、ブランドの使用頻度や使用場面を増加させる提案を考える。
・離反顧客の復帰
プロダクトアイデア自体が評価されず、競合に移動している場合が多い。中長期でプロダクトそのものの強化や新商品開発を検討するべき。
一方で、コミュニケーションアイデアが不適切でプロダクトアイデアが理解されていない場合もあるため、N1分析でどちらに問題があるかを見極める。
また、物理的な購買機会の喪失が離反の原因になることも多い。チャネルの強化で対応。
・認知・未購買顧客の顧客化
まだプロダクトアイデアの魅力を理解していないか、便益を感じながらも独自性を感じていないか、購買意思があっても購買機会が不足している場合が多い。保守層。
・未認知顧客の顧客化
すでに認知獲得できた上位4層とそもそも何が違うのかを見極めることが重要。保守的。ひねりのあるコミュニケーションアイデアではなく、プロダクトアイデアの便益をシンプルに、この層特有の媒体、チャネルで伝えることが重要。
以上、4P・5W1Hのマーケティング戦略に基づき、テストマーケットに進む。顧客ピラミッドの変化や、N1インタビュー、プレファレンスの測定も継続しながら、目的を達成するための戦略の強化を継続する。
5. 実行
5-1. KPIの設定
実行に進む前、PDCAを上手く回して継続的なラーニングを蓄積するため、KPIを設定しておく。目的を達成する指標になっているか確認。
①現状から(課題の)認知
解決すべき問題への関心の度合いや新しい課題の認知率、カテゴリーのエントリーであればカテゴリーの認知率。
②(課題の)認知から興味
購入意向率、ブランドやベネフィットの認知率、ベネフィットへの関心の度合い
③興味から購入
購入率。その構成要素として、配荷率や山積み率、販売経路認知率なども重要。実売価格や競合との価格差、消費者の価格認識も重要。
④購入から試用
試用後の期待値。購入から試用までにかかる時間も確認。
⑤試用から満足
使用後満足の割合。正しい使い方ができている割合、使い方の説明の分かりやすさ、再使用の意向なども関連する指標。
⑥満足から再購入
再購入意向、使用頻度や使用量、SOR(ユーザーの自ブランド使用割合を示したシェア)が代表的。スイッチコストの理解の度合いも。
⑦再購入から発信
推奨意向の度合い、SNSへの投稿量や頻度、その露出量、ファンイベントやブランドコミュニティへの参加度合い。
5-2. 実行後の検証
次回によりうまくやるため、どこを改善し、修正すべきかを学ぶ。
①結果を段階ごとに冷静に理解する
最終的な売り上げや利益といった財務目標に加えて、各段階のKPIの達成度合いなどをたどる。
②現象をつなげるだけでなく、消費者を通して仕組みを理解する
どの知覚刺激がどのようにパーセプションに影響し、行動が変化したのか仕組みを理解。バットがどのようにボールに当たればいいかを知ること。
③スキルセットを意識しつつ働きかけ方を理解する
個体差や状況に依存しない、普遍的なコツを学ぶ。強化すべきスキルを意識する。バットを握る時は利き手が上。
以上、①目的設定、②戦況分析、③戦略立案、④戦術設計、⑤実行、の手順で、マーケティング課題に取り組む。
(補足)パーセプションフローモデル
最後に、これまで論じてきたプロセスとは別の視点で、マーケティング課題に取り組む「パーセプションフローモデル」について紹介する。
パーセプションフローモデルとは、消費者の視点から「どのように欲しくなり、満足するか」を考え、可視化したもの。カスタマージャーニーとは、未来の消費行動を促す消費者の"認識の変化"に着目する点が異なる。
以上で紹介してきた型にはまったフレームワークよりも、柔軟なアイデアを生み出すことができるときがあるので、パーセプションフローの視点から戦略を練り上げることも同時並行で進めるのをおすすめする。
具体的な手法は、以下の記事を参照。
以上です。長い文章にお付き合いいただきありがとうございました。
本日紹介した書籍は以下のリンクにまとめておきました。どの書籍も手元に置いて損はしないはずです。それではまた次回!
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